素晴らしい世界は「今」
先週のこと。
週末の帰省で一夜明けた日曜日の午後、ちょうどこれから実家を発とうというとき、家の前を同じ町内に住んでいる同級生が歩いてきた。
うちの前に停めていた車の影になって、顔半分しか見えなかったけれど、すぐ彼とわかった。
地震のことがなくたって何年もぶりなのに、
一瞬、見て見ぬふりをしようとした。
わたしは髪に寝癖がついてたし、
見送りの母が側に立っていたし、
彼とは特に仲良しでもなかったし、
実は昔彼のことがなんとなく苦手だったし、
何よりこういうコミュニケーションが苦手だから。
そんなたくさんの言い訳を頭の中で瞬間的にしていたとき。
「変わらんなぁ!」と
一言。
向こうから大きな声で声をかけてくれた。
声をかけてもらえたことはもちろん、
大丈夫だったか?とか、どうしてた?とか
そんなことじゃなくて
自然な言葉をかけてくれたことがとてもうれしくて、
わたしも、何か気の利いた言葉を返したい!と思った。
同じくらい自然な言葉を。
それで口から出た言葉が
「そっちも!」だった。
彼はニヤリと笑って、それだけで、
また歩いて行った。
彼のその笑顔が昔は苦手だった。
ただでさえ言葉が少ない人なのに、
ニコッじゃなくニヤッとするところが(笑)
だけどこの日は、とてもうれしかった。
その表情だけ置いて、他には何も言わずに行ってしまったけど。
顔しか見えなくて、元気にしているのかもよくわからなかったけれど。
たぶんお互いにそれで良かったと思えてると思う。
またふと、実家の前で、会える気がした。
実家から戻ってからこの番組の配信を見て、なんでもなかったこのことと、この番組が、何かシンクロするものがあった。
https://www.nhk-ondemand.jp/program/P202400389000000/
「
目の前の出来事を素晴らしいと思う。
面白がる。
素晴らしい世界は今ここにある。
気づいていないだけだ。
」
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