仕事がいや。目をそらし続けてきてたけどもう難しい。楽しかったこともそりゃあるけど、そっちに目をやって根本的に自分に合っていない(この世に自分に合っている仕事を見つけられることこそ難しい/探し続ける節があるという昨今のトレンドは無視して)ことを考えないようにしてた。けどもうむり。たびに出させていただきます。さようなら。

そういうところがダメ

どこかに行きたいと思い、お世話になっており、かなりリスペクトしているクールなイケメンプロデューサーにオススメを聞いたら熊野古道が良いと聞いた。ロケで撮影をしたときにクルーのみんなが元気になったと、あとからパワースポットだと知ったと。
人からのレビューなしに自分の行き先すら決められない。でも調べてみたら本当に良さそうだったからあやかることにした。
神様私を導いて(そういうところがダメ)

0日目

土曜日から月曜日までの2泊3日の旅程にすることにした。金曜日は休みだったが、家で仕事をしつつ諸々の下調べ。あと免許の更新。これがないと今回の本懐であり目的である「自分探し」が叶わぬクソ旅になってしまう。メガネを紛失しており、視力検査で1ミスするもパスできた。ちょっと焦った。3年分年をとった新しい免許と、悩みのなさそうな面をした穴あきの免許を手にした。
帰宅して飛行機とった。往復4万ちょい。ちょっと嫌な気持ちになった。移動だけでそんなにするのか。。
土曜日の夕方に白浜空港に着いて(やすかった)、月曜日の夕方に戻ってくる便にした(高かった)。あとは強い神様のいるところを移動でパズルしていくだけ、香盤力に自信ネキのため、わりとさっさと旅程は決まった。宿と食は後回しにした。
旅程:
1日目、夕方に白浜空港着、白浜を見たいので近辺に宿泊
2日目、熊野本宮大社をめざすため、空港⇒新宮行きのバスに乗り、あとはレンタカーで行きたいところを回る。宿泊は未定。
3日目、レンタカーを返す新宮から近い熊野那智大社と、神倉神社をめぐる。新宮から空港ゆきのバスにのって、帰京。

1日目

カバンにはPC、タオル、下着類、自己を問うノート(を以前MoMaかな?NYの美術館で買った)、あとはコード類など割と最低限を最近お気に入りのKODAKのリュックに詰めた。誰にも会わないので着替えの私服は入れなかった。今回の旅は外身なんかどうでもよくて、中身を見直すため。
羽田の国内便は2度め、前は鳥取ロケのときに初めて使った気がする。1年前か。私は私の哲学というか思想を少しでも極めるというか、少しでも洗練させることができるだろうか。漠然とした不安。どうせ何も起こらないし、真理なんて開けるわけないけど、それでも…という期待。行ってきますツイートにいいねしてくれた友人(妻子あり)私ってすっっっっっっっっっっっっっごく暇人だったり自由に見えたり、「(お互いに生きている世界がまったく違って共感がまったくできない上での)大変そうだなあ」と思われているんだろうなと卑屈な気持ちに少しなったがこちとら死活問題である。

南紀白浜空港

小さな空港だった、一日にJAL羽田便が3便だけ離発着している。宿を決めていない。空港で探す。ビジホという気分ではないし、イケてるオーナーがやってそうなちゃらそうなゲストハウスとかいやだし、きったなそうなところもいやだし、、で選ばれたのは海の宿とかいう宿。
タクシーのおじさんに、旅行ですか?と聞かれて、色々話していたら近くの白浜で昔グッドラックのハワイの設定のシーンを撮影したよと言われる
1話のあれか!!!!!?散歩が楽しみになる。他にも白浜でイルミネーションやっているから、お金もそんなに変わらないし回っていくかと聞かれてお願いする。あとオススメの夜ご飯屋さんを教えてもらった。ひとのあたたかさに触れてじんわりとした気持ちになる。求めていたのはこれかもしれない。タクシーでぺいぺいが使えて、領収書にペイペイと書かれた。必要ある?

白浜

おばちゃんが迎えてくれて、なんとも言えないロビーと客室とお風呂場を見た。他の客は2名、ひとりは中国人だった(なんか電話のこえ聞こえた。)女芸人No.1決定線がテレビで流れていた。引っ張って引っ張ってCMにいって全然話が進まないあれを久しぶりに見て、懐かしい気持ちになった。No.1になった暁には翌日翌週からテレビ番組の出演が20本くらい決まるらしい。嫌な気持ちになった。チャンスを手にできなかった人の気持ちになってしまうから。
白浜に行った。徒歩3分ほど。砂がふかふかだった。遠目で見てもしょうもなかったけど、近くで見てもしょうもないイルミネーションが安っぽい光を放っていて、たくさんの家族連れがいた。関西弁いいなー。音質の低いスピーカー(ゲレンデでよくあるような)髭男のPretenderのオルゴールがでっかい音で流れていてなんやねんと思った。ラストクリスマスのオルゴールも流れてた。コンセプトを理解した。階段に座って瞑想をしようと思ったけど、寒いのでやめた。波の音とJPOPのオルゴールの親和性は高く、かなりの癒やしだった。
タクシーの運転手さんおすすめのお店にいった。予約の名前を聞かれたが、1人だったので入れた。ざっまあ。高校生の女の子がふたり。お母さん世代の方が4人くらいホールを回していた。なんかみんなすごく楽しそうに生き生きと働いていて、涙目になった。ごはんは天ぷらと刺し身の豪華定食っぽいやつを食べた。イカのお刺身がむっちむちでおいしかった。
宿に戻り、女芸人No.1を見届けて、やっぱりモヤモヤとした気持ちを持ち眠った。「今夜人生が変わる」ていうテロップにムカついていたのかもしれない。神にでもなったつもりか?まあ、賞レースってそういうものだけど。。。

トムとキャサリン

朝7時ごろに起きて、民宿で朝ごはんのトーストを焼いていたら、駐車場に車を停める音がして、昨日はいなかったスタッフらしいおじさんがやってきた。「朝早いねえ」から始まり、「どこからきたの」「このあたり散歩しようと思ってるんです」などと他愛のない話をしていたら円月島という白浜のシンボルが近くにあって、徒歩20分くらいのところだから、行きはトラックで送って帰りは歩いて帰ってくればと言ってくれて、お言葉に甘えることにした。
トラックはかなり古そうで、使い込まれていて狭くて、楽しかった。車内では自分の住んでいる場所とか仕事とか略歴なんかを話していたら、おじさんも大学を卒業してからアメリカに住んでいたらしく、「ツトム」の「トム」と呼ばれていたと教えてくれた。わたしにはミドルネームがあると話したら「トムとジェリーなんてアニメもあったけど、トムとキャサリンだねえ」などと言っていて面白かった
帰り白浜を通ったら砂真っ白でワロタ。ふかふかのさらさらサンドだった(さまぁ〜りぞーと)宿に戻ると、昨日手配をお願いしていた空港行のタクシーが停まっていて、自室に戻って支度をして、最後に部屋の写真を撮ってエントランスに行った。トムがまだ待っててくれていて、折り紙でできた小さな鶴と亀を「旅のお守り」とくれて「またきてね」などやりとりをした。旅のお守りは、旅が終わったら捨てていいらしい。きっとお守りはずっと大事にするし、わからないけど「また」はないような気がしてタクシーで泣いた。
※仕事でボコボコのズタズタにされたことによって、全治最低1ヶ月ほどの心の怪我をしており、少しの感傷や刺激で最近泣いてしまう

紺の相棒

空港からのバスは2時間半もの時間をかけての移動になる。眠かったからほとんどずっと寝ていた。着いた。トヨレンで2日をともにする相棒と対面した。車種忘れた。紺色で傷つきやすいけどサポート全部入ってるから大丈夫だよ的なことを2度言われる。これだけ最近いやなことが起こっているから、事故る可能性全然あるなと思って震える。

玉置神社

色々考えて、奈良県の「玉置神社」を最初の目的地に設定した。「導かれないと行けない」「険しい山道を車で行かなくてはいけない」などなど物々しいレビューが並ぶ難易度の高い神社らしい。調べてみてほしい。
実際マジに山道がすごかった。一度車幅が狭すぎて対向車とすれ違えず、数メートルバックして事なきを得る場面があった。そういう車スキルを持っていなかったので成長を感じた。(経験値+1)
1時間半くらい?運転して無事参拝をした。気合いれて100円入れた。おみくじを引いた。私に光を。。大吉。

熊野本宮大社

色々考えて、熊野本宮大社に向かうことにした。そこからいい感じに熊野古道歩いて、引き返せばいいかなと。1時間ほどの運転。
運転中は自分の自我や考えに集中するためにBGMを一切流さずに色々考え続けた。何を考えていたのかはまったく思い出せない。けど、仕事いやだなやめたいなみたいなことをグルグルグルグル考えていた気がする。
到着。観光地。八咫烏の御朱印帳がめっちゃかっこよくて、いらないけど買おうかと迷った。そばを食べた。現金のみだった。どこをどう歩いて駐車場に戻ろうか調べたらわたしの行きたかった熊野古道、全然違うところだった。およそ2時間くらいかけて熊野本宮大社に向かう道が有名らしい。それ、あるきたかった。クソデカ鳥居は歩いて5分ほどのところにあるそうで行ってみた。バカみたいにデカかった。意味不明なデカさだった。牛久大仏見に行きたい欲が増した。デカイはおもろい。

つぼ湯

もう日暮れが間近だったので、熊野古道は諦めることにした。翌日の那智神社への道も熊野古道と呼ばれるものらしいので、そこで挽回できるといいけど、メインのやつを歩けなくて残念。代りに世界遺産に登録されている「つぼ湯」という温泉に向かうことにした。とても小さな温泉街で(宿が10数軒ほど並ぶ集落のような)つぼ湯は小さな小屋の中にあるらしく、30分の貸し切り交代制。800円。シャワーなし、石鹸使用禁止、おもしろそうだから入浴した。今は経験にお金を使う時代。めちゃくちゃ水温が熱くて水道水ダバダバ20分入れ続けながら我慢して入った。湯あたりしてすっごく気持ち悪くなった。お金では買えないいい経験をした。夜風はとても気持ちよかった。車内で宿泊地を決めた。温泉付きのホテルにした。

温泉街のどこに泊まろうか考えていたが、よく考えたら明日行く那智神社に少しでも近づいたほうが得と考えて夜間のドライブを敢行した。メガネを紛失していて運転がしんどいからやりたくなかったが、、
ここからBGMを解禁した。SpotifyのTop50 2022を上から流した。VaVaの「TYPE」が流れる。よく聞いたな。たのしいきもちになったので、最初からこうしてもよかったかもと思った。40分ほどのドライブを乗り切った。

自分見失いし者

ホテルの近くに食べる場所がなさすぎる。Googleで調べた店が軒並みやっていないシャッター街がずっと続く。19時なのに!GoogleMapのレビューの高い居酒屋みたいなところに行った。海鮮がうまいらしい。会計は現金のみ。手持ちは2500円、予算2000円。飲み物は何にしますか、で大事な250円をコーラに使ってしまう。あとは揚げ出し豆腐と茶碗蒸しとうな茶を食べた。テーブル席6名がけに案内されて、同い年くらい?年上?の男性1名が相席でアクリルの向こう(わたしの斜め前)に通された。揚出しを食べていたら目があって気まずかった。
食べ終わって卓での会計待ちのときに「地元の人ですか?」と話しかけてみた。愛知から来てるらしい。どうやら無職らしい。おもろ。
どうやらどうやら仕事を辞めてしばらく和歌山のみかん農園で住み込みのバイトをするだとか、こちらも仕事辞めたいんすよねみたいな話をしているうちに、向こうの宿(ゲストハウス)で飲もうという話になった。
おしゃれな外観に、おしゃれなバーが併設されている「こういうのに泊まるのはいやでした」と思わざるをえないおっしゃれなゲストハウスだった。地酒のみかん酒のロックを飲んだ。
彼は現在26歳で3年商社に勤めていたが、クライアントと発注先?の板挟みに耐えかねて仕事を辞めたとか、境遇がなんか似ていてお互いにわかるわかると慰めあった。やりたいことを見つける本とかメンタリストダイゴとかそっち系の本を見せてくれたり、webライターをやっているとか、YouTubeでレザークラフトの投稿をしているとか(登録者500人以上いた。。。)、結構かなりガンバッてるタイプの方だった。「あ〜〜〜〜〜〜わかる。25~26歳はそれだよね。」とも思ったし、(語弊があるカモ)それにしても26歳なんて全然そんな悩む必要ないだろ若いし。とも思った。1億総「好きを仕事にする(さもなければ死)」時代怖すぎる。健やかに生きたい。そうしようよ。

宿2

22時バーの閉店だったので、そこからコンビニ行って別れた。温泉楽しみにしていたけど、なんか疲れて寝てしまった。
朝7時に起きて、温泉。先に髪の毛が真っ赤のおばちゃんが朝風呂してた。なんかずっとかけ湯をしてて変なのと思いながら時々チラ見していたんだけど、おばちゃん、体がどんどん赤くなっていっている。髪のみならず。
理解した。きっとお湯が熱いんだ。おばちゃん、かけ湯だけして、風呂場から出ていった。マー軟弱なおばちゃんだどれどれ…とかけ湯したら、殺しに気でかかってきてる熱さだった。萎えた。クソ熱い湯を体にかけるだけかけて風呂を出た。

那智の滝

なんやかんやあって、午前中一緒に滝見に行くことになった。40~50分ほどの古道を山登り。GoProを回しててウケた。画質設定が5.6Kの60fpsでもっとウケた。これで必要十分だよと、フルHDの30fpsにお姉さんが設定してあげた。杉がでかくてよかった。木漏れ日が美しくて嬉しかった。日本で一番の滝は観光スポットでありながら、荘厳な気配がちゃんとあって素晴らしかった。おみくじを引いたら吉だった。

めはり寿司

高菜に巻かれたご当地グルメ「めはり寿司」を食した。おいしかった。青年と別れた。

熊野速玉大社

熊野三山ラスイチ。普通の神社だった。あまりにも普通。おみくじを引いた。まだ開いてないなそういえば。開きます。財布に入っていませんでした。

神倉神社

穴場神社500段の急傾斜の石段の先にある神社。登るの楽しかった。見晴らしがよくて、岩が巨大でおもろかった。スカッとした気持ち。なんか、このあたりから、気持ちが「仕事まじでやめる」「どうしよう」の具体的な考えに変わっていった気がする。

ありがとう車

かなり走った。どんだけ走ったんだろう。200キロくらい走ったんじゃないかな。

ありがとう和歌山

少し開けました。

お気づきになられましたか?

書くの疲れました。余力あれば、写真とかいったとこのリンク、今後追加します。。

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