スコットランドからも、ワクチン効果がマイナスになっているという統計が

デンマーク、カナダのオンタリオ州に続いて、スコットランドからも、オミクロン株に対してワクチン接種者のほうが未接種者よりも感染率が高いという統計データが出ています。

以下はスコットランド公衆衛生局のデータ(1月10日付け)です。

https://publichealthscotland.scot/media/11089/22-01-12-covid19-winter_publication_report.pdf

このPDFの30ページ目にあるのが下図で、2022年1月1日〜7日までの「10万人あたりの感染者数」です。年齢調整されています。

10万人あたり
未接種者  1092.80人
1回接種者 1527.57人
2回接種者 2499.52人
3回接種者 1466.76人

未接種者より1回・2回・3回接種者のいずれも感染率が高いです。

「2回接種者が人口で一番多いのだから、多いのは当たり前だ」という批判は的外れです。この数字は、それぞれの集団の10万人あたりの感染者数を算出したものなので、その集団の「感染率」です。オミクロン株に対して、2回接種者は未接種者の2.3倍感染しやすいということです。

次に、36ページ目にある「10万人あたりの入院者数」。これも年齢調整されています。

10万人あたり
未接種者  59.17人
1回接種者 63.78人
2回接種者 130.14人
3回接種者 14.82人

これも実数ではなく、それぞれの集団の「入院率」です。正確には、この期間の急性期入院患者にPCR検査を実施して陽性となった人にワクチン接種状況を聞き出して、接種回数ごとにそれぞれの集団の人口に占める感染者の割合を年齢調整して出したものです。オミクロン株の場合、無症状が多いので、別の病気を発症して入院したが、検査したら陽性で無症状という人も含まれているのかもしれませんが、接種・未接種に関係なく条件は同じなので、比較検討する分にはそんなに問題ないかなと思います。

入院率が高い順に、2回、1回、未接種、3回となっています。3回接種者の入院率は、未接種者よりも低いです。2回接種者は未接種者の2.2倍、入院しやすいですが、3回目のブースター接種をすると入院率は下がるようです。

ただ、おそらく3回目を打っても数か月で効果はゼロになり、2回接種と同様、マイナスに突入すると考えられます。スコットランドはユナイテッド・キングダムなので、イスラエルに次いで早く接種を開始したはずで、2回接種して時間が経っているので効果がマイナスになっているのでしょう。3回接種者は3回目からそれほど時間が経っていないから効果がまだ出ていると考えられます。

イスラエルは国民の大半が3回接種していますが、感染拡大が止まらないから、4回目の接種が始まり、10代の子供にも3回目のブースター接種を始めていますが、今や人口あたりの感染者数で世界トップに躍り出ています。WHOは「エビデンスがないからやめろ」と警告しているのですが、やめないようです。世界で初めて3回目のブースター接種を始めたときも、イスラエルは世界でダントツのトップでした。

「なんかおかしい」って思わないんですかね。ワクチン打ちまくってきた欧米先進国でも今、感染者が爆増しています。国民の8割がワクチンを打った日本でも、過去最高の新規感染者数を記録しているわけです。ワクチンのマイナス効果が感染拡大をブーストしているように見えるのですけどね。

ここで思いついたのですが、入院者というのは感染者の中から出てくるわけで、それぞれの集団で、感染者に占める入院者の割合、つまり、一般的にいわれている重症化率、ではなくて、「重症」と「入院」は若干異なるので、ここでは「入院化率」と定義しますが、それを出してみようかなと。そしたらこうなりました。

未接種者  1092.80人中59.17人   5.4%
1回接種者 1527.57人中63.78人   4.2%
2回接種者 2499.52人中130.14人   5.2%
3回接種者 1466.76人中14.82人   1.0%

あら不思議! わずかですが、未接種者より接種者の方が「入院化率」が低くなりました。こういうカラクリになっているんですね。「感染しやすい」×「重症化しにくい」で、打ち消し合って、結局同じになるのではないかと思っていたんですが、そんな感じです。

入院化率を算出して比較するとワクチン接種者の方が低いので、メディアでは「オミクロン株に対してワクチンに感染予防効果はほとんどないけど、重症化は抑えますよ」と報じられていて、計算上ではそうなるんですが、実際には感染しやすくて感染者が激増するから、「入院率」は高くなるということです。スコットランドでは、未接種者に対して2回接種者の感染率は2.3倍で、入院率も2.2倍というのが現実です。まあ、ワクチンパスポートのせいかもしれませんけどね。

2回接種して放置しておくと感染予防効果も入院予防効果もマイナスになるのだとしたら、高齢者は死亡リスクが高いし、3回目を打たないとしょうがないんだろうけど、数か月しかもたないので、次の波が来たときにはまたマイナスに突入しているんだろうと思います。また打つんですかね。完全に製薬会社の思うつぼですね。まあ、打つか打たないかは本人が決めることですけどね。


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