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蜂谷充志と仲間「龍山の輝き」4日目

龍山アートワーケーション4日目、私たちが龍山に到着した時には蕾だった桜の花が一斉に開花した。旅人である私たちにとっての非日常体験は、私たちを迎えてくれた天竜四季の森の皆さんの日常を非日常に変え、この滞在が終焉を迎える頃には、お互いの非日常は共有し合える日常へと変化した。

天竜四季の森の皆さんは、私たちに龍山の輝きを精一杯大切なものを紹介してくれ、呼応するように、私たちが感性を研ぎ澄ませて感じた龍山地区の美しいもの、神秘的なもの、未知なるものたちは贈り物として受けとってもらえただろうか。この一緒に過ごした濃密な時間は、この出会が持続されるとものとなったと確信している。

滞在中、優しく手を差し伸べてくれた龍山地区の皆さんの優しさに感謝いたします。

改装中の秋葉神社山門の柱、古い柱と新しい柱がしっかりとつながり支えあっていた。
龍山地区は登ったり降りたり、平坦な場所が極端に少ない。
龍山の深さと高さを天竜川の水面が分ける。
天竜川の水面が唯一の平坦。
白倉峡

龍山で過ごした四日間は、今までの「体験もの」とは違い、どこか「身に沁みる」体験が多かったように思う。
ここだけ時間が止まっているかのような感覚が私たちを覆っていた。
その時間を守りたいと思っている人々がちゃんとそこにいてくれたこと、その人々とのご縁ができたこと。私も龍山の輪の中に足を入れられたことをとても嬉しく思っている。
まだ、まとまらない感情が渦巻いているが確実に私の日常の色が全く別の色になったことを感じている。素晴らしい体験をさせていただきました。
本当にありがとうございました。また龍山に会いに行きたいです。
(とづか)

秋葉神社門、解体時に出てきた大工の落書きたち
表は赤色、裏に落書きが書かれている。秘密の絵
龍山の境界釘たち。山歩きが楽しくなる。
今にも抜けそうな釘。青色で目立つ。
釘の種類が沢山ある。宝探しだ
比較的しっかりと刺さっている釘。



この4日間で龍山の文化や気候、地域住民に触れることができてとても貴重な体験を味わうことができた。
同じ静岡市内でも木々の形や地域住民の暖かいお話などに龍山の独特な表現が垣間見れた。その地域に住む絆をまじかで見ることが出来て面白かった。人間関係とはこうやって作られているのだととても興味深かった。
今日は秋葉神社に行った。修繕前の板の裏に当時の昔の人が描いた落書きがされていた。見えない所に落書きをして遊ぶという現代の人と同じ暇の潰し方や遊ぶ方法が変わらないというところにハッとした。
龍山の山を登っていて私はずっと境界釘を探していた。龍山というなかなか救急車や消防士が居ない村でも、境界釘が刺さっていて、誰かがこの土地を大切に守っている、管理しているということが釘を見るだけでわかる。
私は最近張り詰めた日々を過ごしていたが、龍山のゆっくりした非日常を過ごしてのびのびと過ごす事が出来た。毎日のストレスがスっと楽になって体が浄化された気がする。私がこうやって素で居られたのは龍山の人々、アートワーケーションの方々、一緒に過ごしてくれた仲間たちのおかげです。関わって頂いた方々、心から感謝しております。(まつしま)

キラリと黒光りしている日本刀。
修繕している屋根。杉の香りがたまらない

4日目。この日は秋葉神社へ向かった。山の上にあるこの地にも桜の開花と共にたくさんの人々がこの地に集まっていた。この地にも日本が誇る伝統と文化があった。

刀を見た。美しく一寸の狂いもないその形に我々は魅了された。職人の方が何日も掛けて作ることや何百年も前に存在していたと思うとなんとも不思議な気持ちになった。

また修復作業の門の屋根を見せてもらった。日本の建築物の特徴である釘を使わず組み合わせた技術で何千、何万という板を1枚1枚貼り付けていた。我々は普段下からしか見ないものだが見えない部分にも時間をかけているのは素晴らしいと感じた。この手間と技術があるからこそ、存在感があり神秘的な場所だと感じるものだと思う。
これまで龍山で様々な体験をさせて頂いたがどれも私の身の回りでは体験できない新鮮なことばかりで子供に戻ったように毎日楽しい日々だと感じた。同時にこれまで我々と共に活動して頂いた方に感謝しています。
(はやた)


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