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ラヴェルの魅力

ラヴェルの音楽
和声的にも構成的にも旋律的にも
古典の音階と和声でできている音楽の枠から出て
音階を用いながらも自由に調と調の間をふわふわと行きつ戻りつ
まるでいろんな花から花へと蜜を吸いにとびまわる蝶のようだ

ヨーロッパにはまだ行ったことがない
フランスにもイタリアにもドイツにも
イギリスは行ったけどまたヨーロッパとは違う

その国の持つ気質とかスタイルや
その国の人の感受性のようなものが

ラヴェルを聴いていると
どこか民族的というか
フランスではない異国への憧れ
もしかしたらまだ見ぬ東洋なのか私から見た反対側の人からの憧憬を
感じらところがある

フランスといえばフォーレやドビュッシーなど抽象的絵画のようなものからエスプリのきいたプーランクなどが代表格だけど
ラヴェルは少しまたそこからも外れていって古くて新しい心地よい音の紡ぎ方をしながらも果てしない宇宙の神秘性に問いかけるようにしてそ
様々な調の間に何かを探し回っているような音楽
シェーンベルクのような無調性音楽ではなくあくまで和声においては調性を崩しながらも基にはなっているので旋律がそれに縛られてない全くの自由な浮遊ではない
自力で飛ぶが自由のあまりきかない重さのない羽根を持つ蝶々のようだ
けど意思を持ってその花を決めて蜜を吸いに行ってはまた他の花へと移ろう

ヨーロッパの建築や人々の暮らしやセンス、感受性を
肌で実感したいなと思う
いろんな言語が交錯しながらも折り合いの合うところでのコミュニケーションの取り方
完璧じゃなくても自分の話せる言語を使いながら相手の言語とな共通性を足がかりに読み取っていくやり方

そんな所からみると
日本と中国と韓国など同じ東洋でありながら全く理解し合えない独自の言語を持つ国の言語はどう聞こえるのだろうか。他のどことも何とも似ていない何か。

ラヴェルが何を求めていたのか
探求したかったのかはわからないけど
そのどこにもない何かを想像して見果てぬ夢の中であそこかもここかもと楽しんでいるように感じられる音楽の旅。

飛ぶ高さを変えながら風に舞う
捕まえられない美しい蝶の姿の様で
しばし酔う










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