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マカロン少年体験記〜ファミレス編〜第14話

こちらは調理をすることが好きな高校1年生男子マカロンのファミリーレストランでの接客アルバイト体験記。マカロンとその仲間たちのお話です。
今回は1円玉のお話です。

マカロンがレジでお会計をした後、帰ろうとしていたお客様が
「1円が落ちていました。」
と言って1円玉を手渡して下さいました。

マカロンは消毒した後社員に届けました。
1円玉はいつから落ちていたのでしょうか?

1円なんて価値がないと思い、見つけたけど通り過ぎてしまった人もいるかもしれません。
拾われたことでお金としてまた回ります。
マカロンは
「1円ってあまり気にしたことなかったけど。お金持ちになっても1円を大切にしている人になろう。」
と思いました。

その話を休憩室でしていましたら、さくらもちが
「私お金を投げつけられたことがある。」
と言い出しました。
「レジで4名くらいの個別会計をしていて、その中のひとりが小銭をたくさん出してお財布を軽くしようとしてて。一緒に数えたりして、時間がかかったの。」
「そうなんだ」
「その方たちが帰った後、次に待っていた女の人にお金を投げつけられたの。小銭が胸の辺りにあたったの。何か言われたわけじゃないけど、すごい憎しみの目で見てた。」
休憩室にいた皆が「それでどうなったの?」と聞くと
「普通にお待たせしましたと言って、ありがとうございますってお見送りした。」
さくらもちは続けて
「あと、おじさんに1,000円も払ってこんなマズイ飯食わせるのかよってレジで言われたことある。別の人がレジだと言わないと思うよ。
でもね、配膳の時にテーブルに置く前に受け取ってくれたから、ありがとうございますと言ったら、オレ今日初めてありがとうって言われた!って言ってたおじさんがいた。」
と言ったら皆笑い出しました。
「でも、マカロンが言ったみたいに、今日から1円玉を大事にする!」

落ちていた1円玉を渡されたことから始まったお話でした。
                                                                                      〜つづく〜

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