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まだまだいくよ。

無事終わったなぁ…ツアー。本当に、ほんっとぉおおおによかった。実は千秋楽の8月6日から折に触れ、思っていることがある。それは、「まだまだいくよ」とタイトルを付けたライブが、途中で終わんなくて良かった!ということ。涼しい秋風が吹く10月1日。wowowでライブの模様が放送された。

そのアーカイブを見ながらこれを書きはじめた。

千秋楽は本間さんと宇佐美さんが舞台上にいなかった。「隠したって、仕方ありません。本間と宇佐美が例の病気に捕まってしまいまして」とてっちゃんが舞台上で話す。もともとこのツアーは、バンドの誰かが欠けても、録音しておいた音でやり切ろうと決めてましたと説明してくれた。いつもの塩梅で音を出してくれる宇佐美さんも休み。他のコンピューターオペレーターの方が急遽ブッキングされてやってきた。

沖縄のツアトラ。千秋楽まで日本全国を走り回った働き者

千秋楽。ここまで休みの人を出さず、たどり着いたものだなと今になると思う。

インスタで代打のコンピューターオペレーターの方が「代打を務められて良かったですが、どうぞ皆様ご健康で。もう呼ばれませんようにと願います」と粋な返しをしていて、千秋楽を美しく収める職人の心意気にしびれた。

振り返って初日のブログを見ると、ガッツリ泣いている。本当に、2022年4月23(土)のよこすか芸術劇場 大ホールのライブは一生忘れることはない。そんなライブだった。

立ち上がった時の高揚感は大切な思い出。『Never Stop』はG25の時に録音された、ライブが途絶えてしまう前の音源からスタートだ。そっと立ち上がって、手拍子をして。1曲目のメンバーの顔が忘れられない。なんとも言えないうれしそうな顔が最高だった。

感激していたんだと思う。わー!!っと目を見開いて、感情が爆発しているような酒井さんに泣いた。『シークレット』と『パスワード』で曲に合わせて踊ったり、振り付けで酒井さんを指さしたりしてると、楽しくて楽しくてしょうがなかった。

シークレットの酒井さんのスウェイ本当にカッコいい。あぁ!!ライブきたぞ!!やったあ!という感じで、楽しくて気がついたら泣いてた。

ひとつ前の「あなたの街にハーモニーを」では、声も出さず椅子にずっと座っている観客が楽しめるように考えられていて、本当に息苦しくてつらい毎日の中で、唯一、深呼吸できるようなライブだったと思う。

今回のツアーはそこから一歩進んで、久しぶりにライブ楽しむぞ!とワクワクしたものだった。

翻って、周りの環境はというと、ひとつ前のツアーよりも緊張感があった。感染が他人ごとではなく、勤め先の同僚や親戚などが病に捕まった人も多いのではないだろうか。遠いニュースの世界の話では無く身近になってからのツアーで一番つらかったのは、自分で自分を責める声だった。

「こんな時期にライブに行くことって、正しいことなの?」

SNSでこんな時期に行っても楽しめるとは思えないし…と書く人も結構いた。見るたびに少し傷ついたりしたけど、それはほんまそやなぁと納得してる自分もいる。

沖縄の海。水平線の向こうまで美しい。

できるだけの感染対策をして出かけるライブは、ヒリヒリとした緊張感があった。それでも行くといつもの友達が居て、いつもとは違う風景に出会って。たくさんの人とワイワイすることはできないけれど、空気のきれいなところでコーヒーを飲んだり、離島に渡ったり。前とは形の違う、静かな非日常を過ごした。

人が疎らなビーチ。夕方に泳ぐのは気持ちよかった。

同じ旅先で出かけた人の楽しそうな写真をリアルタイムで見られるのも楽しかったなぁ。長々とおしゃべりできない分、いろんな写真を見るとそれぞれの楽しみを想像してニコニコした。

琵琶湖ホールはホワイエでスパークリングワインが飲める。何かとお酒と並ぶことの多いアクリルスタンド。

今回のツアーグッズのアクリルスタンドは本当に素晴らしいアイテムだった。たとえ一人で出かけても、小さなてっちゃんを連れて行って写真を撮るだけで不思議と寂しくない。おいしいごはんを食べる前に、酒井さんと一緒に撮影すると旅の思い出が何倍にも膨らむ。オレンジ色の陽ちゃんは、可愛いお花や雑貨を見ると一緒に撮りたくなったし、実際、バラが良く似合った。小さな優さんはどんなお酒にも似合うし、黒ポンと一緒に撮ったカレーは美味しいというより、愛おしく感じる。

バラの似合う男。上に立つのはバンコランくらい。

アクスタのお洋服は、ひらひらと柔らかな布地が軽やかな、春夏のツアーにぴったりだった。ライブの前半で着られている優しい色合いのジャケット。『DONUTS』の時に、酒井さんがターンすると、ヒラリと裾が踊り、少し丈の長い袖から指先がちょいちょいっと見える。黒ぽんと背中を並べ後ろを向く夫婦の姿も愛らしく、テゴマス用のかわいい歌詞もお洋服にぴったりだった。

土岐市の茶碗ソフトと一緒に。甘いもんが似合う、スイートな大人。

ひざまづく振り付け、本当に最高だった…。指先をくるくる回すところも、手話なのかしら?アイドル的でときめく。沖縄ライブ直後のインスタライブで「酒井さんは、普通あーいうのやらないもんね」と北山さんが言うと氏は「振りであればね、やりますけど」と、くそ悪い顔で笑っていた。そのくそ悪笑顔含みで本当に、良かった。

酒井さんのキュートな振り付けはいつ見ても楽しい。

カッコいいふたつきだぞ!和歌山グリーンソフト

ツイッターで見た「酒井さんのやけくそハート」に爆笑した。ラブリーでスイートなダンスは、振り付けであればちゃんとやってくれるけど、氏特有のデカめアクションにより、やけくそにみえたり、キュートでハートフルな表情をせず、スンとした顔でドリーミンでピンクな振り付けをするため「プリンセス☆ハグに村を焼かれた顔」などと言われていて、申し訳ないが死ぬほど笑った。

息するみたいにウインクする最年少や、カメラ目線の上手な低音の君とは一線を画す、武張った振る舞い。実はかわいい振り付けもわりと楽しそうだなぁとツアーの中盤では思ったりした。カッコいい振り付けのほうがお似合いなのだろうけど、可愛い振り付けに対して、すこし弾むようなリズムと口の端だけ笑った顔も素敵だった。次のツアーでは、うんと甘い振り付けを期待している。クールだけどちょっと楽しそうに踊る酒井さんを見ていると、一緒にウキウキとした気分になるからだ。

このツアーでもずっと酒井さんを見ていたけれど、人前で歌うのが好きだし、聞いた人にいいねそれ!と共感されて、カッコいい!と言ってもらって、また大きな声で歌って踊りたい。そんなシンプルな歌手の原動力のようなものを見た気がする。

客席と演者の上下というか差がない感じがして、なんとも心地よい。上からでも下からでもなく、横に座って「いい音楽でしょ、俺もそう思うんですよ」と笑いかけて、一歩踏み出して歌いだす。今回のツアーは、ライブエンタメが厳しい空気の中で、観客として一緒に舞台を作っていくような、ある種の親密さを感じるツアーだったと感じていたりする。

今回のツアーで、優さんとよーちゃんの美しさをかみしめた『五時までに』も素晴らしかった。

ソロアーティストの歌は一人で歌うシーンが多いけれど、優さんから北山さんへのソロで歌いつぐスタイルは、歌の切なさをより引き立てていて、聞くたびに心が震えた。

演じるように歌う素敵な年少の二人。遠距離恋愛やもしかしたら道ならぬ恋の辛さ。だけどこの時だけは君のことだけを思うという歌に、思わず自分を重ねてしまう。今だけは、外の世界を忘れたい。そんな気持ちのときにギュッと心に刺さる歌だ。

フレンチフライはゆたかさんのもの

酒井さんのマイキングも横から歌う姿が、技術者の顔で素敵だった。

『いろは2010』は、♪ほーんままさとー♪が好きだったなぁ。速い方のいろはは、酒井さんの懸命に歌う横顔がいつもカッコよくて、足をガバッっと広げてリズムをとる姿にいつも通り見惚れてた。

『愛のシューティング・スター』の村上てつやのステップ。でぇやんすでゃんすでゃぃやんすダンスダンスのとき、天下一カッコいい。あのときは絶対にてっちゃんみてまう。

『1,2,3,for5』はそんなに汗をかかない酒井さんが、ソウルスウェットで本当に汗を垂らしてて、ぎゅんぎゅんした。し、よーちゃんのお尻と全公演ころんころんこけてくれた黒ぽんの可愛さ。毎回、コロコロ転がる黒ぽんのお衣装を、メンバーの誰かがちょいちょいと直すところもまた良かった。

毎公演のMCや前述の黒ぽんのお衣装直し係の報告、今日のローカルパンハンターの釣果、カレーのオジサマの戦果をSNSで見るのも楽しかった。

酒井さん、あんな細い体のどこに5つも6つもパンが入るのか…。謎が深まるばかりである。

カレーの似合うスパイシーな黒ぽん

振り返ってみると楽しいことばかり思い出す。だけど、考えさせられることも一杯あった。奇しくも今日は酒井雄二誕生祭。TLに言祝が賑々しい。

いまこれを読んでいる未来の私も、書いてる自分も。小さな画面の向こうには、今日という日をウキウキと過ごしている人がいる。

さて、今週末は高崎音楽祭。

毎年楽しみにしている、華やかでノーブルなサウンドが楽しめる特別な時間だ。  

まずは、無事に開催されることを喜びたい。あとは、米フェスから続くお天気が少しでも良くなれと祈る。

去年は間を空けない観客席からの大きな拍手に感激した。今年は立っても良さそうだ。

きらびやかな音の粒に体を揺らす楽しみは

すぐそこ。

去年はかなり緊張して賛歌した音楽祭も、今年は初めましての人にもご挨拶できそう。

一つずつ、まずはここまで。

会場一杯のお客さんと、

大きな声で歌えるようになるまで。

今は客席から大きな拍手を送ろう。

来年も再来年も、良くなったことを確かめながら。

カッコいい!!!とレスポンスできるまで、まずは、少しだけ息苦しさが薄まった音楽祭を喜びたい。

まだまだいくよ?

まだまだ、いくよ!!

ゴスペラーズがライブするなら、

どこへでも。

おしまい。

ツアー初日のツアトラ。本当に無事に終わって良かった。

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