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冬木 遼太郎 「たくさん人に会った日」 焼津市 滞在(6日目)

今日は朝からカトウさんとともに、焼津市北部の高草山へ向かう。昨日訪れたスープ屋 Hygge(ヒュゲ)の吉田さんに紹介いただき、クリスマスツリーのイルミネーション設置を見学させてもらいに行く。吉田さん曰く焼津市は、中心部の焼津、南部の大井川、そして北部の高草のエリアに分かれているような感覚らしい。滞在している焼津駅近くのホテルから、20分ほど山道を走り頂上付近に着く。吉田さんから電話で御紹介いただいた小林さんが出迎えてくれる。小林さんは小学校の教員をされていて、参加されているこのイルミネーション設置自体は平成8年から行われているらしい。

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焼津市内が一望できる

せっかくなので、微力ながらお手伝いをさせてもらう。図面のコピーをもらい見てみると、高さ40m超とかなり大きい。御高齢の方々が中心となって、和気藹々とした雰囲気で作業が始まる。

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まず土台となるクレーンの先に15mの丸太と竹を差し込み、固定する。木のしなりと竹のしなりは異なるらしく、合わせることで強度が出るらしい。毎年作業されているので、皆さんものすごく手際が良い。

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次に、先端の星を固定し、電飾のケーブルに電球をはめていく。ケーブル同士が絡まらないように気をつけながら、少しずつ吊り上げる高さをあげていく。

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2時間ほどで、ほぼ完了する。最後に左右のバランスやケーブルを引っ張るテンションを調整し、完成。

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付近に生えている竹を切って、即席のテントの重しを作っている方がいる一方、ドローンを使って地面からのおおよその高さを計測している方もいる。技術の幅が凄い。

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皆さんにお礼を言い、一旦ホテルへと戻ることにする。お土産にみかんを大量に頂く。

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午後は、カトウさんの知り合いの方から聞いた、おもしろいお蕎麦屋さんがいるという話から、その蕎麦屋さん「案山棒」へ行く。前情報によると、店主の方はもともとミュージシャンをされていたらしい。カトウさんが事前にアポイトメントをとってくれていたので(ありがとうございます!)、ランチが終わる少し前の時間にお邪魔する。

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広い店内は土壁で仕上げられており、ギャラリースペースなども設けられている。美味しいお蕎麦をいただいた後、店主の星野さんとお話をする。星野さんは音楽もされているが、舞踏を専門にこれまで活動をしていたそうだ。形容し難いのだけれど、星野さんの立っている姿や姿勢、無駄な贅肉のなさが、舞踏をされている方から感じられる、独特のそれであることが一目見てわかる。今回お店に来させてもらった趣旨を説明させてもらった後、お話を聞く。屋外のパブリックな場所での発表を中心に、長いあいだ活動されていたそうだ。ところがある時、有名な蕎麦職人の方と出会った際、ちょうど弟子の方が体調を崩され辞められたらしく、「弟子にならないか」というその場での誘いを二つ返事で受けたそうだ。その時は東京に住んでいたそうだが、家財道具を全て後輩にあげて、すぐに広島に移る。その後7年間、全国を回りながら修行されたのち、現在の場所でお蕎麦やさんを開業されたのがおよそ10年前とのこと。以前は星野さんのお母さんが、この場所で雀荘を営まれていたが、お母さんが亡くなられたのをきっかけに改装を経て始められたそうだ。

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星野さんに話を伺っていると、突然サンタクロースの格好をした老齢の男性が入ってくる。この後、流れでこのおじいさんの話を聞くことになるのだが、とてもおもしろい方だった。今回焼津に来て、彼に出会えて本当に良かった。

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案山棒さんから戻る際、午前中に設置したイルミネーションを確認しようと、カトウさんの運転で北部に向かう。あんなに高さがあったのに、街の中から見るととても小さくて、写真にはうまく写らなかった。

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夜は、図書館さんかくや商店街に関わっているたくさんの人とともに、歓迎会を兼ねたクリスマスパーティーに参加する。初めて会う人ばかりだが、いろんな人といろんな話をした。楽しく、情報過多な1日。

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