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ドラマレビュー「トッカイ ~不良債権特別回収部~」

こんばんは。Mickey★です。
ゴールデンウィークで久々に9連休という休みをもらい、7日目になりました。
長い休暇になると、簡単に解釈できないような、答えがあるようでないようなものを題材にしたものを好んでいる傾向がわかり、分からないものを理解したいという意欲が湧くようです。
今日は、Youtubeで一日、波の音を聞いて過ごしていました。
可能であれば、時計とかを見ずに生活するということもやってみたいのですが、携帯を一日触らないということが出来ていないので、時間の概念からは解放されていません。
先日読んだ本で、時間の概念を壊す方法として、一つの絵画を3時間かけて見るという話があったので、まだ実践できていません。その本では現代人は、『待つ』という行為が出来なくなっており、集中力が低下しているとのことでした。私は、ドラマやアニメは、ハマると連続して観てしまうのですが、これ自体が耐えられない人も増えているんだろうなと思います。
映画の2時間を10分に圧縮したものがあると聞き、(これ自体は違法行為)「物語を圧縮して見る=早く結論が知りたい」ということなのかなと感じ、多くの人が分かりやすいものしか、受け取りたくなくなってきていることに一種の恐怖を感じます。
私自身もSNSでTwitterとかも見ていたのですが、情報が多く、その大半が要らない情報なので、疲れてくると感じました。そのため、最近は情報からワザと離れているようにしていますが、Webで何かを調べていても、広告がたくさん出てくるので、イライラします。
やはり、スマホを一日も見ない日を作った方が良さそうです。

このドラマをオススメしたい人


1.経済のしくみを知りたい人
2.バブル時代を知りたい人
3.人間としての正しい倫理・信念を持ちたい人

このドラマのあらすじ

1996年、あおば銀行・融資部の柴崎朗は、経営破綻した住宅金融専門会社(住専)の不良債権回収を目的とした国策会社「住宅金融債権管理機構(住管機構)」への出向を命じられる。そこには、柴崎と同様に銀行からの出向組の塚野智彦のほか、経営破綻した元住専社員の葉山将人、多村玲、岩永寿志らが集められていた。そこに社長の東坊平蔵が現れ、「不良債権を1円残らず回収する」と宣言する。彼らに背負わされた回収額は、6兆7800億円。バブル経済が崩壊し、経営破綻した住専の不良債権処理のため、政府は6850億円もの税金を投入し、国民の怒りを買った。その失政のツケを負わされるかのごとく、回収の最前線に集められた彼らは、暴力団を始めとした悪質債務者と対峙し、国民の税金を守るために命を懸けた熱き闘いを繰り広げる。


無理難題と言われている問題も分解と地道な努力で突破口が開ける

バブル期は、幼稚園とかだったので、私自身は全く経験していませんが、一般のサラリーマンでバブルを経験したのは、銀行、証券会社等の金融業界に勤めている人じゃないかと思います。ただ、その中でも良い思いをしたのは、経営陣や役職者であり、その下で働く人は、会社経費の接待で良い思いをしたくらいなのではないかと思います。
この時代の時代背景を知らないと、コンプライアンスとかセクハラ祭りで、今だと本当にあり得ないんですが、女性は寿退社が一般的で30代過ぎたら売れ残り、男性が出世する時には、結婚していないと出世できない・・・というような時代でした。煙草も職場で吸えますし・・・実際、ずっと吸ってました。ただ、このドラマの中で、バブル崩壊と共に終身雇用制度も亡くなったとなっていますが、私のイメージでは、2000年の後半くらいじゃないかと思います。今でこそ、女性が結婚して働き続ける時代になっていますが、2005年辺りに就職した友人の多くが結婚や出産を機に仕事を辞めているので、2010年くらいまでは寿退社のイメージがあった気がします。(転職する時に寿?ってお客さんに聞かれたこともあったので)
今だと、会社が無くなるよりもM&Aで買収、売却されて、会社の方針が変わるというケースも多いように感じます。
このドラマを観ると、結局、返済ができる担保物件の検証もせずに金を貸し続けた金融業界が、悪徳業者をのさばらせていたのではないかと思います。これと同じことが2008年に起きたリーマン・ショックで、こちらは一般の人たちに家を建てるための資金を返済できない人たちにもお金を貸したこと、その貸し付けたローンを商品化して投資銀行に買わせていたことから引き起こされており、身の丈に合わない貸し付けを行ったことが原因となっています。
これらが引き起こされたのは、金余りが原因であり、今だと、コロナの時にお金を配りまくっていたので、物価高騰を抑制するためにアメリカでは利上げを繰り返している状況です。その利上げの結果、IT企業やスタートアップ、暗号資産関連の企業へ貸し付けを行っていた銀行が経営破綻をしています。
たかだか、お金・・・と思っても、そのお金に人生を狂わされる人は少なくなく、そして、定期的にそれが訪れるので、過去の失敗、原因から学ぶことは、大事なことだと思います。

この作品では、暴力団、不動産王等から資金を回収するために法律を駆使し、お金の流れがどうなっているのかを国税ばりに地道に調査して、お金の流れを突き止めて、差し押さえる戦いが繰り広げられています。お金の隠し方も巧妙で、ただ調査をしても絶対に見つからないだろうと感じてしまいます。
この調査をする上で、調査対象の絞り込み、発想の転換等が鍵となっており、そういった考えの元、地道な努力が意味を成すんだろうと感じます。

最後の方で、塚野が柴崎と香港でご飯を食べるシーンがあるのですが、「柴崎さんと一緒だと、無理と思ったことも出来るんじゃないかと思わされてしまうんですよね~」と言うセリフがあり、主人公の絶対に成し遂げるという想いの強さと、それを達成しようとする行動力、人間力(こんな人間、なかなか居ない)は、パワーを貰いました。組織が大きく成長するのも、腐るのも、リーダー次第なんだなと、よく分かります。

東坊社長も『今時、こんな人、いるのかな?』と思う位、熱い人で、それ故に思い入れの強い社員による不正により責任を取って退任してしまいます。
昨今でこそ、コンプライアンスが取り上げられているものの、社員による忖度から不正が起きてしまうメカニズムがよく分かります。


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