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【各学校でできること】とにもかくにも家庭にネット環境とデバイスがあるかどうか、現状把握をしよう。(高校はスマホ不所持の生徒の把握)


もはやコロナ休校の長期化を視野に子どもたちの安心・安全と学習保障の策を打つべきタイミングに来ていると思い、微力ながら発信をしています。

私学の一部は動き出している模様。公立はどうする?

もともとタブレットが1人1台あったり、オンライン環境のある家庭が多い私学の場合は、とっととオンライン授業に切り替えているところもありますし、生徒のスマホ所持状況を調べて、持っていない生徒むけに貸し出しを準備している学校も出てきています。

一方、公立学校ですが、私が勝手にリサーチしている限り、現時点では「教科書と課題プリントの配布をポスティングでやるか取りに来てもらうか議論している」ぐらいの段階の学校が多いように感じています。幸いにもGW明けにコロナが収束したらまだいいのですが、長期化すればするほど、子どものセーフティネットが失われ、学びもストップします。

国や自治体の判断待ちだと後手後手になる

そもそも国や自治体が早急にどうにかすべきなのは言うまでもなく、また公立学校は公教育のシステムの一部ですから、国や自治体の方針が出るのを注視して待つのは当たり前ですが、残念ながら今のところ、判断が遅い&場当たり的であることが多いと思います。それに、その時々で対応するだけでは何回も「検討→準備→無意味になる→再検討」が繰り返されるのは必至です。中長期的に考えて対策することが「逆に一番楽」「徒労が少ない」はず。

国がwifi配布やGIGAスクール構想前倒しなどをしようとしていますが、この辺りに詳しい国際大学 グローバル・コミュニケーション・センター 准教授の豊福晋平さんは、以下のように指摘します。

・優秀な官僚がどんなに頑張っても実機が届くには数ヶ月かかります。それまで学校は何もしないんですか?

・誰がやったかしらないけど、GIGAスクールは学校備え付け仕様になってしまいました。先駆例でも明らかなように、一度仕様固定されたら、持ち帰りさせるのはほぼ不可能になります。このままでは、配備されても死蔵される危険の方が高いです(この件は何度も指摘してます)。

・フルタイム遠隔授業がもてはやされてますけど、1日中受講させるのは子どもにとっても教員にとっても現実的と言えるでしょうか

・素人の急ごしらえ授業映像にはたして子どもは何分集中出来るでしょう?お金のかかった山のような映像コンテンツに囲まれているのに、わざわざ先生の手作り授業映像を選択する理由はどこにあるのでしょうか?

私は、このへん明るくないのですが、先日タブレットが全生徒分配備されている学校の先生と連絡取ってて固定式充電庫を各教室に設置しそこでしか充電できない=学校から持ち出せないことを知り愕然としました...。

また、私もその学校の教員によるフルタイムの遠隔映像授業は非現実的だと思います。理由は3つ。
①不慣れな中でやるには準備が大変すぎる/ 質の担保が難しそう。
②めっちゃギガを食うのですぐ速度制限がかかるだろう
③受ける子どもや生徒への負荷が大きすぎる(ストレスが高い・モチベーション維持が難しい)
 
これはもう、いよいよ、小中学校の場合は「家庭にあるデバイス+家にない子は登校」高校の場合は「個人持ちスマホ+スマホがない子を個別支援」で、世の中にある民間のリソースを活用してスタートするしかないと、私など思ってしまうのですが、どうでしょうか。

一斉での遠隔映像授業にこだわる人が出るでしょうけれど、上記の理由から、個別自立学習をベースにすべきだと思います。教材は機能紹介したオンラインのサービスでも、この際プリントやドリルでもいいと思います。

個別進度で取り組める課題を出す+朝とか夕方にHR的な感じで、できる範囲でのコミュニケーションと心のケアと学習サポート、かなあ...。

とにもかくにも、まず家庭にネット環境があるかどうか、現状把握を

学校によっては、メルマガ機能をすでに平時から持っているところもありますよね。その場合は、Googleフォームで「緊急アンケート」をつくって、そのリンクのURLやQRコードを貼り付けてメールを一通送るだけで、簡単にアンケートができ、こんな感じで、自動で集計して、グラフ化もしてくれます。
※別にGoogleフォームじゃなくてもツールはなんでもいいのですが、ただ圧倒的にラクだと思うので紹介しています。他の方法でももちろんOKです。

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以下に、私がサンプルとしてつくってみたアンケートフォームを貼り付けます。また、このURL↓からは「複製 / 編集」も可能です。https://docs.google.com/forms/d/18RWQuMV6OKyxxirBcxEbRvxG9RTtTPDkpxVDPlq8zxQ/edit?usp=sharing
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こちらは皆さんに活用いただけたらと思い、「編集可」で公開しています。サンプルページそのものを編集するのはご遠慮ください。活用していただける場合は、送信ボタン横の「その他」から「コピーを作成」してから、編集してくださいますようお願いします。

高校の場合はスマホ不所持の生徒を把握を

高校生の場合は、ほとんどの生徒がスマホを持っていると思います。以下は「令和元年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」の一部。

先ほど書いた「個別進度で取り組める課題を出す+朝や夕方にzoomなどをつなぎ、ホームルーム的な感じで、できる範囲でのコミュニケーションと心のケアと学習サポートをする」といった方針であれば、高ではかなりスムーズに開始できる可能性があります。

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とはいえ、スマホを持っていない生徒もいますので、まずはその把握を。その人数によって、学校としてどうその子をサポートできるか考えられるといいなと思います。(貸与できないか、学校に来てもらうか、など)



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