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洪水対策・40点の防災とは?

こんにちは。敷居の低い防災士を目指しているゴリィこと後藤です。

さて、「これくらいはやってね!」を紹介する「40点の防災」は「洪水対策」です。今回も、「100点」と「40点」を紹介していきます。何かの気付きを見つける機会になってもらえたら嬉しいです。


今「洪水対策」を紹介するのはなぜ?

雨のシーズンはもう少し先、というイメージを持っている方は多いと思います。実際、そうです(ただしこの季節にないとも言い切れませんが)。

ただ、年度替わりは進学・就職・転勤などで知らない土地に移り住むときです。そういう今だからこそ気付いてもらいたいことがあるのです。


その土地のリスクを知る

「ハザードマップ」というものがあります。「洪水」や「土砂災害」などの危険がある地域を地図上に入れ込んだものです。お住いの地域によっては「内水氾濫」(スゴイ大雨で下水や側溝があふれる現象)や「地震の揺れやすさ」、「液状化現象」(地震の揺れで地面から泥が噴き出し、地面の高さが変わる)、「津波」などのものもあります。

引っ越してからやることはさまざまありますが、「ハザードマップ」を「全種類」見ることをおすすめします。これは「40点の防災」でも必要なことです。

ここからは「洪水対策」に的を絞ってお話しします。


100点の防災「マイ・タイムライン」

「マイ・タイムライン」、聞いたことがなくても当たり前だと思います。それほど知られている言葉ではありません。

これは、あなた自身が刻々と変わる状況に応じて、どの時点でどういう行動を取るか、というものをあらかじめ書き出して決めておくものです。この段階になったら非常持ち出し品を確認する、この段階になったら逃げる、などです。

極端な話、あなたが逃げるタイミングは「お隣」と違います。あなたの家が「平屋」、隣の家は「2階建て」としたとき、よくテレビで呼びかけられる「垂直避難」(建物の上の階に逃げる)は通用しないので、隣の家より逃げるタイミングは早くしなければなりません

このように、あなた自身が決断してうまい具合に避難できるようにするのが「マイ・タイムライン」。これを作るのが「100点」といえるでしょう。


40点の防災は「その場で判断」

「大雨警戒レベル」をはじめ、「避難勧告」「避難指示」等大雨災害時には情報も氾濫します。それを「ボーっと眺めている」のでは命を落とす可能性があります。

「その場しのぎでもいいので、自らきちんと判断して逃げる」、これが40点です。

判断しないのは「自分は大丈夫」と根拠もなく思ってしまうことにつながり、逃げ遅れます。「正常化バイアス」って聞きますよね。

判断するためには最低でも「5段階警戒レベルの意味と入手方法を知っている」「自分の住んでいる土地のリスクを知っている(=ハザードマップを見ている)」この2つがないとできません。

あなたの地域に「警戒レベル4」の情報が出て、「やべっ!逃げなきゃ」か「うちは洪水の心配は低いから家にとどまってもいい」、これでいいのですが、それをできるようにするためにはハザードマップを見て、5段階警戒レベルを知っておきましょう。

新しい土地に移って、関心がある今こそ、ハザードマップを見てください。ネットで検索すればほぼ100%見ることができますよ。

そして、住んでいる地域のハザードマップを実は見たことがないんです、という方も折角この記事を読んでいただけたなら、是非ハザードマップをご覧くださいましたら嬉しいです。


まとめ

「100点の防災対策」をしたからといって100%大丈夫と言い切れないのが防災の難しいところですが、命が助かる可能性は必ず高くなります

今回は「洪水」を例にお話ししましたが、あなたの住んでいる地域には防災におけるリスクが多かれ少なかれあるものです。変な例ですが「狭い急坂が多い地区」だと「スリップ事故で道がふさがれ緊急自動車の到着が遅れる=冬の地震で初期消火が重要」なんていうのも実はリスクです。

上の例はハザードマップには書かれない細かいことですが、あなたが住む地域にどんな自然災害のリスクがあるか知ることは実はとても重要です。その最低限が書かれているものがハザードマップです

「マイ・タイムライン」を作ろうと思うと実際の行動を考えることになります。そうすると、地域に細かいリスクがあることにも気付くのです。

まず、気付きの「第一歩」としてハザードマップを活用してください。

防災士 後藤 智之





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