全ての争いの根元は、支配権の争奪です

男性エネルギーの優位の人は、人と争うことを好み、戦いを好み、競争を好みます。他人と戦う目的は、戦いに勝って、負けた相手を支配することです。男性エネルギーの優位の人は、強い人がボスになり、弱い人は隷属するのです。

国も同じです。ある土地の領有権をめぐる戦いでは、その土地を支配する権利、すなわち統治権をめぐって争います。日本で言えば、北方領土を統治するのが日本なのかロシアなのかで争うわけです。もちろん、北方領土は、日本が統治すべきで、ロシアは一刻も早く不法占拠をやめて、日本に北方領土を返還すべきです。

人のレベルでも、国のレベルでも、問題となるのは支配権です。みんな、自分が支配権を得たいから、戦って勝って支配権を獲得しようとするのです。

なぜ、人や国は支配権を欲するのでしょうか?それは、支配権があれば、命令を下すことにより、他人に物事を強制し、服従させることができるからです。逆に、隷属する側になると、他人の命令に従わなければならなくなります。隷属する側は、無理なことも強制的にさせられてしまいます。支配する側は嬉しいし、隷属する側は惨めなのです。だから、人は、支配権をめぐって戦うのです。

負けた人は勝った人の言うことを何でも聞け!これが、男性エネルギーの優位の人のルールです。勝った側は負けた側に命令し、言いつけを守らせることができます。負けた側は、勝った側の命令に従わなければ、ひどい目に合うでしょう。ですから、負けた側は、必死になって勝った側の命令に従います。負けた側は、勝った側の命令に対して反抗することは許されません。

ここで、世の中から強制を除去したらどうなるでしょうか?無理やり物事を人にさせることを禁止するのです。嫌なことはできないとはっきり断っても良いことにするのです。

他人にものを頼むときには、きちんと話をして、相手の同意を得ることを条件とするのです。そもそも、命令とは言いつけであり、他人に何かをしてもらいたいから命令するのです。この命令を禁止して、他人に何かをしてもらいたいときには、その内容を提案して、相手が同意するときに限り、それを行ってもらえるようにするのです。

もちろん、話し合いをしなければならない分、物事が進むペースは落ちます。効率も下がるかも知れません。しかし、世の中から命令と強制がなくなれば、とても生きやすくなるとは思いませんか?

何より、支配権を争う必要がなくなります。自分の支配下にある人に対して、して欲しいことを相手に伝えて同意を得ることをルールとすれば、相手を支配するメリットは何もなくなってしまいます。逆に、支配される側も、嫌なことはできないとはっきり断ることができるため、支配されていても困りません。支配されるデメリットもなくなるのです。

このことは、世界平和の実現を考える上で、非常に重要だと思います。他人にして欲しいことは、相手に話して、相手の同意を得ることを新しいルールにするのです。そして、原則として、命令や強制は禁止します。無理やり物事を他人にさせることを禁止するのです。

男性エネルギーの優位の人が、なぜ支配権をめぐって争うのか、その理由は、勝てば相手に命令でき、負ければ相手の命令に服従しなければならないからです。この命令と強制を禁止すれば、男性エネルギーの優位の人が、支配権をめぐって争う理由がなくなります。

あなたも、他人に何かをして欲しいときには、して欲しい内容を相手に話して、相手の同意を得るように心がけてください。それが、世界平和の実現した世界のコミュニケーションなのです。

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