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「君はひとりで大丈夫」 とか 『「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?』

「ひとりで生きられそう」って それってねえ、褒めているの?
というインパクトのあるタイトルの楽曲がある。
https://www.uta-net.com/song/268639/

ハロプロのJuice=Juice(1994年~2001年生まれの7人組アイドルグループ)の曲だ。
http://www.helloproject.com/juicejuice/

北海道出身のシンガーソングライター 山崎あおいさん(1993年生まれ:25歳)の作詞作曲。
https://yamazakiaoi.jp/
山崎あおいさんは、デビュー前からずっと気になっていて、関係者として東京初の対バンライブにもお伺いした。今作は、シンガーソングライターとして活動をしながらの楽曲提供だ。

楽曲タイトルとしては長いタイトルだが、これは20代女子には刺さるのでないかと思う。
もちろん、30年前の20代女子である私にも刺さっている。もちろん作詞家として刺さっている部分もあるけれど、自分が生きてきたこの30年を振り返ってみても。

きっと、これに類似した言葉を言われたことがある女性もいるはず。「君は一人で大丈夫」「きっと君にぴったりの人があらわれるよ」「君は強いから」などなど。

男女雇用均等法の施行前に短大に入学した私。当時は女性は四年制大学に行ったら、就職できないといわれていたので、短大に行った子も多い。そんななか、卒業の時には、男女雇用均等法が施行され、入りたい会社に連絡するも、今年からは4年制大学卒しか採用しません、と言われたという非常に残念な世代だ。

そんな私たち世代は、男女雇用均等法がされていても、結婚したら退職。子供ができたら退職。その後、働くとしても、パートや派遣という時代だった。

そして、ほんの一部の人を除いて、仕事と結婚は2択だった。両方取りは、Noな時代だった。

そんなわけで、私は仕事を選び30歳で作詞家なった。そのために、いろいろなことをあきらめたり捨てたりした。

その頃に、男性に言われた言葉は、「君なら一人で大丈夫」とか「東京に行くんだ~」とか、まさに「ひとりで生きられそう」とか。

まさか、30年経ってこのタイトルの歌が生まれるとは! 当時、こんな歌はなかった。

2019年8月28日に27年ぶりに続編がリリースされた平松愛理さん(55歳)の元歌「部屋とYシャツと私」が、20代女性の精一杯の男性へのメッセージだったようにも思う。
https://www.uta-net.com/song/4091/

今年、発売される「部屋とYシャツと私~あれから~」は、50代世代の歌になる。
https://www.universal-music.co.jp/hiramatsu-eri/products/upch-5967/

「一人で大丈夫そう」「ひとりで生きられそう」って、結局は、別れるための言葉と分かっていても、複雑な気持ちになった。

そして、そんな言葉を信じた私は、ずっと一人で生きてきてしまった。
40代、50代の人で現在一人の人も、過去に結婚をしていた人や、過去に誰かと暮らしていた人も多いだろう。

完全、一人で生きてきてしまった私は、今20代であったら、「いや、それ褒めてませんから」と言い張れる自信がある。

若い頃に一度くらい甘えてみたかったと思う今。

しかし、現代、この歌詞にあるように“確かなオアシス”なんて残っていない。
“「ひとりで生きられちゃう」”のは、素晴らしい、と胸を張りたい。

うーむ、私ちょっと時代的に早すぎました???

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