ドリーム・ハラスメント 夢をもつことは大切か?

「夢をもてない」ことを自覚や努力が足りないと責めてよいか。やりたいことも、なりたい自分もわからない子どもや若者に、親や我々はどう対処すべきなのか。不確実性が高く、近未来も見通すことは困難な中、「夢をもて。目標をもって達成に向かえ。」と親や教師はいう。本書は、その要求がいかに理不尽で、いかに彼らを害するかを論じる。本書は、「自信」とは、「自己効力感=やればできる、という感覚」「自己肯定感=できなくとも自分を受け入れられる、という感覚」の二つがあるとするが、せめてその感覚くらい身につけさせ、失った時の処し方くらい一人の親として教えてやりたい。がんばるとはどういうことか、ままならない世の中とどうつきあうか、自分の振る舞いで示せるだろうか。「夢を持てない」ことがない若者に、小さいことからコツコツと、を見せよと論理的に説く、読んで損はない一冊。自戒も込めて。
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