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【東南アジア4】滝壺の宿

7時半起床。

雨漏りとサソリみたいな生き物に怯えながらも、よく眠れた。体を動かしていたからだろう。

川の水で歯を磨き、顔を洗っていたら、アイリッシュの女の子2人がやってきて、「おーサムラ〜イ!!」と朝からハイテンションで声をかけてきた。

昨晩、旅行者みんなで謎のゲーム大会をして負けた時、「サムライ、ネバーギブアップ!」と寒いセリフを吐いたのだが、それを覚えていたようだ。

以降、彼女たちの僕の呼び名はサムライになっていた。

常に笑顔のアイリッシュからは親しみを感じるのだが、一方アメリカのオーランド出身という20歳のカップルは、完全に日本をナメていた。

「日本人は超優秀だよな!!」と言いつつ、「だってよ!」とキーボードを猛連打するジェスチャーで「仕事、仕事、仕事!! だろ、お前らはよ」と薄ら笑い。

明らかに、「退屈な人種だよな、お前ら、日本人はよ」という侮蔑を感じた。

言い返す英語力がないのが悔しかった。

とはいえ、このアメ公とももうお別れだし、まあ無関心よりはマシだろうと気分を入れかえた。

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今日は1日中、このアイリッシュ2人とブラジル人カップルのパーティで、山をひたすら歩く。

歩兵のように、ただただ歩くだけだ。

「まだ歩くの?」「お昼、まだ?」「もう疲れた」「早く休みたい」とみんな文句たらたらだった。

ただ6人しかいないので、昼メシのラーメンを食べたら、そのままゆっくり昼寝したり、なんか遠足みたいで楽しかった。

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今日の宿は、滝壷近くの小屋。

到着するなり、滝壺に飛び込んだ。

トレッキングで熱った体が冷めていき、汗も流れて気持ちよかった。

今日はみんなで雑魚寝。

ローソクの火で、日記を書いていたら、滝の音に混じって、雨が藁葺き屋根を叩き始めた。

タイは噂通り、雨ばかり。

今日も洗濯物は、乾かなそうだ。

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