見出し画像

ペットロスは人生の強制終了だった

今年、私は60歳の還暦を迎えた
それから1ヶ月経たないうちに
かけがえのない我が子を失った

我が子といっても人ではなくうさぎだ

うさうさが亡くなった時
私の世界も一気に崩れ落ちた
瓦礫すらない、廃墟のような荒地のような
何の色もない地平に
私はうさうさの遺骸を抱いて呆然と立っていた
そんな感じだった

それからの3日間ほどは
何をしていたのか
ほとんど記憶がない

ただ、ちゃんと送り出してあげようと
葬儀社に連絡をし、
祭壇の準備を整え
亡くなった2日後に葬儀をした

うさうさは私の愛する娘だった
生活の中でも最優先、
心の拠り所でもあった

そのうさうさが天に連れ去られた(そう思えた)時、
私の半身も持って行かれた思いがした
半身のない私は、生きているのか死んでいるのか
どっちでもいいやって
生きる気力も全ての感情もなくしていた


うさうさが天に行ってからもうすぐ4ヶ月になる。


当時に比べると
生きる気力も、感情も戻ってきて
旅行したり、仕事をしたり、人に会ったりも
できるようになった。
毎日泣くことはあっても
前向きに生きている

振り返ると
あれは人生の強制終了スイッチが入ったようなものだった。
よく、心や体を病んで、動けなくなった方が
「強制終了」という言葉を使われるけど
私もそういう状態だったんだと思う。

その頃は生きているのに人生終了しちゃって
死んだように生きていたなと思う


それから、1日、1日を生きる中で
色々な体験をした。
うさうさの死の意味を考えて
自分のことを徹底的に見つめ直した

ある時、色のない廃墟だった私の世界に
緑色の草が生えているのが見えた
そこに、光の粒がおり、
風が揺らす様子も見えた。
一旦は死んでしまった私の世界が
息を取り戻したようだった。

そうして、
少しずつ、少しずつ
前に進みながら
第二の人生を再構築しようって
気持ちになってきたのだ

まだ、先のことはわからないけど
1年後は、こうなっていたらいいなって
ワクワクするイメージを描くこともできた


ペットロスは辛い
ペットロスで後追いする人もいると聞く
長い期間、ロスから抜け出せず苦しむ人がいるとも聞く


今朝起きて
うさうさがいた時のように
そっと名前を呼んでみた
もちろん、何も動きはない
夢のように、姿が現れるとか声が聞こえるということもない
うさうさがいなくなった現実を
実感しただけだった。

そしてその時に思った。
ペットロスを乗り越えるとか
哀しみを克服するとか
そんなんじゃないんだなって。

ペットロスの哀しみを抱えながら
新たな人生を生きていく
それでいいんじゃないかなって。

そう思ったので
ペットロスの期間や現在の様子について
このnoteに記録していくことにした。

これも、義務やタスクではないので
できる時にできる範囲で
書いていこうと思っている。

写真は生前のうさうさ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?