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NFTって新しいのか古いのかよく分からないよね、という話

最近のネットの話題として一つ盛り上がりを見せている「NFT」。
”Non-Fungible Token”の頭文字を取ってNFTらしいですが、巷で注目されている点をざっくり書くととネット上のコンテンツが一点物であることを保証するための技術&仕組み&サービスということかと思います。

一点物であることが保証されることによってコンテンツそのものが付加価値を持ち、twitterのCEOのジャック・ドーシーさんがやった最初のツイートにとんでもない値付けがされた、という話がちょっと前にニュースになりました。

何がオリジナルかが分からないコンテンツが溢れかえってるネットの世界にそれを担保するサービスが発明されたぁぁぁ!!!

と大変に賑わっているようで、それこそ今年の初めのclubhouse騒動みたいな様相を呈していますが、個人的にはやや懐疑的というか「そういう使い方でいいんだっけ?」という気がしています。

そもそもデジタルデータって複製することがめっちゃ簡単というのが最大のメリットなんじゃなかったでしたっけ?そして、それを爆速で伝播させることができるインターネットというインフラに乗っかることで、ネットのサービスもここまで急激に発展してきたんじゃなかったでしたっけ?

そうしたこれまでの流れへの揺り戻し(反動?)としてのNFTというのならまだアリなのかな?とも思うのですが、昨今のNFTのもてはやされ方を見ているとNFTが広まれば広まるほど、インターネットはつまらなくなっていくんじゃないかな?と思ってしまいます。

ちょっと前に読んだブロックチェーンについての本「WHY BLOCKCHAIN なぜ、ブロックチェーンなのか?」

にも書いてあった(と思う)のですが、ブロックチェーン(←NFTの根幹をなす技術)は華やかさと共に人前に立っていくコンテンツ・サービスよりも、人知れず裏方として支えていく地味なサービスの方が親和性が高いような気がするんですよね(xmlみたいな)。

例えばですが、契約書のような記載内容とその改訂履歴を保証していくためのサービスであったりとか、物品の流通をトレースしていくためのサービスとか、あと僕の専門分野の音楽でいうと著作権管理に活用するとか…。

「改ざんが困難である」「履歴を追うことが簡単」というブロックチェーンのユニークな特性を、NFTは「一点物を担保」「付加価値の創造」に転じさせてサービス化しているのだと思うのですが、実はそれってミスマッチじゃね?と思うのが僕の(現時点での)見解です。

…とはいえ、無理筋じゃね?と思っていたやり方にこそ新たな可能性が潜んでいることは世のあるあるなのでしばらくはその動向を見守っていきたいと思います。

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