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豊永純子「充実の蒲原初日(1日目)」

初めまして。演劇の演出をやっています、豊永純子です。
本日からアーツカウンシルしずおかさんの、地域とアーティストを繋ぐ企画『マイクロ・アート・ワーケーション』の「旅人」として、静岡市清水区・蒲原(かんばら)地区へお邪魔します!
受け入れてくださるホストは、しずおか民家活用推進協議会(通称:しずみん)さんです。7日間、よろしくお願いいたします。

「東海道線に乗るとき、吉原駅周辺から富士山がいい感じに見えるよ」という前情報をいただいてたので、スマホをかまえて乗車。
見事なリーゼント・フジを写真におさめることに成功しました!

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新蒲原駅で下車。

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駅舎を出たらもうそこは海!というわけではなく、モニュメントの漁船が鎮座しておりました。こちらの「さくら丸」にどんな物語があるのか気になります。

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右も左も分からずカートを引いて15分ほど歩くと、今日から宿泊させていただく、とてもとても素敵なお家に辿り着きました。その名も「旧岩邊邸」!

どーーーん!!!!

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なんと、こちらの「旧岩邊邸 離れ」は、しずみん(しずおか民家活用推進協議会)副会長の木下勇さんと奥様・真奈美さんのお家なのです。

歴史は明治22年までさかのぼり・・・という時点で私の胸は高鳴ります。明治22年、それは川上音二郎一座『オッペケぺー節』を歌い、舞台上で自由民権を叫んでいた頃。そんなにも昔に作られた建物に、今、包まれているかと思うと。何やら熱い気持ちが込み上げてきます。

矢嶋作郎氏の別荘を、大正14年にこの土地へ移築された・・・ああ、大正14年といえば、岸田國士氏が戯曲『紙風船』を書いた年。時代のものさしがすっかり演劇になってしまった私にとって、奇跡的な数字の一致にご縁を感じずにはいられません。

こんなに素敵な縁側。

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どこまでも続くお庭。

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五右衛門風呂をおもわせる独創的なお風呂。

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やわらかな笑顔の木下さんご夫妻から、色々とお家のことを教えていただきました。さらに、お腹を空かせた私へ、ご親切におにぎりを握って持ってきてくださいました。

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最近バタバタしていたからか、陽がさす和室で温かいおにぎりを頬張ると・・ちょっと涙が。。美味しい、優しい、ありがたい。

その後、共に7日間蒲原に滞在するアーティストの山本晶大さんと合流し、打ち合わせへ。

地域のまちづくりのリーダー的存在で「蒲原地区まちづくり推進委員会」の理事をされている稲葉穣さんから、蒲原の歴史について教えていただきました。

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数値的なお話からまちづくりにかける熱い想いまで、本当に素晴らしいプレゼンで聞き惚れてしまいました。
多くのことを教わりましたが、中でも印象的なことは
こどもの存在をとても大事にしていること
◎蒲原には中学がひとつなのでお互い顔見知りで地域のつながりが強いこと
◎周辺地区から羨ましがられるほどの多彩で質の高い地域イベントの数々
◎蒲原の「色・におい」を「絶対に無くしたくない!」「絶対に残したい!」と思われ、活動されたこと
◎蒲原の人はお祭り好きで3日間の地区別盆祭りでは物足りなかったこと(かんばらまつりの誕生)
◎まちづくりに関わるリーダー同士が、同じビジョンを持ち結束していること
もっとありますが書ききれません。。とにかく頼もしい街のリーダー、稲葉さん。

蒲原でゲストハウス「BACKPACKERS HOSTEL 燕之宿」を経営されている大澤康正さんからもお話を伺うことができました。蒲原を盛り上げようと積極的に動かれている若い世代!4日目から「燕之宿」さんに宿泊させていただくので、とっても楽しみです。
蒲原へ移住された経緯やゲストハウスのことなど気になること山盛りなので、明日以降、じっくりお話できればうれしいです。

晩御飯は、真奈美さんの手料理
手作りふき味噌も唐揚げもサラダも小鉢も全てが最高に美味で、木下さんご夫妻と山本さんと4人で食べて話して幸せな団欒でした。この写真を撮ったあと、土鍋で炊いた絶品ご飯と沁みるお味噌汁もいただきました。

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と、充実しすぎるほどの初日を過ごし、明治22&大正14の居心地の良い部屋でひとり、この日誌を書きました。書き始めてから2時間以上かかってます・・毎日こんなに時間かけて書いたら、寝不足でここぞという時に力が出なくなってしまうので、明日からはほどほどにしたいと思いつつ、明日以降もいろいろなキーパーソン様とお会いする機会をいただいているので、どうなるやら?!

最後に。部屋から望む、ライトアップされた旧岩邊邸のお部屋を。
写真の技術がアレでホラーっぽくなってますが、肉眼で見たら幻想的で素晴らしい景観です!歴史あるお家に包まれて眠ります、おやすみなさい。

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