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松本真結子「岩のオト、砂のオト」(3日目)

多くの作曲家が、海を愛し、海に刺激され、
多くの作品を作った。
ドビュッシーや武満徹にはとても敵わないけれど、
私もまた、この旅のなかで、海と向き合ってみたいと思う。

ここでのテーマは、「岩のオト」と「砂のオト」

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「岩のオト」

岩肌にぶつかりながら、迫ってくる白い波。
その形はまるで、帯状のいくつもの白い手が、
なにかを捕まえようとしてるみたい。

全て忘れて、
私は怖くなった。

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稲取の岩は、なんだかたくましい。
ただそこで、じっと、
波を受け止めている。

岩と岩の隙間に流れる海水は、
飛んだり跳ねたり、とても愉快。

耳を澄ませると、
デコボコなリズムが、聴こえてくる。

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@熱川の砂浜にて


「砂のオト」

なめらかな砂の上を駆ける波は、
何層にも折り重なった、白い泡のクリームの
デコレーションケーキのよう。

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砂は、波に委ねている。
水分をたっぷりとふくませて、
ともに押し、ともに引く。

静かな呼吸の音。

耳を澄ますと聴こえてくる。
「岩の織りなす波の音」と「砂の織りなす波の音」
アナタには、何が聴こえる?



【松本真結子の一言紹介】
作曲家。生演奏のために音楽作品に書いたり、電子音で遊んでみたり。稲取では、耳を澄ませながら散歩する「サウンド・ウォーキング」を満喫。路面観察一人あそびも得意。普段は、埼玉〜東京間をいったりきたりの音楽ライフ。(ホームページはこちらから→https://mayukomatsumoto.com)


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