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仏教感が、現代社会の悩み解決につながることを実感してみませんか?

世界の捉え方、ものの見方が変わります。

これまでの考え方のみでは、この世界はとらえ切れない。
  そう考えたことはありませんか?
また、理屈で考えても、解決できない悩みがある。
  そう思ったことはありませんか?

そんなもやもやした気持ちを整理してくれる、古くて新しい学問が生まれようとしています。
それがレンマ学です。

とても分かりやすく解説している本をみつけました。

レンマ、聞きなれない言葉ですが、この世界をどうとらえようとするのか、
その思考の方法に関する言葉です。

本書では、ロゴスという言葉も出てきます。こちらは西洋の学問体系で発達してきた、因果関係に基づく世界のとらえ方です。

ロゴス的知性とレンマ的知性の違いについて、
また、仏教とどんな関係があるのか・・・。
いきなり疑問が沸いてくると思います。


著者の中沢新一さんご自身が、動画で解説していらっしゃいます。

つまり・・・・

ロゴスとは、今の言葉でいうとロジック。語源的には「順番に並べて整理する」という意味で、思考がこのロゴスを実行するためには、言葉が必要になる。

レンマとは、「全体を把握する」という意味で、全体の中のどの部分もつながり合っている。それを直観的に理解する知性のことです。
   ____________________________

人間は本来、ロゴス的知性(以下ロゴスと表記)とレンマ的知性(以下レンマと表記)を、両方あわせ持っている。そのことを、古代ギリシャ人も知っていました。

しかし古代ギリシャ人は、世界を理解するための思考法として、ロゴスを重視し、その後西洋ではロゴスに基づいた学問が発達してきました。

一方、古代ギリシャから東の世界では、この世界を本質的に理解するためにはレンマが重要と考えました。

とりわけレンマを重視したのが「仏教」であり、ロゴスでは世界の一面しか把握できないと考えました。
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原因と結果、つまり「因果」を重視するロゴスに対して、
レンマでは、全体を一気に把握しようとする。全体のあらゆるところが繋がり合って、宇宙全体が動いていく、と世界をとらえる。そのような考え方を「縁起」という。

少しは見えてきたでしょうか・・・・。

上の動画ではさらに、芸術とレンマについて話が及んでいくのですが、
本書の中では他にも、心理学とレンマ、数におけるレンマ的構造、言語学との関係など、レンマ的知性を学問(サイエンス)として位置づけようとする著者の試みが展開されていきます。


人間(のみならず生物)がだれしも持っている、レンマ的知性。
「仏教は、このレンマ的な知性によって世界をとらえようとした」と著者は言っています。
人間の苦しみから解放されるためには、「縁起の理法によって動き変化していく」世界を認識することが必要で、それを認識する知性が、レンマ的な知性なのだと。

少し難しそうに感じるかもしれませんが、本の中ではレンマ的考え方について、仏教の教えの中でどう捉えられてきたのか、その歴史も振り返りながら整理して解説してくれています。

中沢新一さんはこんな方
 Wikiによると、、、

中沢 新一(なかざわ しんいち、1950年5月28日 - )は、日本の宗教史学者。元中央大学総合政策学部教授。明治大学特任教授/野生の科学研究所所長。多摩美術大学美術学部芸術学科客員教授。クロード・レヴィ=ストロース、フィリップ・デスコーラ、ジャック・ラカン、ジル・ドゥルーズ等の影響を受けた現代人類学と、南方熊楠、折口信夫、田邊元、網野善彦等による日本列島の民俗学・思想・歴史研究、さらに自身の長期的な修行体験に基づくチベット仏教の思想研究などを総合した独自の学問「対称性人類学」を提唱する。山梨県山梨市出身。(中略) 東京大学教養学部理科二類に入学し、生物学者を目指す。植島啓司に誘われて宗教学者の柳川啓一の講義を聴講し、それがきっかけで宗教学に転じて文学部宗教史学科に進む。(中略) 大学院人文科学研究科博士課程在籍中の1979年(昭和54年)、チベット密教の修行のためにネパールへ赴いた。(中略) ネパール、インド、シッキム、ブータン等で、ゾクチェンと呼ばれるチベット思想や瞑想修行法を学ぶ。「仏教の出てくる根源」への関心から行ったこの修行の影響が、後の中沢の思想を大きく特徴づけるものとなる。1981年、チベット難民の住む土地での寺院建立に向けて、ケツン・サンポとの共著名義で『虹の階梯 - チベット密教の瞑想修行』を出版する。(中略) 1982年にネパールより帰国。博士課程を満期退学し、1983年4月から1993年まで山口昌男のもとで東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所助手を務める。(中略) レヴィ=ストロースの神話研究や、人里離れた熊野の森の中で華厳経の研究を行った南方熊楠の思想に惹き付けられ、その成果として『雪片曲線論』(青土社)という論集が書かれた… (後略)


現代社会の悩みをレンマ的知性で解決

すべての物事が互いに関連しあうという、「縁起」という概念。

レンマの世界を想像すると、
「人間万事塞翁が馬」とか
「情けは人の為ならず」といった言葉も
現実味をおびて信じられる気持ちになってきます。

興味をもたれた方がいらっしゃいましたら、
ぜひお読みいただければと思います。





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