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青森自転車旅④最後の夜
早朝、本州最北端の大間までやってきて、朝7時開店の「さつ丸」さんのおかげでマグロにもありつけた。
予定より1時間以上も早く大間を出発できてことで、15時30分発の脇野沢のフェリーにも間に合いそうだ。
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強い向かい風を受けながら、風車を横目に下北半島を南下する。
すると電光掲示板に「海峡ライン全面通行止め」の表示が!
昨晩の三平さんで地元の方々に教えてもらったのだが、先の大雨の影響でいたるところで工事が行われているという。
昨日の恐山から薬研方面も道路陥没で全面通行止めになり、かなりの遠回りを余儀なくされたが、今回も海峡ラインに突っ込んでいたったら、引き返すことになっていただろう。事前にわかってよかった。
これで、「かもしかライン」でフェリー乗り場まで行くしかなくなった。
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「日本で最も美しい村」連合の佐井村に入る。福島の飯館村もこの連合に入っていたことを思い出す。
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長閑だ。ピースフルな田園風景が広がる。紅葉も美しい。
やや内陸を走る「かもしかライン」の方が、海沿いの「海峡ライン」より海からの向かい風を避けられるので、走りやすいかもしれない。
そうポジティブに捉えながら走り続ける。徐々に道は山の中へと入っていく。
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勾配10%前後の長い上り坂。
なかなかにきつい。休みながら、ゆっくりとのぼっていく。朝早く大間をスタートできてよかった。
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2時間ほどでむつ市に入った。この辺りが頂のよう。
となれば、この後は一気に下りだ。上着を着込む。
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山を下ること1時間。大間から3時間かかり、11時頃に海に出た!
ここからはフェリー乗り場まで20キロほど平坦な道。もう余裕だー
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時間もたっぷりあるので、海沿いの食堂でランチ。
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下北半島には、コンビニはあるが、なぜかセブンイレブンがない。セブン銀行をあてにしていたのでお金がおろせず、手持ちの現金がフェリー代をのぞくと1000円ほどに。
最安値の塩ラーメン550円でお腹を満たす。
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脇野沢のフェリー乗り場には、13時頃到着。津軽半島側の蟹田までのフェリー代は、自転車込みで2800円。事前に予約済みなので、スムーズにチケット購入。
あとは、出発まで暇なので、その辺を散策。
「鯛島」なるものを見にいくが、鯛というより、鯨に近い。口元が絶妙。不思議なフォルムだなー。
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街中の神社。鳥居からの参道抜けがいい。無事の帰宅をお祈りする。
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15時頃にフェリーがやってきた。でかい。
結構、車で下北半島を回っている人も多いようで、自転車はこちら1台のみだが、車は11台もあるという。
とはいえ、大きな船なので船内はガラガラ。寝ている間に1時間ほどで蟹田に到着。
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蟹田は、太宰が「風の強い町だね」とか言ったそうだが、たがわず風が強い。日も沈みかかっているので、寒い!
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30分ほど走ったら青森市内に入った。市街地まで通勤圏内なのだろう。海沿いだが港町というより完全に住宅街。
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蟹田から2時間ほど走り、18時過ぎに、市街地に入った。ベイブリッジ級の大きな橋を走って、新青森駅かな? をまたぐ。
さすが県庁所在地。大きなビルが立ち並び、完全に、街だ!
18時半頃、宿に到着。青森市内もホテル代が高騰していたので、リーズナブルな民泊へ。老夫婦のご自宅の2階に泊めさせてもらう。
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宿に行く途中に目星をつけておいた居酒屋「武蔵」へ。
これが当たりだった。
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串だけで勝負しているのがいい。
肉と野菜の11本セット。これがかなり美味しかった。特に野菜系が美味しくて、チーズっぽい隠し味がよかった。12本目の手羽先まで追加した。
串をあてに、青森の地酒「田酒」と「喜久泉」もいただき、大満足の夜だった。
その後、夜の街を散策。カラオケが鳴り響くスナックを多数見かけたが、空き家になっている店も多く、東京同様、地方も厳しそうだ。
宿に帰ってくると、オーナーさんが自転車にカバーをつけてくださっていた! 夜中から朝にかけて雨が降り続いたので、本当に助かった!
翌朝には、おにぎりと唐揚げとかぼちゃのお弁当まで持たせてくれて、なんて親切なんだ。こういうのも民泊ならではなのだろうか。
はじめての青森。もちろん、ねぶたとか縄文とかあおもり犬とか回りたいところはもっとあるけれど、2泊3日の弾丸ツアーとしては、大間のマグロも食べられたし、恐山も行けたし、それなりに充実した旅になった。
ミニベロでも1日100キロくらいならなんとか走れることもわかったし。
でも、今度は車でもっとゆっくり回りたいな。
青森のみなさん、ありがとうございました!
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