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藤原佳奈「松崎町の身体」(1日目)

松崎1ねこ

朝に松本を出て、松崎町へ。
高速の途中で、真正面に富士山と対峙する場所があって、ぎょっとした。
富士をこんな近くでみたのは、初めてだったので。
距離で全然印象が変わるよなあ、と、近接した一瞬の富士(怖かった)を反芻しながら、松崎町へ向かった。
写真は、今回宿泊するゲストハウスの隣にいた猫。

兵庫県姫路市生まれ、大学は京都に4年、その後東京10年。
昨年長野県の松本に引っ越してから、月の半分は県外で過ごす、移動が多い生活になった。土地によって、表情が全然違う。新しい土地で、それを体感するのが、いつも面白い。この人がどういう人か、知っていくように、その土地の色んな表情に気づいていくこと。時間が経つことで分かることもあるけど、はじめましてで触れて感じるときが、一番興奮する。

海の土地か、山の土地か、というのは大きな違いで、山に囲まれている松本だと、クーッと集中していく感じ、真面目、何か焦点を結んだとき、線のようにエネルギーが出る感じ、というのをよく思う。
海の近くにいると、身体が抜ける感じ、横のゆらめき、ふわ~っとしなる感じ。もちろん山も海も様々なので、日本海のそれと太平洋のそれは全然違うし、細かい地形によって違うけれど、やはり山から来ると、海の抜ける感じに、ホッとする。身体に風が通り抜けた。

宿にチェックインした後、自転車を借りて、まず、漁港に行った。

松崎海1日目

一人、お爺さんが釣りをしていた。
テトラポットに当たる波の音を聞きながら、しばらくここにいた。
静かだけど、明るい気配のある海だな、と思った。

そのあと、散歩しつつ

松崎1川のりコロッケ

川のりコロッケを食べたり(美味しかった)、

松崎1豊梅

これがお好み焼き屋なの!?という旅館のような雰囲気のお店で焼きそばを食べたりして、(なぜか柿とどらやきと紅茶ゼリーをサービスしていただきお腹がはちきれそうになりながら)お店の人と色々話したり、街の雰囲気を見て歩いて、小さいけれど、その等身大で外に開いている感じがとっても心地の良い街だな~!と思った。
人との相性のように土地との相性ってある、と、よく思うのですが、
なんとなく、この街を、好きになる予感がする。

松崎1資料

宿に今回のホストの松崎町観光協会の方が訪ねてきてくれて、色々資料をいただきました。こんなに丁寧に、ほんとありがたいです。
わたしは今回、松崎町の語られてきた物語や歌を知りたいと思っているのですが、この資料のまとまっている感じから、ものすごい濃いものと出会いそうな気がする……。

今夜はこれを読んだり、夜の海に行ったりして、過ごそうと思います。


11月15日(月) 松崎町1日目

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