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19世紀末 Clavecin音楽 Ⅲ Chavagnat

Histoire d'une Marionnette (1885) Op.145 の3曲目
Les Petits Pantins 小さな人形

Edouard Chavagnat (1845~1913)

今日はこの曲集が献呈されたFélix Le Couppey(1811~1887)について。
口絵はCouppey氏です。Chavagnatは写真は残っていないようです。


Felix le Couppey


この曲集はFélix Le Couppey(1811~1887)に献呈されています。作曲する人がいれば弾いてくれる演奏家がいます。当時新しくて古い楽器だったヒストリカルチェンバロはフランスではパリ音楽院を中心に研究され、作曲や演奏されていました。
あとで出てくるLouis Joseph Diemerは(1889年にパリ万博でヒストリカルチェンバロを弾くのですが)も当時パリ音楽院の教授でした。
Couppeyはパリ音楽院で17歳の頃から和声学の助教授を務め、のちにソルフェージュの教授、ピアノ科の教授となります(1886年まで)。ピアノ奏者、作曲家であり、優れた音楽教師でこの曲集が出版された1885年にはパリ音楽院でピアノの教師をしていました。34歳年下のChavagnatとの直接の関係はわかりませんが、Chavagnatがパリ音楽院で現役教授であるCouppeyに献呈したのでしょう。
またCouppeyはピアノのための教則多く多く出版しています。
1858年出版の「ABC du piano」は初級教材で、和声、運指、それに数曲書き下ろしのかわいらしい曲も付いている教本です。
はじめのABCという感じです。
今でも使えるのではないかなぁー?
教材として簡潔に楽しく学べそうです。


1853年出版の「Le rythme, Op.22」も25曲から成る初級教材です。
いづれもやさしくて短い作品が付いています。

ピアノ奏者としても優れていて、Chavagnatのほかにも多くの作曲家が彼に献呈しています。



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