『手ごたえのない愛』は続編を期待します。
さて、今回は小松未歩さんの2ndアルバムの5曲目で、DEENへの提供曲『手ごたえのない愛』です。
この曲の主人公は「僕」で、相手は「君」です。僕は君が好き。そんな僕がドライブに誘って君に想いを伝える。ただ、その結果
混乱させてるだけだね 急かしてゴメン
と言ってることから、僕にとっては残念な状況になったようです。しかも君は「彼奴」が好き。あいつ、と言うからには僕が良く知っている人。なので
運命を僕は恨むよ
と言っちゃいます。ふむふむ。特に引っかかる点はありませんが、ちょっと気になるのが「急かしてゴメン」です。
そんな急かした際の君のリアクションは「泣く」というものです。この涙の意味は君でないと分かりませんが、僕のほうはここでもう白旗上げてるような感じになるのです。ここがちょっと解せないというか、いやいや、言うほど手ごたえないとは思えないけど諦めるの早くない?と思うわけです。
諦めるほどの背景がある、ということなのでしょうが…。そんな物わかりの良い僕は、道化者になることで君への想いを断ち切る準備に入ります。
書きかけの歌もそのまま 渡せなかった…
というちょっとした未練がましいことを言いますが
誇り高くいて たとえ傷ついても
と君に言いつつ自分にも言い聞かせることで乗り越えようとします。そして
僕を見てて もう大丈夫 君が少し笑った
ここで僕は吹っ切りました。多分、君がぎこちなく笑うのを見て僕も笑ったはずです。清々しい笑顔で。ここからの僕には手ごたえのない愛の片付けに入ります。
もう言わないよ
時間は優しく 傷を癒やすけど
なんかは君に向けて言ってると同時に、僕にも言ってます。そして最後
涙を拭って 自分でカタをつけて
で締めます。涙を拭って、も君に言いつつ心で泣いてる自分にも向けてます。そしてカタをつけて、と。心の中で準備を整えたので、
とどめを刺して!
と。君への最後のお願いですね。曲はここで終わります。
で、終わり方としては文句はありませんし、いいお話です。しかし…。
好きになってしまわない?
と思ったりします。少し弱気な嫌いもありますが、かっこよすぎです。しかも歌っているのがDEENの池森さん。そんな男なかなかいないですよ。
私が「君」だったら、私のために書きかけの歌聴かせて、と言わんばかりに「僕」になびきます。
歌詞においては違和感ありませんが、ストーリーに入り込むと「手ごたえのない愛」ではないように思えます。
なので、作詞した小松未歩さんの中では、この曲の詞の続編みたいな話を歌詞にした曲があるのではないか、と期待してるのですが、どうでしょうか?
今回の『手ごたえのない愛』はこれにて終了です。次回は『あなたのリズム』です。お楽しみに。
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