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新造真人「川は動きたがっている(4日目)」

修善寺を巡った。MAWが始まる前のZOOMでの顔合わせで、アーツカウンシルの方が、修善寺にあるジオリアに足を伸ばすといい、と言っていたので、足を運んだ。

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午前中は修善寺を自転車で回る。ちょうど「北条と源氏 ゆかりの史跡巡り」のスタンプラリーがやっていたので、それをやりながら地域を巡ることにした。13の場所を巡り、その都度、場所や人について数百字程度の文章がある。どんどんと情報が素通りして行く。先ほど読んだ情報が、体の中から消えて行く。音読をしてみる。それでも忘れるが、声に出した、覚えようとした。けれど、すり抜けていく。

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ジオリアで特に印象に残っているのは、河川を形成する実験を目の当たりにしたこと。傾斜のついたビリヤード台位の大きさの箱には粒の大きさの違いのある砂がある。それを簡易的に台地を作り、水を流す。すると川がどのように形成され、川の浸食・運搬・堆積作用がわかるというものだ。水を流し始めると、少しづつ川ができ始め、支流が生まれる。驚いたことに、一度できた川は、左右にどんどんと移動する。僕の予想では、一度流れができたらなら、そのまま流れるのが一番抵抗が少ないから、どんどん川幅が広がるだけだと思っていた。全然違った。実験中の動画は撮影することが禁止されていたのだが、是非とも、ご自身の目で確認してほしい。

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そんな実験の中、スタッフの方が「川は動きたがっているんです」と言った。川は動きたがっている。何度も頭の中で復唱した。川は動き違っている。実際に、川は左右に動き、支流も何もないようなところから水がぽっと湧き出てくる。それは湧水だ。地表には現れないけれど、目にめえないところでも水の流れが生まれている。こういった簡易的な実験だからこそ、体感出来る大地の仕組みがある。

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