10月に観たものと感想

10月にみた映画とかの感想を書きます。僕はそんなに詳しい人じゃないのであしからず。なにしろ素人の意見でさぁ。
※どんな方向性の話かとか、予告編程度のネタバレは含まれる可能性もある。大いに。

【映画】

《花束みたいな恋をした》
面白かった。2人のオタク臭さがすごいいい。
けど内容が内容なので鬱展開ではまったくないけれどモヤモヤした。恋愛に対する希望が削がれる映画。今はもう全てのカップルがくすんで見える。
《キングコング(特別版)》
けっこう面白かった。2005年の2度目のリメイクのキングコングで、初のCGコング。ロード・オブ・ザ・リングのチーム制作らしい。現代から見れば多少の粗はあるけど、レベルの高いCGだと思う。
映画を通してキングコングというキャラクターの生物的な面、怪獣的な面、人間的な面がそれぞれしっかり表現されていて、凄くコングが好きになれた。
ただ愚痴を言わせてもらうと、長すぎる。特別版なので、劇場公開されたものから10分ちょい追加されたとはいえ、なんだよ201分って。まあ髑髏島に着いてからはいろんな恐竜とかが出てきて飽きないけど、そこまでが長い。10分くらいの追加映像とはたぶんこのドラマパートの部分だと思うので、劇場公開版はもう少しスピーディーなんだと思うが、それでも長い気がする。はやくコングみせてよー!!!
でもやっぱりコングが出てからは見応えがあるし、初代と1度目のリメイクへのリスペクトもかなり感じられるので、ファンにはおすすめ。
《ガメラ 大怪獣空中決戦》
けっこう面白いし、何より好きな映画。
大映制作、1995年の怪獣映画。大映の代表的な怪獣であるガメラが平成の世に蘇った、いわゆる「平成三部作」の1作目。
CGも一部使われているが、特撮が中心で、怪獣達も着ぐるみ。やっぱり特撮はCGに比べて見劣りする部分もあるが、特技監督を「シンゴジラ」なのどの樋口真嗣が務めてることもあって、本シリーズの特撮技術はなかなか高いので、十分楽しめる(まあシン・ゴジラは全編CGなんだけどね)。やっぱり実際に物が動いて壊れるのが、CGと、比べたときの特撮の良さだと思う。
セリフ、演技、音楽、画面の切り替え、主題歌などなど、全体的に怪獣映画臭さ、あるいは昭和臭さが感じられて、ちょっと笑ってしまうと同時に、よい味が出てると思った。なにより愛らしい。
内容も、脅威としての怪獣、ヒーローとしての怪獣、それから環境問題のメタファーとしての怪獣も若干描かれていて、怪獣映画のいろんな要素が詰まってる。あと比較的怪獣の映ってる時間が長いので飽きないのもいいところ。ドラマパートも怪獣に対する人間の対応がリアルに描かれていて、しっかり物語の深みを増す役割のものになってるし。緊張感も適度にあっていい。
それになんといっても音楽。怪獣映画といえば壮大な音楽がやっぱり魅力だけど、本作でももちろん楽しめます。
初心者にもマニアにも勧められる作品だと思う。たぶん。
《ガメラ2 レギオン襲来》
かなり面白かった。1996年公開。前作の良さはそのままに、特撮技術、脚本などなどがさらにパワーアップ。特撮技術でいえば、特にレギオンの細かい可動がすごくいい。前作の1年後だけど、前作よりも古臭さは薄くなった気がする(単に僕が慣れただけかもしれない)。
前作に引き続き怪獣同士の戦いと、それに対する人間の対応が中心のストーリー。やはり人間側の対応がかなりリアル。
前作との繋がりは実はあまりないので、本作からみても問題無いかもしれない。
ちなみに、ガメラの見た目が前作と少し異なっているが、これは怪獣映画ではよくあること。
《ガメラ3 レギオン襲来》
かなり面白かった。1作目との繋がりが強く、正統的な続編。むしろこっちが2で、レギオン襲来は外伝的な内容といっても過言ではないかもしれないけど過言か。過言でした。前二作と比べ、ストーリーが凝っており、ドラマパートが中心となっている。シリアス。僕はストーリーも面白かったので楽しめたが、これまでとは少し違う味わいかも。
またこれまでと違いCGがかなり多く使われている。現代から見てみればモデルのリアルさこそ薄いものの、アクションなどのレベルは高い。また、動きやカメラワークなどが優れているからなのか、そこまで違和感がない。独特の質感も逆に特撮との切り替えの違和感を薄くする要因となっている。と思う。あと個人的にこんな感じの質感のCGが好きなんだよな。仮面ライダーを思い出す。
前二作を楽しめた人は、かなり楽しめると思います。
《GODZILLA》
面白かった。1998年の1度目のハリウッドリメイクゴジラ。ゴジラが全然ゴジラじゃないことで有名だが、実際ゴジラが全然ゴジラじゃない。恐竜のような外見で、大都会のビルの間を軽快に走り回る。そう、走り回る。走ってミサイルを避ける。でかい恐竜。それが本作のゴジラ。顔と背中のトゲトゲはゴジラっぽいが、むしろそれ以外ゴジラ要素は無い。まあかなり生物的で面白い見た目ではあるけども。このゴジラも好きだけどさ。初のハリウッドリメイクでやることではないだろ。あのゴジラがハリウッドで!?とウキウキしながら見に行ったらこれだった当時の人からすれば、当然ガッカリだろう。
では内容の方はというと、ゴジラだと思わなければそこそこ面白い。ゴジラ(を名乗る怪獣)のCGもしっかりしてるし。ドラマパートもまあまあよい。雰囲気としては軽い感じで、ポップコーン食べながら見るのにちょうどいい映画。ところどころかっこいいシーンもあったりする。全然ゴジラじゃないということを念頭に見れば、十分楽しめると思います。また別の形のゴジラとして。
続編の計画もあり、興行収入的にもそこそこ成功したそうだが、本作のファンからの評価があまりに悪かったため、おじゃんになってしまったらしい。なんだかんだ作られてほしかったな。が、そのプロットの一部が、後のアニメ「ゴジラ ザ・シリーズ」に生かされてるそう。いつか見てみたい。
《クローバーフィールド HAKAISHA》
かなり面白かった。2008年の映画。怪獣が街を襲う、という映画だが、怪獣はそんなにガッツリ出る訳ではなく、怪獣に対峙し混乱する人々が中心の映画。怪獣映画、というよりかはパニックホラー的な要素が強い。またなんといっても大きな特徴が、全編を通して、怪獣襲撃の被害者が直接ビデオカメラで記録したかのような映像になってることだ。どう説明すればいいのかよくわかんねぇな。いわゆるホームビデオ風の主観映像による擬似ドキュメンタリーとかモキュメンタリーというやつだ。なんか、わかるだろ、俺の言いたいこと。わかんない人は自分で調べて欲しい。やっぱりこの手法というのは、臨場感が桁違いに増す。映像はブレブレだし、ところどころ急に飛ぶし、BGMもない。だからこそ、まるで自分もその凄惨な現場に居合わせているかのような、そういう気持ちにさせるわけだ。で、この映画はそういう手法を怪獣映画に持ち込んだものだ。
個人的にはこの手法はすごく好きだったので、この手法で撮られた別の映画も観てみたいと思った。ちなみにクローバーフィールドには続編があるが、直接的な続編ではなく、また手法も違うらしい。でもこれも観てみたい。
それから、怪獣のデザインが不気味でいい。怪獣というより巨大な地球外生命体といった感じ。やばい奴だと直感で分かる。あと当然だが怪獣はCGである。

【漫画】
《かいけつゾロリ》
漫画かどうかは微妙だがいいだろ別に。急に読みたくなって、図書館で借りて読んだ。めんどくさいからどれを読んだかは省く。改めて読んでみると、むかしは何度も読んだものだなぁ、と懐かしく感じることはもちろん、意外と練られたストーリーだったんだなの気づいた。毎度ゾロリたちは目的の達成や問題の解決に様々な方法で取り組んでいく訳だが、その方法というのは、(バカバカしかったりなかなかトンデモなのもあるにしろ、)唐突な物ではなく、それ以前のページでしっかりと伏線が貼られていることが多いのだ。
ところどころに挟まれるジョークも、くだらないけど今でも少しだけワロタ。やっぱし、「子どもが読むものだから」といって、雑に作られたものは、子供にも読まれないわけで、大人も楽しめるようにしてこそ、子どもが魅力を感じるのかもしれない。あと、だいたい1冊に1回はあるメカとかの図解はあの頃と同様、やっぱりじっくり読んじゃう。思えば伏線や図解という概念も、ストーリーのお約束なども、なんとな〜く「こういうのあるよね」という認識は、こういう児童文学から得た気がする。というかゾロリはそのお約束を若干破ったりすることも多い。そもそも主人公が悪役だし。大人になった今となってはそれも「よくあるやつ」に入るようなもので、特段斬新だったり新鮮だったりする訳ではないが、子どもの頃は衝撃だったのかもな。そう思うとなんか感慨深い。
子どもに本を読ませるって大事なんだな、と思った。
余談だけど、ゾロリはもともと「ほうれんそうマン」のシリーズに出てくる悪役で、本来「かいけつゾロリ」のシリーズはその終了後に作られたスピンオフ的なものだったらしい。ヴィランが主役のスピンオフとかヴェノムみたいなこと児童文学でもあるんだ。しかし今となってはほうれんそうマンよりゾロリの方が圧倒的に人気。ぷよぷよかよ。

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