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青森自転車旅③本州最北端で生マグロ

4時過ぎに目が覚めた。暖かい布団のおかげで寒さを感じることなく熟睡することができた。多少疲労はあるが、筋肉痛もない。今日も走れそうだ。

5時過ぎ。窓がほんのり赤く染まりだす。ニワトリの声が響き、鳥のさえずりが聞こえ始める。

6時過ぎ。外に出る。強風に備えて、横倒しにしておいた自転車をチェック。特に問題なさそう。昨晩の風はさほどでもなかったか。ただ、今朝の風は強い。宿のすぐ近くに立つ風車の風切り音が響く。

出発。いい宿だった。
寒い。が、モンベル強い。静かな町の中を4キロほど北へ走る。

本州最北端到着!
そそり立つ碑がカッコいい!

最北端とはいえ、17キロ先には函館の姿がくっきり見える。
「果てにきた!」という感慨はない。
橋をかける計画もあったとか。

440キロの巨大マグロのモニュメント。自転車よりはるかに大きい。対峙する拳のモニュメント。これほどの巨大生物を一本釣りする勇敢さの象徴か。
今でこそ大間とマグロはセットだが、一時期まったくマグロが獲れなかったそうだ。盛り上がってきたのはここ30年ほどとか。意外だった。

啄木の歌碑、戦没者碑にまじって、天童よしみの歌碑。この並びは謎だ。この地では、それほどの存在感なのだろうか。

各地の最○端を表記した地図。この前訪れた足摺岬が懐かしい。次はどこにいこうかと自然とロマンをかき立てられる。

7時ちょうど。
昨晩、マグロは8時から9時くらいにならないと店が開かないかもといわれていて、半ば諦めかけていたのだが、幸運にも開店準備をしているお店が1軒!

「さつ丸」

「やってます?」「おう、やってるよ!」とオヤジさんの威勢のいい声。どうやらテレビで特集されたこともあるマグロ漁師さんのよう。

マグロ・ホタテ定食、2000円。
他店は3000円オーバーばかりだから、かなりお値打ちだ。

「朝イチだから、サービスな!」

マグロも写真の倍くらいの量!

さらに「たくさん食べないとな!」とご飯とマグロの煮付けはお代わりまで。自転車だと何かとサービスされることがあって、うれしい。

生のマグロは、日頃東京で食べる冷凍ものとはやはり違う。10月に入って脂ものり始めているようで、とろけるような美味しさだった。

ここでも「かもしかラインはきついぞー」と脅されたが、予定より1時間以上も早く走り始められるから、よかった。

70キロ先の脇野沢フェリー乗り場へ、いざ!

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