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マカロン少年体験記〜ファミレス編〜第12話

こちらは調理をすることが好きな高校1年生男子マカロンのファミリーレストランでの接客アルバイト体験記。マカロンとその仲間たちのお話です。

<登場人物>
マカロン   ホールスタッフ
ラスク店長
マカロンの家族

夏休みが終わり学校が始まりました。
朝のお弁当作りも始まりました。
お人好しのマカロンは姉のお弁当も作ることになります。
姉がいうには「余ったものをもらっているだけ」だそうです。

登校の用意もしているので、洗面所を使う時間など家族で揉めることもありました。
特に、父親とは「こっちが使う時間が決まっているのだから、そっちが時間をずらせばいい。」とよく言い合っていました。
「髪をセットしても、どうせ自転車こいだら意味ないだろ。」と父に言われるのですが、オシャレ高校生としては前髪の角度は譲れません。

家族が出かけた後、静かになると、ゆっくりコーヒーを飲んでいる母でした。

学校に着いて教室に入ると隣の席の女子に「マカロンおはよう」と言われます。
「おはよう」とマカロンも返しますが
「ねーねー、赤いリップが唇からはみ出してるよ。」と思ったことをすぐに口に出してしまいます。
「あん⁈黙れ。」
隣の席の女子は急に機嫌が悪くなり、そっぽを向いてしまいました。
教えてあげたのに、なぜ?
乙女心がわからないマカロンでした。

さて、放課後は週に何回かアルバイトに行っています。
学校の終わる時間によっては、家に帰れずにそのままアルバイト先に向かう日もあります。

アルバイト先では、店長に、
「高校生といえども店の制服を着ている以上お客様に失礼のないように。
自分がお客様にいい加減に接してしまったら、自分は忘れてしまっても、お客様は覚えている。あの店であんなことがあったからもう行かないと思ってしまう。せっかく来てくれていたのに、クレームも言わずに来なくなってしまうお客様がいることは悲しい。
ミスをしてしまったら、素直に謝ろう。わざとじゃないんだからお客様は許してくれる。嘘をついたり、ごまかしてもバレる。
それと、公共の場では、人としてどうなん⁈ということをしないように。」
と言われます。

マカロンは、そういえば、剣道の先生も同じようなことを言っていたな、と思い出しました。
夏休みの間、マカロンがいると知ってか知らずか、剣道をしていた頃お世話になった上級生の人たちがご飯を食べに来てくれました。
また、レジで家族連れのお客様に
「小学生の頃剣道をしていたかしら?うちの娘があなたのこと知ってると言っているわ。」と言われてびっくりしたこともありました。

人はどこでどう繋がっているかわかりませんね。
                                                                              〜つづく〜


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