さとうなつみ「Kベエさんのゆり根(三日目)」
白倉の集落。谷を見下ろす急斜面に建つ平家とその下に繋がる茶畑やお芋畑、樒。
こんにちはと尋ねて向かい合ったKベエさんのキャップは正面にどデカく「龍」と刺繍してある。漫画だったらそのキャップの近くに「デデン!」という効果音が太字で書かれていたと思う。
ずっしり重たそうな米袋と地面にまだ残る菊芋を手の平で転がしながら
「もうほうってしまうとこだった」と言う。
どうしてほうって(捨てて)しまうのだろうか?売ればお金になるのに。
案内してくださったのぞみさんが「これ売れたら