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【Movie】2つの「カイコウ」から始まるストーリー/アニメ『平家物語』第1話「平家にあらざれば人にあらず」感想 #1【連載】

本日は、アニメ『平家物語』第1話の感想を書いて参ります。
少しの間、お付き合いいただけますと幸いです。



【あらすじ】第1話「平家にあらざれば人にあらず」

平安末期の京都。平家一門は、権力・武力・財力、あらゆる面で栄華を極めようとしていた。
天皇をもしのぐ勢いで野心を募らせる父・平清盛を危うく感じる長男の重盛はある夜、邸内で琵琶法師の少女・びわと出会い、平家の滅亡を予言される。
重盛とびわには、ともに見えないものが見える「目」を持つという共通点があった。

『平家物語』公式サイトより引用

主人公のびわは、青い瞳の右目で未来が見えます。
平家の行く末が見えるという点は、歴史を通じて結末を知る私たちと想いを共有している部分がありますね。

重盛は、左目で亡者が見えます。
こちらは果たしてどのような意味を物語において持つのか?第2話以降でどうなるのかを見てみたいと思います。


【感想】邂逅と開口

邂逅

第1話の時点から既に平家の隆盛に陰りが見え始めている様子が伺えます。
原因は平清盛の大胆不敵さ。
清盛の後継として悩み、将来を憂う重盛が邸内にいた少女・びわと出会うシーンから物語が徐々に進み始めます。

開口

平氏により無慈悲に父の命を奪われたびわは、重盛に牙を剥きます。
「教えてやりにきた。お前たちはじき滅びる。」
しかし、重盛は自分と同じようにびわにも見えないものが見えることを知り、興味を持ちます。
そして、平家の未来を良くする方法を知りたいと考えます。
このことをきっかけに、びわと平家たちが共に暮らし始めます。

美しい描写に感じる命の重み

映像美から作品に引き込まれ、見入ってしまいます。
平安時代の日本の建物や自然、文化の美しさが丁寧に描かれています。
とりわけ公式のサムネイルにもよく使われているびわが桜を見る何気ないシーンが素敵です。
まさにオープニングの羊文学「光るとき」「何回だって言うよ、世界は美しいよ」というフレーズが想起されます。

舞い落ちる桜をびわが見つめる美しいシーン
『平家物語』公式サイトより引用

このように目に入ってくるものがとても綺麗であるせいでしょうか?
実在していた方々の命に関わる物語であることの重みをより強く感じます。

また、びわと徳子が初めて出会うシーンがとても印象的です。
このことは、前回の記事で触れたとおり。

びわと徳子の出会い 徳子の美しさにびわも心奪われる
『平家物語』公式サイトより引用

【次回への期待】第2話にむけて

第1話は重盛の次男・資盛が摂政と揉め、痛めつけられたことに対し、清盛が報復をしたところで終了となりました。
琵琶が流れるシーンでは「平家の悪行の始まり」と揶揄されています。
果たして、平家の取り巻く環境は今後どのようになっていくのか。
びわと平家の人々との関係はどう変化していくのか。
心がざわつきます。

ここまでご覧くださりありがとうございました。


前回の記事はこちらです。よろしければご覧ください。

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