伊藤雄一「最終日(7日目)」

最終日の投稿を忘れていた。
最終日は東京に帰る移動日となる。台風が迫っていて蒸し暑い。
東京への帰路は最短の御殿場経由ではなく、国道1号で箱根の山を越えて小田原に出るコースにした。旅の終わりの寂しさもあり、なるべく高速道路を使わずに下道を使おうという思惑からだ。
箱根越えでは台風の豪雨にあたり、景色は望むべくもなかった。箱根峠の手前で「函南町」の標識があった。あとで地図を確認してると、函南町の北端は箱根峠の1ピースを構成しているのがわかった。
峠を越えると雨はさらに強まり、洗車機のなかを進んでるみたいだ。エンジンブレーキを多用し、慎重に降っていく。毎日がこれじゃ疲れちゃうが、たまの旅なら雨も楽しい。
小田原市街に降り立つと台風一過で快晴となった。それがまた状態を日常に引き戻すように感じて、また伊豆の方に戻って一週間ほど過ごしたく切なくなった。