【あつ森から学ぶ生物の話!】ぜんぜん分かってなかった!!「タガメ」というムシを復習です!!!
前回、タガメだと思っていたらタガメじゃなくてゲンゴロウだった!!という個人的なミスから、タガメとゲンゴロウの違いについて調べましたね。
・・・分類として決定的な違いはありましたが、素人からしたらそんな大した問題じゃないっすよね。なので今回はタガメについてさらに調べます!
フータ先生の解説
タガメは 水中で生活しておりまして、カエルや 大きなサカナなども 食べてしまう 肉食のムシです
大きな前足を 上手に使って ヘビをも仕留めてしまう ワイルドさが 水中のギャングと呼ばれる 所以です
カメムシの仲間と聞くと 油断しちゃいますが 刺されると、それはそれは 痛いそうですよ ああ、オソロシヤ・・・
そう、タガメは水生昆虫ですね。水中で生活するムシで、分類はカメムシの仲間。カメムシと言っても、そこそこの大きさがありますから信じられないですけどね。
タガメは綺麗な水でしか生きられない
タガメは意外にも、日本列島どこにでも生存しています。しかしながら今は、絶滅の恐れがある生物に指定されていて、販売目的の捕獲や売買が禁止されているんですよ。
タガメは水たまりや池などで暮らすのですが、実は綺麗な水で無いと死んでしまうらしいのです。農薬などによる水質汚染で、どんどん暮らせなくなっているようで、絶滅危惧の理由にもなっています。
タガメの成虫はお尻から針のような細い呼吸管を出し、水面に突き出して外の空気を吸います。ムシなのでえら呼吸はせず、翅と背中の間に空気を通して、気門(昆虫が呼吸に使う小さな穴)へ送ることによって水中でも生活していけます。
しかし幼虫の方はまだ翅が生えていません。なので同様の呼吸法ですが、吸った空気を背中に生えた細かい毛に絡めるようにして空気を持ち運びます。成虫の時の空気は翅に守られて大丈夫なのですが、幼虫の時の空気は水に直接触れてしまうので、水質が悪いとせっかく吸った空気をも汚してしまい、幼虫が弱ってしまうのだそうです。
また、タガメの幼虫はたくさん餌を食べるのだそう。水質が悪いせいで、餌となる小魚や水生生物などが減ってしまい、生きられないというのもあるそうです。
水中のギャングの狩り
タガメの前足はカマのような形をしていて、先端には棘のような鋭い爪があります。狩りは自ら追いかけるのではなく、じっと待つのがタガメ流。
逆さまになって呼吸をしながら、両手を開いておいて餌を待ち伏せします。そこへ小魚やカエルが通りかかると襲い掛かり、鋭い爪を相手に差し込み前足で抱え込む様にして離しません。こうやって、自分の体より大きな獲物にも襲い掛かるんです。捕まえた獲物は、がじがじ齧り付いて食べるのではなく、ストローのような口を使って吸収するんです。
獲物に口を突き刺して、まずはタンパク質を分解する消化液を流し込みます。これで柔らかくなった肉を吸って食べます。この消化液は結構強力のようで、大きなカエルでも食べた後は骨と皮しか残らないんですって。骨もしかも溶けかけなんですって。こわいw
タガメを捕まえた時に、人間を指す場合があるそうです。まさか消化液を注入されて食べられるとは思えませんが、腫れたり痛みが強いようなので注意が必要。顔の前に指を出したりしなければ、間違って刺してしまうことは無いとの情報もありました。気を付けて下さいね。
タガメの卵は水面上に。・・・背中って話は?
タガメは水面上に卵を産みます。池の中から伸びているハスの茎や、イネ科の茎などに上り、お尻を突き出して卵塊を作るのです。この産卵場所は結構大事なようで、夫婦で何度も下見に来て決めるようですよ。
この卵が孵化するまではオスが面倒を見ます。卵塊はアリなどに狙われやすいので、オスのタガメが常に見張ります。また、乾燥に弱い卵塊に適度な水を掛けたり、自身で覆いかぶさって乾燥から守ったりするのだそうです。
・・・ところで、タガメというかこういう虫で、背中に卵を乗せて泳ぐという生物を聞いたことがあったのですが、それはタガメでは無くコオイムシという別の虫の特性でした。タガメはカメムシ目コオイムシ科タガメ亜科なので、コオイムシから派生した別種ということになります。
コオイムシのオスは、その背中に卵をつけたまま水中で生活をし、卵に酸素を与えるためにより酸素濃度の高い場所へ泳いでいくことをします。タガメの方の卵にも酸素と水が必要なのですが、コオイムシよりも卵が大きいのでより酸素が必要・・・という訳で、水面上のほうが条件が良かったのだそうですよ。
タガメについて、色々な誤解があったことを知りました。生物はほんと、奥が深いです。まだまだ知らないこと・勘違いしてることがいっぱいあるんだなと思いますよぉ。
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