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週間天気予報通り、昨夜からまとまった雨と風がどっさりと降っています。旅人・新造真人さんが伊豆半島にやってきて4日目。初日に顔合わせをして以来、3日ぶりに合流する日。今日は伊豆高原をご案内する日。当初組み立てた予定では2日目には南下。下田から雲見へ行く旅程だったけど予定を変更した連絡をいただきました。人の思惑を優先するのではなく、伊豆半島の大きさに馴染むように足並みは調整されたようです。自身の内なる声に耳を傾けながら、地球のリズムにそっと寄り添うのが人の営みというものです。

新造真人さんの宿泊地・K's houseに到着する頃に、雨は上がりお日様が顔を出しています。やっぱり。でもまだ早い、今はまだもう少し降っていておくれ。

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伊東駅裏にある伊東オークラボウルにやってきました。朝の9-10時は1ゲーム200円という情報を見つけたそうです。私も伊東市は地元というわけではないので初めて知りました。いつ以来なのだろう。覚えていないくらい久しぶりのボーリングに二人はテンションが上がりました。はじめ聞いた時は、なぜボーリングへ?と思いましたが、この時間が初めましての両人の間合いを丁度よくしてくれたのでした。

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ボーリングを終えてLINGUA FRANCAにやってきました。今年5月、伊豆高原駅近くにリニューアルオープンした入場無料のミュージアム、ギャラリー、カフェ、ショップ、ツーリストインフォメーションの複合施設です。アーツカウンシルの旅をきっかけとした表現活動の発信場所になるのでは、、と考えてお連れしました。

支配人の安田保さんをご紹介させていただいてた頃、タイミング良く館長の平澤哲さんがいらっしゃいました。午後からは彫刻家・重岡建治さんのアトリエに行くことを伝えたところ、館長の平澤哲さんが「ここにも作品があるよ。初期の作品。」

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お庭へ行くといました。しかも何体も!聞けば重岡建治さんがまだ無名の当時、平澤哲さんのお父様がまとめて購入されたそうです。そのお陰で日展にエントリーするための木材を購入することができ、1961年の入選を皮切りに日展では以後1970年まで9回の入選を数えるようになり、現在の作家性を学ぶイタリア留学へと続くのでした。

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館内に入り、現在展示中の作家さんの作品を鑑賞したり、併設の城ヶ崎文化資料館を案内していただいたり。館長自ら丁寧な解説をしていただきました。

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お昼ご飯は新造真人さんが予約したというお店に行くことになりました。川奈にあるとんかつ きぬ山へ。クチコミを見ると予約必須となっていました。本当にこの先にお店が?!となるような入り組んだ細い道の先、袋小路にありました。またもや私の知らなかったお店。ボーリングに続いて旅人・新造真人さんによる伊豆高原の案内になってきました。

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川奈の海が一望できる絶景のビュー。見晴らしが良く初島も眺めることができました。そしてメニューを見たら予約必須の理由がわかりました。なんとお米は精米してから炊き上げるそうです。天井の高い清潔感溢れる店内からもこだわり具合が見えてきました。とても柔らかくロースなのに油ぽくなく、重くなく。キャベツにかける野菜たっぷり配合されたドレッシングがまた美味しくて、二人ともお土産で購入しちゃうほど。美味しくいただきました。

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食後は彫刻家・重岡建治さんのアトリエへやってきました。重岡建治さんは日本国内のみならずスイス、イタリアなどを含め、総計100以上の作品が設置されている日本を代表する彫刻家のお一人です。新造真人さんはこの3日間で5回なぎさ公園や市内のモニュメントに足を運び、重岡建治さんの作品を感じたそうです。

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まずは彫刻をはじめたキッカケを聞きました。重岡建治さんは満州からの引揚者であり小学3年の時に熱海にやってきたそうです。電気も水道もない熱海の山の中に住んでいた少年時代。ある日、熱海の土産物屋の人が材料の竹を取りに来ていました。まだ子どもでしたが、竹を切ってくれと頼まれ、子供ながら収入を得たそうです。しかし、竹を切って町に運ぶだけではたいした収入にはならない事に気づき、そのうち鹿の木掘りを作り売り始めました。高校生になってからは、太宰府、宮島、京都などの観光地を旅し、露店を開いて彫りながら売り歩き、その収入を家族に仕送りをしていたそうです。

他にも熱海のわんたんやのバイト時代の話からイタリア留学時代の話まで。優しくて柔軟な印象からは想像を絶する波瀾万丈でエキサイティングな人生を歩む重岡建治さんが「フーテンが世界を作る」とおっしゃっていたのがとても印象的で「嗚呼、これでいいのだ」私も勇気をいただきました。

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最後には新造真人さんも現在の表現活動について重岡建治さんに見てもらいました。人間は何事も前頭葉からやってくる意欲からはじまります。良質な刺激を受けたのではないでしょうか。素敵なお二人とご一緒でき嬉しい限りです。

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その後、IZAIZUの本拠地・八幡野キャンプにチェックイン。先週から滞在している書道家の品川恵子さんと顔合わせし、今夜は三人で食事です。新造真人さんが来るからと、恵子さんがお料理を作ってくれました。

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食後、私は都内に戻るので次に会うのは月曜日。最終日は三人で旅をすることになりました。。






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