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DQ10(オンライン)のバトルの特徴は進路妨害と状態変化連携にあるのかも…

DQ10は現時点で10周年を迎えたが

DQ11をプレーした時、
「普通のターン制バトルも進化していて面白い」
と感じた。

発売されたDQ10のオフライン版
ターン制バトルらしい。

ではオンラインのDQ10(以後、単にDQ10とする)
のバトルシステムは以前のDQや他のゲームと比べて
どのような特徴があるのだろうか?

本稿ではこれを進路妨害状態変化連携の2点を軸に
説明して見る。

DQ10の戦闘では敵も味方もリアルタイムに動きながら戦う。
しかし普通のアクションゲームに比べて技の硬直が大きく、
また技を出した後に次の技を出せるようになるまで
移動はできるが技は出せない
というターン待ちの時間が何秒か存在する。

普通のアクションゲームとして見るなら
動作が緩慢で退屈に思えるだろうし
実際、ザコ戦は退屈かもしれない。

(ザコ戦でも効率を考えるなどの
目的意識によってはやりがいが出る
可能性はあるが、そもそも
DQ10のメインコンテンツを
ストーリーボス戦だと考えるならば
ザコ戦に意識を取られる局面というのは
少ない気がする。ストーリーを追うにしても
フィールド上を歩いている敵と戦うかどうかは任意だし
レベル上げはストーリーを追うだけで経験値が入る
ザコ戦を重ねるにしてもなるべく強敵を選んで戦う方法も
考えられる。

と言う分けで本稿で述べる戦闘は
ボスの様な強敵相手の戦いを対象とする。)


ボス戦では多くの場合、敵の一撃が重い。
そして強力な攻撃は発動前の予備動作や複数の
キャラクターを巻き込める様な範囲攻撃である事が
多い。その様な技は予備動作を見たら即座に
攻撃範囲から離れる
事で
ダメージを全く受けずにやり過ごせる。

敵もターンが溜まってからしか動けないので
敵が攻撃して数秒間は安全な時間となる。
こちらの硬直の多い技や近接攻撃はその様な
安全な時間を見計らって使うのが基本となる。

これだけだと
敵の攻撃→避けられるタイプなら避ける→こちらの攻撃
を繰り返すだけで単調になりそうだが
DQ10ではこれから説明する進路妨害と言う要素が
バトルの奥行きを増している。

敵は攻撃をする前に普通、手段対象
を決定してその方向を向く。
この時点では難しい話ではなく
例えば「ボールを投げる(手段)」と決めたら、
「誰に投げるか(対象)」も決めてその方向を向く…
その程度の話だ。
そして手段と対象によっては攻撃が届かないため、
敵は攻撃が届く距離になるまで移動する
この時、攻撃対象になっていない味方が
敵の進路上に立ちふさがる
事で、敵の移動速度を
遅らせる
事ができる。

またこの時、攻撃対象になった味方は
敵から逃げるように動く事で
さらに敵の攻撃までの時間を遅らせる事が期待できる。

敵は誰も進路妨害しなければ
すぐに攻撃対象に追いつく

しかし進路妨害をする人数や重さが多ければ
敵が何もできない時間を増やす事に繋がりやすい。

ただしあまり長く進路妨害をしていると
攻撃対象を変えたり強力な技で反撃される事もあり、
気が抜けない。

そもそも敵の進路妨害をする前に
自分がターゲットになる可能性も考えなければならない。
当然ながら敵のターゲットが自分で、即死級の範囲攻撃を
してきたら進路妨害どころではなく
即座にその場から逃げないといけない。

では敵が即死級の攻撃をしない時なら
状況判断は簡単だと言えるだろうか?
例えば敵がこちらを向いてまだ何をするか
分からない時、自分はどうするべきだろうか?
自分がターゲットなのだから後ろに逃げるべきだろうか?
その場合、他の仲間が進路妨害をしてくれるだろうか?
仮に仲間が進路妨害をしてくれたとして、敵が行動を変えてきた時に
その仲間は巻き込まれないだろうか?
そもそも相手の攻撃力と自分のHPによっては
そのまま敵の攻撃をくらいながらも自分は攻撃した方が
早く戦闘を終わらせる事に貢献できるのではないか?
味方に僧侶がいる場合、逃げ過ぎると攻撃役としての仕事を放棄しつつ
僧侶の仕事も奪う事になるのではないか?

勿論、これらは状況次第という訳だが
このようにただ進路妨害と言う要素だけで
戦闘の在り方にかなりの奥行きがもたらされている

進路妨害が効果的に機能する場面を考えると
きりがないので、ここではもう一点だけ書いておく。

そもそも魔法使いなど敵から離れて攻撃できる職業なら
範囲攻撃を気にせずにいられそうだが
敵のターゲットにされた場合に誰かが
進路妨害しなければ打たれ弱い魔法使いは
すぐに戦闘不能になる


だったら初めから撃たれ強い職業だけで
敵の範囲攻撃だけ注意して戦えば良いのか言うと
(それも一つの戦法だと言えるが・・・)
範囲攻撃しまくりの敵なら
避けまくる戦いになる可能性があるし
敵によっては通常攻撃なども即死級に重い。

敵がランダムにターゲットを決定するなら
前衛二人、後衛二人で布陣しておけば
ただそれだけで
進路妨害によって行動を遅らせられる可能性は1/2となる
事は注目に値する。



さてここからは状態変化と連携について述べる。



ここで言う状態変化とは戦闘を有利・または不利にする効果を指す。
昔からあるバイキルト(攻撃力アップ)やルカニ(守備力ダウン)や
ラリホー(眠り)の様な呪文の他にもDQ10には豊富な状態変化が存在する。

状態変化は単独で意味を持つというより
他の行動との連携により効果を発揮する事が多い。
例えばバイキルトで攻撃力を上げたら、それだけで
意味をなすのではなく、攻撃して初めて意味をなす…
という当たり前の事から、ラリホーで眠らせた敵は
放置するか呪文で攻撃する限りは起きにくいので
物理攻撃はしない方が良いだとか
その状態変化だからこそ有効な行動と言う物がある。
そして
状態変化をもたらす人とその状態変化を生かせる人が
一致している必要はないため、状態変化は
仲間同士の連携やチーム編成を考える上で
大きな多様性を生んでいる。

例えばパラディンという職業は重いので
進路妨害の役割としては適しているが
火力は発揮しにくい。
しかし「ぶきみなひかり」や「プレートインパクト」
などの特技を覚えていれば
敵の呪文耐性を下げる事ができる。
そうすれば自分は攻撃しなくても間接的に
魔法使いの火力を上げる事が出来る。

また「ぶきみなひかり」が効き難い敵には
デュアルブレイカーなどのとくぎを決めれば
状態異常が掛け易くなる。
デュアルブレイカーはブーメランの特技なので
パラディンは使えないのでまた別の職業の人と
連携する必要がある。

などと…状態変化という要素があるおかげで
何かをするためにはまず何かを…
とか、いま敵や味方がこういう状態なので
だったらこれをするのがお得だ…
みたいな状況の変化とか戦闘の中での
小目標
みたいなのが発生し易い。

と言う分けで状態変化の連携も
進路妨害同様にDQ10のバトルに
奥行きをもたらしている。

…まぁ今思うと多くの協力プレー型のゲームで
状態変化の連携が存在するし
進路妨害も状態変化の1種だと考えると
DQ10の特徴は薄くなる。
しかしDQ10の進路妨害は次の2点で普通の状態変化とは違う。
一つはそれが歩行と同じ様な基本システムであり
レベルや職業に関わらずに誰もが行える点だ。
もう一つは進路妨害が状態変化を含む全ての状況に役立つ
可能性があるという点だ。
多くの攻撃や状態変化が効果時間と効力が決まっている中、
進路妨害は敵の進行を遅らせて時間を稼ぐと言う性質上、
あらゆる状況で効率的に作用する可能性がある。

こう書くと滅茶苦茶強そうな進路妨害だが
前半に書いたように実戦で生かすには
色々と考える事がある。敵に近い味方が多い程
範囲攻撃に巻き込まれるリスクがあるのだから。

ともかく普通の状態変化だけだと
単調なパターンになりがちな戦闘も
進路妨害の成功失敗も含めたパターンの変化によって
展開に幅がもたらされる…と言う事はできるだろう。

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