#1 モダンチェンバロの魅力

モダンチェンバロをご存じですか?
とても魅力的な楽器なのです。

簡単に楽器の紹介をします。

モダンチェンバロは19世紀末にヨーロッパで起こった古楽復興運動の中で研究され、開発されて出来た楽器です。
ランドフスカやドルメッチのような演奏家、研究家と共に、ヨーロッパの歴史あるピアノ製造業社の知恵と経験が結集されました。20世紀初頭からヨーロッパで盛んに製造され、バロック音楽の演奏にはなくてはならない楽器として親しまれました。モダンチェンバロは2段鍵盤、5つ(7つ)のペダル、2つのリュートストップ、(バフストップ)、4フィート、16フィートを有し、手と足で操作し、音色を変える事が出来る楽器で、その操作は演奏発想とセンスに任せられている、という楽器です。
日本でも1941年、エタ・ハーリッヒ=シュナイダー女史来日以来、盛んに演奏されました。


まず100年前に戻って、この楽器がどのように受け入れられどのように活躍したかをたどっていきます。

モダンチェンバロがどのようにして生まれたか。

どのような演奏がされていたのか。

関わってきた製作家、演奏家、作曲家の活動を調べています。

さて、最初は

最も早くから研究が進んだイギリスの音楽をモダンチェンバロで弾いてみます。

イギリスといえばフィッツウイリアムヴァージナルブック。

楽譜写譜家であったフランシス・トレギアン(1574~1618)による写本でルネサンスから初期バロックの楽曲298曲が収録されています。

重要な人物はアーノルド・ドルメッチ(チェンバロ製作家、音楽学者)とヴァイオレット・ゴードンーウッドハウス(チェンバロ奏者)です。

1900年頃のイギリスではアーノルド・ドルメッチの研究の元、ルネサンス時代のヴァージナル音楽もさっそくモダンチェンバロで演奏されました。自国の伝統的な音楽を旧来のヴァージナルではなく、新しい楽器で試すことはどんなにわくわくしたことでしょう。当時の演奏からヒントを得てノイペルトで弾いてみたいと思います。

今回はモダンチェンバロの機能を工夫してみました。

William Bryd (1543?~1623)
王室礼拝堂オルガニスト。エリザベス1世の保護の元活躍。イギリス国教会とカトリックが混在する時代にあって、カトリック教徒であったバードは弾圧から逃れるため1570年代にロンドンからハーリントンに移住した。
モダンチェンバロでゴツイAlmanを!

今回使用の楽器はドイツ・バンベルグにあるノイペルト社の「バッハ・モデル」です。


おいおいモダンチェンバロでの演奏を載せていきます。よろしくお願いいたします。





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