スラダン・木暮くんの男性的魅力を考察
『THE FIRST SLAMDUNK』の復活上映を観に行くことにした(まだ行ってない)。
最初の上映の際は見に行かなかった。
というのも、「絶対感動するし、絶対号泣するし、感情大忙しで疲れちゃいそうだなぁ…」という謎の抵抗感があり、元気な時に行こうと先送りにしているうちに終わってしまったのだ。今回こそ行く。
スラダンは、大学の頃サークルの友人が漫画一式を貸してくれた折に初読して以来、数年に一度程度のペースでまとめて全巻読破しに行っている(漫画喫茶等に)。
当時、同期女子部員の間でスラダン旋風が巻き起こっており、「誰派〜?」なんて会話で盛り上がったのも良い思い出だ。
私は一貫して「メガネくん」こと木暮公延を推し続けてきたのだが、「まあね、確かにいいキャラだけど」という反応が大多数だった。圧倒的存在感のミッチーやリョータの人気に押され、今ひとつ同意を得られなかった記憶があるが、今となっては、木暮くんの評価は爆上がりしているものと思われる。
木暮くんの「人間的魅力」及び「プレイヤーとしての魅力」は、各方面で語り尽くされているネタであるだろうが、今回は、私の考える木暮くんの「男性的魅力」について妄想盛りまくりで熱く綴ってみたい。
ちなみに、私は原作漫画を3冊しか保有しておらず(木暮くん表紙の完全版4巻、彼の3ポイントでIHが決まった陵南戦の16巻、最終巻24巻)、今回この記事を書くためにHuluにあったアニメを断片的に視聴したものの、かなりのところをおぼろげな記憶に頼っていることを断っておきます(何か重大な見落とし、誤り等があったらごめんなさい)。
「彼氏にするにはちょっと物足りないかもだけど、結婚相手としては最高だよね〜!」なーん声が聞こえてきそうな木暮くんだが、いや、そんなことはない。私はハタチの頃から木暮くんと付き合いたいと思っていた(笑)。
人間的魅力に負けないくらい、男性的魅力にも溢れまくっている。
外見も人柄も温厚で柔和な木暮くんは、制服だと、血気盛んな運動部員の雰囲気がほとんどない。木陰で静かに読書でもしていそうな、物静かな好青年(世界が終わるまでは…のED映像でそんなのあったよね?)のイメージが漂う。
作品序盤では、練習後になんかカフェみたいなお店で赤木とお茶していたが、そういう落ち着いた感じも普通に合う(というより、赤木の方が、バスケ以外では静かな場を好んでいそうだが)。
インハイ前の勉強合宿では「優等生軍団」にいたし、試合中・練習中の分析や説明も的を得ていてわかりやすいことから、頭脳派で知性的な印象。
美術館とか博物館とか、それこそ作品の舞台である鎌倉地区の神社仏閣巡り、なんて落ち着いた大人のデートも、木暮くんとなら心から楽しむことができそうだ。
が、ひとたびユニフォームに着替えると、彼の印象はわりと一変する。
私的には、このギャップが最高に最高である。
コートやベンチでは、めちゃくちゃ声張るし、よく吠えている。悔しさも隠さないし、喜びも爆発させる。試合中の険しい眼差しもいい。全然クールではないし、穏やかでもない。
メンバーへの声かけやスキンシップも荒っぽくて力強く、「男」感が溢れている。
バスケのため、試合のためなら多少やばいこともやってやんよ感も意外と強く、更生前のミッチーの体育館襲撃事件の時にはいちはやく体育館封鎖を指示して隠蔽を図ったりと、なかなかアウトローな面を持つ男でもある。
また、ガッツリ6年間運動部という経験から、「男子校」的なノリも理解している感じだし、それに対する苦手意識も案外なさそうだ。
下世話な話題にも、場の雰囲気を壊さない程度に適度なノリで付き合ってくれそうだが、節度は心得ているであろうところが、木暮くんが木暮くんたる所以な気がする。
自分からそういう話を振ることはしないだろうし(赤木も嫌いそうだし)、行き過ぎた下ネタを口にすることは絶対ないだろう。アヤコさんの前とかでデリカシーなく盛り上がる部員がいたら、「おい!」とキッチリ嗜めてくれる様子が容易に想像できる。ナチュラルに品が良いのである。
男社会に身を置いているものの、アヤコさんや晴子ちゃんともフラットに接しているし、女の子が苦手な感じはない。
よく喋ってくれる上に聞き上手だから、会話も盛り上がって楽しいデートになりそうだ。
場をまとめたり練習を仕切ったりと、自分が主導することに慣れている彼なので、きっと、気負うことなく自然にリードしてくれることだろう。
部員一人一人をよく見ていて、要所要所で端的かつ具体的な褒め言葉をかけることのできる木暮くんは、髪切ったとか新しい服とかも、パッと気づいてサッと褒めてくれそうだ(逆に全く気がつかないルートもありそうではある)。
とはいっても、決して恋愛テクニック的なことを意識しているわけではない。ただ自分が気づいて感じたことを、素直に口に出しているだけである。
あと単純に、顔が整っている上に高身長、かつ鍛えている。
二の腕と肩は筋肉盛り盛りだし、ガタイも良いからバッキバキな感じだよね…?公式設定では178㎝62kgとのことだが、体重もっとあるのでは?そんなものなのかな?
ミッチーに殴られてメガネが吹っ飛ばされた時の素顔がイケメン、というのは定説だが、普段のメガネの顔も、普通にかなりかっこいいと思う。
髪型も、連載当時の古さは若干あるものの、奇をてらわず爽やかな短髪で良い。
大学に行ってコンタクトにした途端、爆モテするタイプである。
それも、流川のようにわかりやすくキャーキャー言われるのではなく、水面下で無言のバトルが繰り広げられるパターンだ。
本人は、モテる=流川みたいなカンジとか思っていそうであり、自分の状況に全く気づかなそうなところもまたタチが悪い。
一度恋人ができたらかなり長続きしそうであり、その間よそ見もしないだろうから、やはり、自分がモテる自覚はないままとなるだろう。
そのあたりの鈍感さもまた、彼の魅力である。
…というわけで、ここまで木暮くんの魅力を滔々と語ってきたが、最後に、彼の欠点を考えてみたいと思う。
これがまた難しいのだが、あえて挙げるとすると、「人間性が完成されすぎている」ことが、むしろ彼の欠点となってしまうのではないだろうか?
多方面で言及されているとおり、もし木暮くんと結婚したら、幸せで安定した家庭生活が送れるのはまず間違いないだろう。
彼は、家事・育児の負担を不平等に押し付けるなど決してしないし、理不尽に怒ることもなければ、意味不明に不機嫌になることも多分ない。メンタルが安定していて、良い方向に自己肯定感が高いからである。
妻である私(妄想)のことも、いつも尊重してくれる。なにかすれ違っているなと感じることがあれば、「ちょっと二人で話そうか」とかなんとか言って、温かい珈琲を淹れてくれ、子どもたちが寝た後の台所で、「どうした?」と優しく話を聞いてくれそうである。
「それはオレが悪かった。ごめんな」と素直に非を認め、「次からはこうしてみないか?」と具体的な打開策を提案し、「いつもありがとな。好きだよ」とかなんとかストレートに愛情表現し、ギュッとしてくれそうだ。
別にカッコつけているわけではなく、その場のリップサービスでもない。
言葉にして相手に伝えることの重要性を知っている木暮くんならではの、彼の哲学に裏打ちされた自然な行動であり、彼にとっては通常運転なのだ。
いや、もちろん良い。最高に素敵である。
文句なくそれで良いのだが、なんというか、自分の器の小ささ、彼との圧倒的な人間力の差を、毎回毎回突きつけられる羽目になりそうな気がする。
もちろん、木暮くんはそんなことは言わないし、考えもしないだろう。元から人間性が高いので、別に自分を抑圧しているわけでもなく、ナチュラルに彼はそうなのだ。
ただ、夫に対してうまく腹を立てることができない(立てさせてもらえない)というのは、それはそれでやるせない気持ちになることもありそうだな、と思ったりはする。
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