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町田有理「あるもの探し(6日目)」

今日はまた、別の稲取の歴史を知った。

【is 稲取_009 あるもの探し】
昨晩、長々と温泉に浸かり過ぎたせいか、二度寝してしまった。起きて外を見ると、どんよりと曇っていた。漁師クルーズはおあずけ。遅い昼ごはんを食べに「網元」へ。

金目鯛のあら汁

金目鯛のお頭とキスしないようきをつけながら、あら汁を啜る。「雛の館」で見た「鯛の鯛」があれば、洗って持ち帰ろうと思ったのだが、顎のどの部分にあるのかわからなかった。

樹齢750年の木がある「済廣寺」へ。ビルマから贈られた鐘を鳴らしたりする。お寺の敷地内は、不思議な石像のテーマパークのようになっている。

駅前のお土産物屋を覗いた後、伊豆急行で伊豆北川へ。

「黒根岩風呂」に入浴。お風呂内は撮影禁止のため、写真は撮れなかったが、曇り空だったからか、眼前の海と波の音に、いっそう静かな凄みを感じた。


ムーンロードの月は今日は見えない。帰路、「ナカヤ」に寄って「鰻コーラ」を買う。鰻コーラ…と呟く店主さんから、北川温泉ビール「MOON ROAD」をおすすめいただいた。下戸なので、お土産にすることにする。伊豆北川は、月景色を地域の観光資源としたようだ。

「私たちは『ないものねだり』ではなく、『あるもの探し』をしたのです」

という言葉が印象的だった。

少し名残り惜しい気持ちで、駅から宿へ、夜の稲取を歩いて帰る。

宿の庭の柿の木をヤンチャな野良猫が飛び交う様子を見ながら、パソコン仕事をし、「笑の店」へ。
マスターから「模範村」など、稲取にまつわる様々なキーワードを教えていただいた。
一番印象的だったのは、稲取では昔、マグロ漁が盛んだったこと。焼津とマグロの漁獲高を競っていたが、交通の便が良くなかったために、焼津に1位を譲ってしまった歴史があるそう。はえなわ漁発祥の地でもあるという。

週末に町民文化祭があり、資料展も開催されるそう。
まだまだ知らないことだらけなのは勿論、まだまだ知りたいことだらけだ。