子音が4つもつながっているMessrs:MessrsとMmes発音できますか?

昨日読んでいたニュース記事で見かけた単語Messrs。

文脈から意味はすぐにわかったけれど、滅多に見かけないないなぁと思った次第でした。

辞書を引けばすぐに出て来る単語ではあるのですが、MessrsはMr.という敬称の複数形。Mr.はMisterの省略形で、通常はMister Smithと書かずに、Mr. Smithと書きます。ここまでは学校で習った英語の範囲。

Mr. Smith, Mr. Brown, and Mr. Blackと3人の男性を表現する時には、Misters Smith, Brown, and Blackとなるわけです。「Misters」自体、あまり見かけたことないですが、Mistersの省略形はMessrs.なのです。

SSRS!!!

子音が4つもつながっている単語ですね。これはフランス語の「ムッシュー(monsieur)の複数形 messieursの省略形なのです。

なぜここでわざわざフランス語を?と思われたかも知れませんが、Mr. にSを付けてMrs.と表記すると、既婚女性のMrs.と区別がつかなくなるからとウィキペディアの「Mr.」の項に説明されていました。なるほどね。

ついでにMrs.の複数形も調べておきました。

Mrs.はmistressの省略形で、mistressの複数形はmistresses。Mrs.にSを足してMrss.にはならなかったのか? 男性用がフランス語を借用したせいかどうかはわかりませんが、女性もフランス語のマダム(madame)の複数形を拝借してmesdames、省略形がMmes.となります。

Mmes. and Messrs. 

ここまで来たら、発音も抑えておかねばです。(あくまでもグーグル検索したアメリカ英語の発音です。)

madameはマダム。「マ」にアクセントがあります。ところがmesdamesになるとメイダム。第2音節の「ダ」にアクセントが移動します。

一方mosieurはムシュアー、messieursはムシュアーズ。どちらも第2音節にアクセントが来ます。 

アメリカ英語のネイティブスピーカーでも発音が難しそう。というか、Mr.やMrs.の複数形を知っているのかですよね。

その昔は、アメリカでも「I am Mrs. Charly Brown.」のように、配偶者の名前にMrs.を付けていました。いかにも「嫁に行った」みたいな、女性が男性の所有物みたいな印象を与える表現ですね。今なら、「I am Mrs. Lucy Van Pelt.」と、結婚している(Mrs.)けれども、Lucy Van Peltという個人よということをアピールするのでしょうか。

脱線しますが、Mrs.(mistress)は元々「a woman in a position of authority or control」という意味でしたが、転じて「a woman having an extramarital sexual relationship, especially with a married man」という意味もあり、現代では2つ目の「愛人」の意味で使われることの方が多いような気がします。


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