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漫画が上手くなりたくて、担当編集さんに教えて貰った『とあること』。

 こんにちは。本岡亜之(もとおかつぐゆき)です。
今回の記事は表題の通り。

 コロナ禍になって以降、漫画のオンライン持ち込みが増えました。
わたしは北海道民なので、なかなか直接雑誌の編集者の方に読んでもらえる機会がありません。
せいぜい、北海道COMITIAの出張編集部くらいなもので、あとは最近ですと、出版社が運営しているインディーズSNSのようなところで、WEB投稿してコメントいただければ良いほう。
でも、きっと昔よりは地方民にとってはずっと編集の人に見てもらえる機会って増えてるんだと思います。

 わたしは小中高と子供の頃から漫画を描いていますが、漫画を描いている時は楽しくありませんでした。
家庭環境が少し複雑で、小学校の頃は自分の感情表現のために絵を描いていたように思います。
なぜわたしは絵を描いているのかというと、子供の頃、母親と兄達と一緒に行った居酒屋さんで、隣りの席になったお客さんが「絵、上手だね」と言われた言葉。それが、一番心に刺さったからです。
親にも褒めて貰ったことはあるかもしれないのですが、全くその状況など覚えていなくて、むしろ顔も知らない隣りのお客さんのほうがしっかり覚えているくらいです。(札幌市の南郷7丁目駅そばの居酒屋さんです。今はないかも)

 その言葉がずっと頭から離れなくて、わたしはずっと絵が上手いと思っていました。小学校の友達との集まりでも『お絵かき会』みたいな遊びがあって、わたしの家に近所の友達を集めて絵を描いたりして遊んでいました。
その当時、文通の友達募集などをしている(今では考えられないかもしれませんが、住所と名前と年齢がしっかり載せられているもの)雑誌があったため、応募のようなことをしたり、逆に募集したりなどして、札幌市外の人と文通やイラスト交換したりもしていました。
つい最近まで思っていたことなんですが、絵や漫画はわたしにとって『自己表現』だと思っていたんです。
でも、なんか違うな~と違和感があったんですね。
高校の時、漫画研究部に所属していて、副部長をさせて貰ったんですが、その時漫画描いている時は楽しいというよりもネガティブな気持ちばかりになっていて、過去の嫌なことばかり思い浮かんだりしていました。
行動を見るに、わたしは絵が好きだったように思います。
でもその反面、気持ちは漫画や絵にうんざりしていたようにも思います。

 なんで描いてるかって、その居酒屋さんでの言葉が頭から離れないからなんですね。
とびきり嬉しかったんです。その時の、知らない人からの言葉が。とても。
だから、高校卒業して、一般の小売業の正社員についたあとも絵を描いたり、漫画を描いたりしていました。
その頃ようやく、SNSが発達してきて、Pixivや個人運営のSNSなども出てきました。
そして、絵を投稿したり、漫画を投稿したり……わたしは、物語を作ることも好きだったので、小説も書いていました。
小説もPixivで投稿できるようになり、投稿したりしました。
わたしの描いたイラストや漫画は、ブックマークがつくことはほとんどありませんでした。
ちょっとした落書きどころか、頑張って全力で描いたイラストも、評価されることはありませんでした。(あっても結局一桁)
描くのがつらくてつらくて仕方がなかったのです。
従事していた仕事も、一人暮らししていたため、一人の時間が足りない気持ちになり、家事も疎か、趣味も殆どしなくなってました。

 ただ幸運なことに、従事していた仕事でペンタブレットのコーナーを任せられることになりまして、わたしの裁量でどこまでやっていいのかわからなけれども、やりどころのなかった気持ちをペンタブレットのコーナーにぶつけていたような気がします。
絵を飾ったり、部署内での絵を描く人にも絵を依頼して、メイキングの小冊子をつくってコーナーに置いたり、普通なら取り寄せ商品になるような不稼働商品を仕入れて、バリエーション(品揃え豊富に見せるために)として在庫としておいていたりしました。
結果で言うと、ペンタブレットの大手メーカーの売上は他の他社競合を含めても、札幌市内で一番の売上だったそうです。
そこから、自分はやっぱり絵に関することなら本気で挑めるんだな、と思えるようになりました。
ええと……なんの話でしたっけ?あぁ、表題の【漫画が上手くなりたくて、担当編集さんに教えて貰った『とあること』。】でした。
まぁ、そんなことがあり、絵に関することずっとやってたいな、と思ったんですよね。

 アナログで描いていた身からすると、板タブレットはとても描きにくくて仕方がなかったのです。
小売業をしていた時、『やっぱり絵を描いていたい』と思い、途中で板タブレットから、Windowsの液タブに変えてみました。(本体と一体型のものです。言ってしまえば、Surfaceみたいな感じのもの。実機名は敢えて書きません)
すると、今まで恥ずかしながら、部活動で描いた漫画以来、20ページ以上の読み切り漫画を描けた試しがなかったわたしが、42ページの漫画を描くことができました。快挙です。
その時の絵はものすごく下手でした。
なぜなら、『まずは40ページくらいの読み切りを描きあげよう』という目標だったからです。
それでも、読み切りを描きあげられたという達成感は大きなものでした。
いい加減、表題にもどれって?そうですね……じゃあこの話はまた今度にして、表題に戻りますね。

 オンライン持ち込みをとある出版社にお願いしてみました。
WEB申し込みで簡単に約束を取り付けられました。
わたしは北海道COMITIAの出張編集部で何度か編集の方に漫画を見て貰ったことはあるので、意見を取捨選択して取り入れられるものは取り入れたり、単純にこの人の好みの合わなかったんだろうな~と思うものはそうと割り切ったりできるのですが、今回の編集の方はとても真っ当な意見でわかりやすかったので話したいと思います。

 わたしは画力が足りない、と言われることが多いのですが、それは画力があれば何の漫画であっても、画力でねじ伏せられるちからがあると思っているので、今回は置いておきます。

 大事なのは、『コマ割』と『情報量』ですね。

 読みやすい漫画は読むコマやふきだしの順番を間違えることはなく、それ以上に視線誘導が上手かったり、コマ自体の情報量が高かったりします。
わたしはそのコマ割りやふきだしの位置が悪かったり、情報量が圧倒的に足りないな、と編集に言われた後の、今なら理解できます。

 そこでできることというのが、長期連載されている漫画(ひとまず10巻以上)の漫画の『1話目』の漫画を作画することでした。
これ、本当にやってみるとびっくりするくらい気づきがあります。
1ページだけの模写では駄目なのです。1話まるごと、真似をするんです。
そうすると、自分が読んでいた時に、取りこぼしていた情報が拾えるようになります。わたしは結構目が滑るほうなので、この方法はとても身になりました。
と言っても漫画家になれたわけではないんですけどね。
漫画家を志したばかりの方や、漫画に悩んでいる方のために少しでもお役に立てれば幸いです。

(この記事、実は初めての有料にしようかな、と思ったのですが、前置き長すぎて期待値高くなっていて、「なーんだそんな内容かー」って思われてたら悲しいので、無料公開にしております)

 次回の更新は月曜日です。
今日のヘッダーは暫く絵を描いていなかったので筆ならしに落書きした、『委員長キャラのちょっとツンとしたきつめの性格をしているみつあみ眼鏡っ娘っていいよね』っていう絵です。

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