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株主・投資家のみなさまからよくいただくご質問と回答(2023年11月~12月)

みなさま、こんにちは!
株式会社マイクロアドのIR担当のてつおです。
             
11月14日に発表した決算発表から約1ヶ月経過したところになりますが、
日頃より、個人投資家の皆様、機関投資家・アナリストの皆様からさまざまなお問い合わせやIR取材をいただいておりますが、「実際どんな質問が来てるのか?」など、気になる方も多くいらっしゃると思います。

今回は初めての試みとして、その中でよくいただいたご質問とその回答について公開させていただこうと思います。
株主・投資家のみなさまのご参考となれば幸いです。


1. 前期(23年9月期)の振り返りについて

前期の第4四半期(7-9月)において、UNIVERSEの顧客単価が減少した理由は?

決算説明資料

UNIVERSEの顧客属性は、月額300万円以上ご利用いただいているお客様を大手顧客、月額300万円未満ご利用いただいているお客様を中小顧客と定義しています。
主に大手顧客(特に外資系の顧客)においては、景況感悪化の影響を受け、第3四半期(4-6月期)の途中から予算縮小の動きが出てきたため、UNIVERSEを利用する大手顧客の稼働アカウント数、顧客の単価が共に減少していきました。第4四半期において、その影響が顕著に表面化したことで、全体業績にも影響した形になります。

足元の顧客の動きは?

足元の動きでは、一旦広告出稿が止まっていた大手顧客についても一部戻ってきたり、予算も少しずつ回復基調となってきている状況です。
大手顧客向けの営業についても継続していきますが、中小顧客のアカウント数を引き続き拡大していくことで、顧客基盤の強化と業績の安定化を目指してまいります。

第4四半期においてUNIVERSEで売上の変動が大きかった業種の傾向などは?

決算説明資料

第3四半期において、医療・製薬のシェアは大きかったものの、季節性により、第4四半期では少なくなりました。特に医療・製薬の広告出稿需要は、寒い時期になってくると増えてくる傾向があり、当社では、第1四半期、第2四半期は割と伸びやすい傾向です。

UNIVERSEの粗利率が落ちてきているように見えるが要因は?

要因としては2点あり、

  • 第4四半期において、売上が一定の水準を下回ったことにより、構造的に粗利率も同様に下がっています。売上水準の回復とともに、粗利率は改善していく見通しです。

  • UNIVERSEで展開している19業種のプロダクトの中では、EC・ゲームが粗利率の低い業種です。EC・ゲームの売上シェアが大きくなると、粗利の総額は伸びるものの、全体で見たときに粗利率が少し落ちてしまいます。

デジタルサイネージ事業の売上・粗利が大きく減った要因とは?

決算説明資料

23年9月期の期初より予定していた、タクシーサイネージの契約更改が第3四半期において発生したため、売上・利益共に大きく減っていますが、計画に対しては、概ね想定通りでした。
後述の美容サロン向けの新規事業「OCTAVE」の開始により、今期を通して回復させていくような計画です。

下期の販管費が、上期に比べ増えていたがどんな要因か?

4月(第3四半期)に新卒社員が27名入社しており、人員増加による人件費が増加したためです。今期も来年(24年)の4月に50名入社を予定しており、前期と比べると販管費は増加する予定です。

2. 今期(24年9月期)の見通しについて

通期見通しと第1四半期の業績予想について

決算説明資料

前期の第1四半期は、広告市況悪化の影響が限定的だった事もあり、比較的好調な業績結果でした。
そのため、今期第1四半期の前期比較ではハードルが一段上がっている状況です。前期の第4四半期が広告市況悪化の影響により減速したため、第1四半期においても引き続き影響を受けると想定した計画になっております。
また、デジタルサイネージの新規サービスへの先行投資が発生するため、通期を通して、第1四半期が業績としては1番悪くなる見込みです。
今期については、前期と異なり、第1四半期を底として下期にかけて、売上・利益共に伸ばしていく計画です。

Cookie規制に対しての現在の状況は?

決算説明資料

来年の 7月-8月頃からGoogleのCookie規制が始まるため、現時点ではCookie規制による事業への影響はありません。
既存で提供しているサービスの中で、今回規制の対象となる3rd Party Cookie(サードパーティークッキー)を利用しているため、Cookieを使わない代替ソリューションに置き換えていきます。
Cookie規制についての弊社の対応方針としては3点ございます。

  1. Cookieに代わるID技術の導入

  2. Cookieを使わないスマートフォンアプリ等の広告配信の強化

  3. Googleが提供する代替手段であるPrivacySandboxへの対応

現時点での優位性は?

Cookie規制による影響は、インターネット広告に携わる企業では一様に同じ影響に直面しますが、顧客となる広告主企業の広告予算は、基本的に減ることはなく、広告予算がCookie規制にうまく対応できている企業へ配分されていくと思われるます。
また、当社ではデータ保有企業向けのプラットフォーム、広告主企業へ向けた広告配信のプラットフォーム、メディアの広告枠を運用するプラットフォームまで、デジタル広告の流通に関わるすべてのプレイヤーに向けたプラットフォームの提供を行っているため、Cookieに代わる様々な代替技術を各プレイヤーへ即座に導入することが可能なため、いち早くCookieレスのビジネスを立ち上げ、先行してノウハウを蓄積し、先行者利益を獲得することで、業績拡大のチャンスとなり得ると考えております。

ポストCookieに向けてのスケジュールについて

決算説明資料

今後、Cookie規制が始まる前に、少しずつCookieを使用しないCookieレスの広告配信を試していきたいという案件も増えてくると想定しており、実際に春頃から増えてくるのではないかと予想しています。
既存の開発リソースを活用して新しい仕組みを開発しているため、新たな投資が必要となるわけではありません。お試しいただくお客様の配信状況を見ながら、性能をアップデートし、広告効果を高めるようにチューニングを継続して行っていく予定です。

デジタルサイネージの新サービス「OCTAVE」の先行投資について

決算説明資料

デジタルサイネージ事業における新規事業として開始する、タブレットメディア「OCTAVE」については、タブレットの設置費用が発生します。当初はタブレット費用(コスト)が先行して発生し、下期にかけて売上が拡大していく計画でいます。

今期の海外コンサルティングについて

訪日観光客向けのマーケティングについては、おそらく今期はある程度は盛り上がってくるだろうと想定しています。
前期より様々なインバウンド・アウトバウンドの施策を準備をしてきましたが、特に中国本土からの旅客便が回復していないことも踏まえ、今期の業績予想には織り込んでおりません。
訪日観光客がさらに増えて、インバウンドマーケティングの需要が増えてくることで、海外コンサルティング事業の売上も拡大していく可能性があります。

中長期的な成長ストーリーについて

決算説明資料

データプロダクト「UNIVERSE」を中心に引き続きしっかり伸ばしていきますが、今期のテーマは何と言っても「ポストCookie」です。
Cookieが使用できなくなることは、業界全体がすごく大きく変わるタイミングでもあり、当社としては機会として捉えているので、Cookie規制のタイミングで、UNIVERSEをさらにもう1段階飛躍させることが、今期の1番大きなイベントの1つです。
想定通りに、このイベントを機会に変えることができれば、他社にはなかなか真似できない、データを軸としたデータマーケティングプロダクトとして競争力を維持していくことが可能と考えています。

3. その他・ご意見など

当社のプレスリリース・ニュースについて分かりづらい。

プレスリリースを含むニュースにつきましては、当該ニュース内容に関連する想定顧客や取引先への情報発信を目的として掲載をしております。
また、東京証券取引所の適時開示またはPR情報等への掲載につきましては、開示する事項として該当するか、適宜精査しております。

プレスリリースを含めた情報をまとめて見たいというご意見があったため、
これまでIRメールマガジンにおいて、事業のアップデートのご報告としての
プレスリリースの概要やお知らせを含むIR NEWSの配信を行ってきましたが、より多くの投資家様へ発信を行うため、こちらのIR noteでの配信を開始しておりますので、ぜひフォローいただき、ご活用ください!

4.編集後記

IR noteを始めてみて思ったことですが、やはりクリエイティビティが試されますね。読者(≒株主・投資家の皆様)が何を読みたいのか、どうやったら理解につながるかなど、改めて考えさせられますね。
「IR・取材・プレスリリースに関するお問い合わせ」からこんな記事を書いてほしいなどのご意見やご感想もいただけますと大変励みになります

今後とも、ぜひ応援していただけますと幸いです。

■免責事項
本記事は、当社事業や業績などIRに関する情報提供を目的として作成しており、投資勧誘を目的にしたものではありません。
実際に投資を行う際は、本記事およびIRサイトの情報に全面的に依拠して投資判断を下すことはお控えいただき、投資に関するご決定は皆様ご自身のご判断で行うようお願いいたします。

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