今宿未悠「雨を身構え続ける(3日目)」
今日も天気予報は豪雨です。でもなぜか、朝は曇りでした。雨を身構えながら、一日フリーとのことだったので、遠出を決めました。車をレンタルして、そこかしこへ。
雨が降り、止み、また降り、止み、そのずっと霧がかった景色は幻想的でありながら恐怖を伴うものでした。
移動しては車を路肩に留め、周囲には誰もおらず、開き直って傘もささずにずぶ濡れになりながら廻り歩きました。
ずっと広がる茶畑。
夜には、海辺にも行きました。
いつも、飲み込まれてしまいそう、と思います。
静岡のそこここを歩き回って、私はいつも似たようなところに反応することに気づきます。黒黒とした海や、渦を巻く水、葉の上に乗る雫、輪郭のぼやけた景色。その自分の反応を確かめるようにして過ごす豪雨はとても楽しいものでした。