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中島響 「尊い」 龍山町滞在6日目

同じ期間の旅人との別れ、地域の方の老人クラブスポーツ大会、無邪気に楽しむ、夜のバレーにも誘っていただく、独りの夜


昨日の晩酌の余韻がまだ強く残っているけど、この日は地域の方達の老人クラブスポーツ大会に参加させてもらえるということで眠い目を擦りつつ目を覚ます。自分は2日目に一旦抜けたこともありもう一日あるけど、他の二人の旅人は今日で最後ということで別れを告げる。ただ、12月2-4日の「龍山、ぽちゃん。」もあるし、それでなくてもまたどこかで会えるような気はしている。
体育館に着くと既に開会式が始まっていて、地域毎に10人ずつくらいのおじいちゃんおばあちゃんがいて、全部で60人くらいいたんじゃないかな。

閉会式の後は脳トレレクリエーションみたいなことが始まり、少し離れたとこからぼーっと眺めていると、こっちにおいでと招かれて仲間に入れてもらった。やっぱりこの辺がこのまちの素敵なところだなぁ。自分の地元や他の地域でもそうだったのかな、こんなにスッと受け入れてくれるのはこのまちだからなのか、それとも自分が変わったのか。どちらでもあるかもしれないけど、確実にやまいき隊の二人が紹介してくれてるっていうのがすごく大きいのはあるだろうな。そこからはぬるっと輪に入れてもらって居心地の良い時間を過ごした。よく見ると初日に林業について誇らしげに教えてくださったS美さんやグランドゴルフを教えて下さったY田さん、ぶか凧の歴史を語って下さったねーぼさんなどなど、このまちで会ったひとたちがいて、どのひとも会うと優しく話しかけてくれる。昼食の時間もそのまま話に混ぜてもらい、あるひとりの口から「また少なくなったなぁ」という声が漏れた。それを聞いた瞬間、自分のおばあちゃんのことを思い出して急に恋しくなった。自分のおばあちゃんは今体調を悪くして入院しているんだけども、しばらく寝たきりの状態から最近はなんとか歩けるようになったみたい。寝たきりの状態の時に一度お見舞いに行ったけどその時初めて命というものの存在、輪郭を感じた。あんなに元気だったのに。ふと龍山の目の前の意識を戻すと、目の前では元気に笑い合ったり身体を動かしたりする自分のおばあちゃんと同年代のひとたちがいる。そのこと自体がいかに尊いことかを感じた。
話を聞いていると夜には同じ体育館でビーチバレーがあるみたいでそれに誘ってもらった。このまちは本当に気持ちがいい。

誘ってくれたおばあちゃんはいなかったけど、全員初めましてな自分をまたスッと受け入れてくれるこのまちが好きだ。

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