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ゼロからの

ゼロからの出発。

と、言うとなんだか大袈裟ですけどね。

今、ゼロになったのです。

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こんな風に、浴衣をリメイクしたり。

そんな仕事を個人でやってます。

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お客様の採寸をして、

布を仕入れて、

デザインを考えて製図して型紙を作り、

布を切り、

手縫いで仮縫いをしたものを

お客様に一度試着してもらって、

それを見ながら、よりお客様が美しく見えるように補正して、

必要ならば製図し直してから

ミシン縫いで仕上げる。

そんなお仕事です。

オーダーメイドの服作り、と言ってます。

採寸から仕立てまで、全て1人で受け持つので『丸縫い』とも言います。

実は先日で、昨年からのオーダーのお品物を全てお納めしたことになりましたので、バックオーダーはゼロになりました。


今は、自分の洋服や家族の洋服に取り掛かっています。


ゼロになったら、どんな気分かなあ、と思っていました。


何もなくなった空間に、果たして何が訪れるのだろう。


そんな風に感じていたら、昨日はお客様からの喜びの写メール。


お納めしたワンピースに白いカーディガンをコーディネートして自撮り。

お顔は写っていませんでしたが、お客様の嬉しさが伝わってきました。


これからの生活は、ウィルスとの共存になっていくでしょう。人々の衣食住、『衣』の生活はどんなふうに変わっていくのでしょうか。

今日は前の田んぼに耕運機が入ってます。

そんな様子を耳で感じていると、今までと何の変化も無いように思えてきます。

考えてみたら、今までも私たちは自然界に生きてきたわけですし、

ということは、たくさんのウィルスと共存してきたわけです。

それが今回は世界規模で同時期にウィルスと関わる事になりました。

いまだ個人経営の、例えばエステやアロマテラピーのサロンの中には、営業やワークショップをお休みしているところも多いです。

けれど、お客側にとっては、施術してもらったり、学びたいという欲求が、そろそろ出て来る頃じゃないでしょうか。

現に私がそうですし、私ひとりがそうだということは、同じ様に感じている方も必ずどこかにいるはずです。

だから、諦めずに『営業してるよ』ということを伝えていくことが、まず大事な気がします。

そして、変化の波に乗って行くこと。

オンラインへの移行は、そのひとつですし、お客様に安心を感じていただけるような工夫も必要です。

私の場合も、今まで至近距離で採寸したり補正したりしてきたわけですから、そこがお客様にとっての高いハードルにならないような工夫が必要です。

それがあってこそのオーダーメイドですが、それができなくなったからと言って『吊るし』に流れる気もありません。

そんな事をつらつらと考えながら、まるで自分自身の気持ちの整理のためにココに向かっています。

これから『衣』の生活はどう変わっていくのでしょうか。

今あるものを着回したり、買い控えしたり、という流れになるのでしょうか。

けれど少しずつ、外に出る機会が増えてきます。

新しいものを身に付けたくなってはいませんか。

新しいものを身に付けた時のワクワクする気分を人は知っています。

新しいものをまとった未来の姿が、今の自分を引っ張り上げてくれるからです。

そう思うと、別に仕立て服でなくても良いのかな、とも思います。(それを言っちゃ、元も子もないけど)

でも、これからは、出掛ける事が《特別》になるからこそ、何を身に付けるかが《自己表現》としてとっても重要になっていくのではないでしょうか。

出掛ける度に、勝負服かも。

そしたら、益々おしゃれに気を抜けませんよね。

自分が《見せたい自分》になれる洋服だけを着たい。そう思う方もいるはずです。

仕立て服に初めて出会った時、私は《見せたい自分》を1着の服によって叶えられました。

だから仕立て服の魅力を知り尽くしています。


私も新しいものを揃え始めていますよ。

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先日注文した下着が届きました。

そして、写真のフレアスカートに合わせた軽いジャケットを仕立て始めています。

『やってるよ』ということを伝えながら粛々と続けていきますね。

歴史を見てもわかるように、オーダーメイド服の世界は絶えることなくずっと続いてきました。量は少なくなりましたけれどね。

諦めないで続けていきましょうね。

ゼロになった時こそチャンスですから。



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