宮本華子 7日目

湖西市・7日目
7日目は午後から九州に向けて帰宅の日
車で帰宅なので体力を温存しつつ最終日も新居を楽しみたいと思っていた。
過去形なのには、理由がある。
この7日目はアップしたつもりで出来ていなかったので1か月経って
改めて書いているため、記憶がかなり遠くなってしまっている。
朝町を散歩し、最後に再度小松楼に寄り。
お別れに「新居に移住してきたらいいわよー。」と。
胸が熱くなる言葉を頂き、ほかほかした気持ちで
お勧めのうどん屋さんに行ったことはよく覚えている。
ウズラの卵を割るための道具を初めて見て、
どきどきして使ったのもしっかり覚えている。
ただ、その後はひたすら運転の時間で。
途中、愛知の工場地帯、大阪の太陽の塔に興奮したことがハイライトで。
ちょっと1カ月経ってまで、書くことでもないように感じる。
なので、せっかくだから熊本に帰ってからの
とても印象的な出来事を書きたい。

熊本は有明海に面しているため海苔がとても身近な存在で。
特におじが海苔の仕事をしていたので、
私にとって海苔はおやつに近い。
新居で寺田さんが持たせてくれた海苔は、
ほぼ初めて食べる有明海産ではない海苔で。
最初にいつ食べるかを大事に、大切に取っていた。
熊本県荒尾市の万田坑で芸術祭の仕事をしていたため、施設に宮城出身の作家と佐賀出身の友人が滞在していたので、一緒に食べることにした。
有明海の海苔と浜名湖の海苔の食べ比べをその日の大きなイベント。
浜名湖の海苔は私と佐賀の友人には、食べたことのない海苔だった。
薄いのに味が濃い・・・とても不思議な品。
勿論、美味しい!!けどまったく食べ慣れない海苔で。
ただただ不思議だった。
宮城出身の作家にとっては、浜名湖の海苔は地元の海苔にとても近い味で。
むしろこれが自分にとっての海苔だと言っていた。
土地から色んなものを享受して生活していること、そしてそれは土地によって異なることを頭ではないところで感じた出来事だった。
そんな体験をくれた寺田さんには感謝しかない。

それから、私はここ1カ月、食べ物の食べ比べにはまっている。
新しい土地の楽しみ方を得たことが、シンプルに嬉しくて仕方ない。

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