マカロン少年体験記〜ファミレス編~第11話
こちらは調理をすることが好きな高校1年生男子マカロンのファミリーレストランでの接客アルバイト体験記。マカロンとその仲間たちのお話です。
<登場人物>
マカロン ホールスタッフ
ラスク店長
マカロンの母と姉
夏休みは各地で色々なイベントがあります。
イベントの帰りにご飯を食べに来られる方々で満席になることがあります。
音楽の野外イベントがあると夜の9時〜10時以降から満席になります。
ディナータイムと深夜のスタッフが入れ替わる時間です。
18歳未満のスタッフは、条例で家に帰る時間が決まっているので、その時間には家にいるよう退社時間が決まっているのです。
深夜の時間帯はお客様が少ないのでスタッフも少なめです。
少ないスタッフでたくさんのお客様に対応しねければなりません。
出勤してきた時に「えっ何?今日なんでこんな満席になるの?」と
あたふたしないように、深夜のスタッフはあらかじめ地域のイベント等お客様の多いと思われる日は調べて出勤しています。
花火大会があった日は、夕方頃から花火が上がっている間は
お客様はあまりいらっしゃいません。
花火が終わってしばらくするとお客様がたくさん来られます。
そして、深夜の時間もにぎわいます。
夏休みになる前には、花火をカップルで見に行く学生が休みを出したりします。
マカロンも男友達に誘われて行くことになったので、店長に、
「花火の日はデートなので休みたいです。」と言いましたら、
店長に「ウソつけ!」とすぐ見破られてしまいました。
「どうして彼女がいないって決めつけるの?」
休憩室で、家に帰ってからも、マカロンの怒りは収まりません。
「別に無理していい格好しなくていいでしょ。」
「そうよ。そういうところがお子ちゃまなのよ。」
と母と姉にも言われ、マカロンの機嫌はますます悪くなるばかりです。
マカロンには姉がいます。
家での姉のグータラところを見て、女子とはそういうものだとわかっているつもりです。
小さい頃から、姉の友達の女の子と一緒に遊ぶこともあったので、女子と話すことは普通のことでした。
また、小学生の頃、スポーツ少年団で剣道をしていた時も、小学生は男女一緒に稽古するので、高学年の時、他の男子は小さい女の子たちに名前に“君“をつけて呼ばれていましたが、マカロンだけ「マカロン」と呼び捨てにされていました。
マカロンは、特に気にすることもなく、いつもニコニコしていました。
家では、母が急に仕事で出かけることになった時などに
「ちょっとご飯の用意ができないから、これで何か買って食べといて。」
と早起きしているマカロンに2人分のお金を渡していました。
マカロンは家にある食材で適当に作って姉と2人で食べ、
姉の分のお金も長い間黙ってもらい続けていましす。
〜つづく〜
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