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内間直子「小山の歴史と文化を探索(3日目)」

残念ながら、3日目も富士山は雲に隠れて見えませんでした。最終日までにはお顔を拝見してご挨拶したいのですが、かなり人見知りするようです。最終日までに対面することが出来るのか、今回の訪問のメインテーマになりそうです。

自由時間を与えられた3日目は、事前打ち合わせでホストの渡邊りえさんから伺った「小山フィルムファクトリー」というフィルムコミッションを見学に行きました。みなさん、フィルムコミッションってご存知ですか?

私の前職が「沖縄フィルムオフィス」というフィルムコミッションで、撮影の誘致やプロモーションなどを支援する行政機関でした。ちょうど滞在していたホテルの隣にあり古い保養所のような施設を利用して、スタジオ撮影のセットを作り込んだり、テレビや映画で見るワンシーンのセット(病室、警察の取り調べ室、応接室など)がありました。

裏手に体育館もあるほど、左奥に広がる大きな建物でした
撮影で支援したテレビや映画のポスター、近作は沖縄出身の黒島結菜さんの映画も
別館の体育館にはセットのバラしが。もう少し早く訪ねていたら全体像が見れたのですが

その後は、足柄駅まで歩いて行きましたが、Google Mapを頼りに歩いていくと、幅広い獣道のような緑の茂みの中に入っていくので、本当に駅に辿り着けるか少し不安になりました。

整備された道から、車では通れない道をくねくねと下って行きます。足柄駅はトップ画像の金太郎の写真がある木を使った特徴的な建物で、建築家の隈研吾さんの設計

不安ながらも無事に着いた足柄駅では、電車をちょうど逃し、次のに乗ろうと思ったらなんと1時間後!駅近くのお蕎麦屋さんでお昼を済ませ、周囲を歩いて散策。その後、駿河小山駅の交流センター(観光案内所)で自転車を借りてサイクリングスタート。

豊門公園内の西洋館。この建物写真がきっかけで東洋と西洋の文化が交わるイメージが湧き、小山町を滞在先に選びました。2階の資料室は、富士紡績の変遷を通して小山の歴史を知ることができます。左手にちょこっと写っているのが私が借りた電動自転車でアップダウンが多いエリアでも楽々進めました
同じ公園内にある豊門会館の裏側。和館と洋館があり、写真で見る以上に建物や内装が素敵でした
洋館のダイニングルーム。壁紙は元デザインを元に、英国のウィリアム・モリスを想起させます
家具の調度品やサンルームの植物(グリーン)が映えます
古い美術品も素晴らしく、特に気になった作品
そして和館の2階の廊下席から見える景色が素晴らしく、建具や窓も細部の造りが素晴らしく
小山の伝説を集めた本もあり、その内容が少し奇妙で、ポーランドの映画祭で観た大島渚の古い映画のワンシーンを思い出しました

自転車で移動すると歩くよりも遠くに早く行けて、気になるところは自転車を停めて写真を撮ったり、ブラブラ歩いて散策したりで、車で回って見た景色も思い出しながら、土地勘が少し掴めてきました。

小山町では川や至る所に水が流れているので、どこにいても水の音がザワザワと聞こえてきました
金時公園では、彼岸花がたくさん咲いていて、絵本や昔話で見た世界観が広がりました
図書館に行きたくて、総合文化会館へ。小山町の花が菜の花らしく、菜の花とついた施設などが目に入りました。「菜の花の沖縄日記」を菜の花ホールで上映できたらなと想像してみたり
小山町の旗になっている町章は、富士山をモチーフにしたダイヤモンドリングのようでした
ここになぜそのマークが描かれているのか謎ではありますが
自転車を返却して、ホテルに戻るまで少し時間があったので駿河小山駅前交流センターにあった本には「富士山と芸術」「富士山と信仰」などの項目があって興味深かったです
こちらもセンターにあった本で、富士山のポートレートというかテーマにした画集、棟方志功や横山大観らの描いた富士山もありました

そんなこんなで、小山町の文化や歴史をリサーチした充実の1日となりました。

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