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関かづみ「消防団クラブ(野球)と祭りと何にもしない合宿」(3日目)

3日目は、今回の滞在でのメインイベント『何にもしない合宿』がある日でした。この合宿、夜のイベントだったのですが、それまでの時間も朝は消防団クラブの野球への参加、お昼には佐野八幡宮のお祭り、その後に一ノ瀬温泉と、盛り沢山な一日でした。

何にもしない合宿は、東小の体育館と、そこに併設されている裾野市東地区コミュニティセンターを会場に月1回ほど開催されている合宿です。私はこの合宿のネーミングを最初に聞いたとき、参加者がそれぞれぼぅっとする時間を持つのかしら〜?と思ったりしたのですが、“大人が特別な企画や準備を用意しない”という意味で『何にもしない合宿』と名付けられたとのことです。基本的には子どもたちが遊んで寝て帰るという合宿で、昨日は小中高生から大人までいました。18時から人が集まってきて21時の消灯まで、バレーボールやバスケ、フラフープ、ダンスなど身体を動かすものから人狼ゲームやおしゃべりなど。ぼぅっとすることもアリなのでしょうが、子どもたちは、とどまることを知らないといった感じで、エネルギーがものすごくて圧倒されました。

消灯前、最低限のお泊まりのルールの確認が行われました。

バレーボールを見ていて面白かったのは、大きいボールを使ったりワンバウンドでやるルールが作られていたり、年上のメンバーが、年下の子にもボールが回すようにしていたりと、年齢の違うメンバーで遊べるようにいろいろと工夫されていることでした。私自身は子供のころに学年の違う友達と交じって遊んだ経験はあまりなく、このような機会は、人との様子を見てほどよい距離感を持つことや関係作りをしていく経験になっているのだろうなと思いました。

また私は、子どもの頃には何にもしない合宿によく参加しており、『何にもしない合宿』を主催している裾野市東地区おやじの会のいちメンバーともいろいろとお話しさせていただきました。「今は大学に行くのに裾野を離れているけれども、大学では地域創生について学んでおり、専攻や卒論のテーマを選ぶのにも、卒業後の就職先を考えるにも、この、何にもしない合宿の経験がすごく影響していると思う」とのことが印象的でした。同級生などでは地域を離れることを希望する人も少なくないそうですが、それでもこうやって彼のように地域に戻ってこようと思う人も実際にいるというのは、すごいことだなと思います。この『何にもしない合宿』、楽しい、というその時のリワードもあるけれども、時間をかけて続けていくことで育まれていくものも大きそうです。


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