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えええー!無理!と開けたドアを閉めたくなる時。

これは過去記事の再掲です。ちょうど2年ほど前。October 20, 2020 

過去記事

結婚してから22年。ロンドンではNW10 のシェアフラットにはじまって、N1,N7, N19とイズリントンを北上。東京では東中野4年に吉祥寺2年。ムンバイに2年半。ニュージャージー に1年ほど、エクセターの今の賃貸に1年強。引越し三昧な私の暮らし。一番長かったのはN1のフラットだったのかな?N7??長いといっても4−5年ってことは東中野の賃貸と似たレベル??

この家の改装こそ、ドア開ける前からひるんでしまうレベルだけど・・・笑  
ゆっくり「おうち」に・・。


最後に家を買ったのはロンドン。13年くらい前?その後、そういえば東京でも買う??と物色して、実は買う直前まで話が進んでみたり・・・ニュージャージー でも2度オファー出したくらい、買う気でいたのに結局購入までには至らず。内観した物件は一体何軒だ???ってくらい・・・

ロックダウン前にオファーが通って買う予定だった家は、なんだか今後どうなるんだろう??なんて言っているうちに、そんなにすごーく気に入ったわけではないからまあ、流れてもいいか・・・と流してしまい・・

そうして実はロックダウンで更に人気が出た地方都市物件マーケット・・・ようやく、買おうと決めたのは、農場の横の郊外でもなく、新しくて便利な家ではなくて、街中まで徒歩10分程度の古いお家。もともとこの辺りにポツンと数軒だけ家があった頃のお家で、最初に建てられたのは17世紀だそう。

18世期に既に改築されているものの、もともとの壁はどーんと分厚い土壁。そしてその後、あちこち追加で建てられたりして、配線もぐっちゃぐちゃ。いかにもミックスなイギリスらしい物件・・・

60−70年代に建てられた味気ないお家に比べるとやっぱり趣があって心地いい。割と大きな通りに面しているので車が通ると直接うるさいけれど・・・それでも気に入って買うことに。

中も外も庭も全部アップデートが必要とあって、とんでもなく大規模な改装工事になる感じ・・・でも買っちゃったし、とりあえずできることからするしかない!・・・ということで、天気がまだいいうちに、お庭を手入れ。

放置されている庭ほど私の心が痛むものはなく・・・重くて苦しそうな枝葉を落としてあっちもこっちも、できる限りさっぱり。延々と、延々と、庭仕事中。
今やったって・・・とか言われつつも、とりあえず、大きく育ちすぎている木々は、バッサリ、バッサリ、お散髪。

延々とこんな緑の剪定ゴミが庭中にどんどんできると言う勢いで・・・笑 
雑草抜きも、植物間のスペース作りもしながら、だいたいどんな植物が楽しめそうか物色。見た目もスッキリすると、春にどんな球根が花を咲かせるのか楽しみ。

もともと伐採後に置きっぱなしのまま数年の木などがボーンと山盛り・・・リンゴの木の下に放置されてて・・・その奥も広いのに無駄に伸びている木が埋め尽くしてて・・・庭の端っこ10メートル四方は立ち入り不可能エリア・・・だった。

ばっりばり、伐採すると、かなりスッキリ。大きめな枝と伐採されている木は、庭用のシュレッダーでウッドチップにしてしまう予定。


そしてとうとう、私的には最後の砦・・・(いや、大きな仕事はいっぱい残ってるのだけれど、地道にしないとけないこという意味で)裏の入り口から入ってすぐの、ブランブル(野生のブラックベリー)の山・・・イバラの山かといわんばかりの、トゲトゲだらけの山がありまして・・・。家を見にきた時に、一生懸命に目を瞑った(笑)場所の「1つ」(ははは、たくさんある)

ワイルド・ブラックベリーである、ブランブルブッシュの山・・・トゲトゲでいたくって、しかも地下茎でグングン広がる。地面に触れたところからはさらに根を張るというとんでもない生命力の持ち主。自然界にはたくさんあって、ブランブルの実をたーくさん摘んで、ブラックベリーとりんごのクランブルとか、ジャムとか作るの大好きなのだけれど、自宅の庭には、とっても嫌われる存在・・・

ブランブルは大きなのがビヨーンと1本2本あっても、ほーんとになかなか除去できなくて(地下茎でつながってるからあちこちからピョンピョン生えてくる)イングリッシュガーデンの天敵な存在。

裏庭のあちこちでも、既に日本の押入れ2間分埋まるんじゃないかくらいの勢いで刈り取っていたのだけれど、その倍以上の量がここに・・・たたーん 🎶 てんこ盛り。トッゲトゲ。

とりあえず、何も考えずにできる作業したいときに、ちょくちょく戻っては、ちょくちょく処理作業をしていたのだけれど・・・

最初に手をつけた時・・・

「いや、無理でしょ!」と、開けたばかりのドアを閉めました。

見ちゃいけないもの見てしまった気分で・・・1分でお腹いっぱいに。

いわゆるパンドラの箱?扱いでした。
うわ、タロットのフルリーディング での「大きな可能性」の位置と同じ!ここの位置の意味はこの数年でぐーっと深まってきた、秘密の近道・・・。大きな可能性につながっているのに、認めたくない事実・・・ 

「見なきゃ進めない」「まず自覚すべきことがある・・・」そうしないと、進まない!日常生活にはないけれど・・・ドアを開ければ・・・な位置。パラレルワールドありえるよ・・・みたいな。

ああー。こうやって、人生始まってすぐも、「いやー!ちょっと無理でしょこれ!」と人生返上したくなるような気持ちになったんじゃないか・・・と直感的に感じました。笑 

こう言う時は、「できることだけ」「目の前だけ」みる。全体を見ると気が遠くなるから、「目の前だけ」に徹底。全体みると山登りする前に疲れちゃうから・・・笑 足元だけ・・・

1本ずつカット・・・大きくカットして・・・「地道」な作業を繰り返す。ぱっと見、なくなったら、今度は根元を見て・・と延々とブランブルだけ刈っていく。きっと人生も足元さえしっかりとした場所に置いておけば、そんなに心配しなくてもいいのかもしれない。上ばっかり見てたら溝にはまってサヨウナラ。(こどものとき、溝の中の水ばかり見てて溝にはまって大怪我したり、魚ばかり追いかけて、川へ落ちたりしたっけ・・・・)

ごめんねえー、ラズベリーやプリムローズだけVIP扱いで・・・と呟きながら、淡々と除去作業。そして気づくと、またまたジクソーパズルモードで、探している除去すべき枝がどんどん目に入ってくる。

ブランブルの山、結局刈ってみると、植物量が5分の1以下になってた?? この辺一帯、全部だったんだ・・・と再度驚く・・・


ごっそり無くなってあまりにもスッキリ!まだ軽く多分4分の3位上根っこが残ってるので、取れるところは掘り返して、ここの花壇「も」作り直し予定。半分ラズベリー畑かな・・・(中庭にもたくさんラズベリーがあったので一緒に・・・)


ここもこっち側から白壁のちょっと先まで、すべてブランブルで埋まってた・・・まさか階段があって、裏庭とつながっていたとは!


そして、裏手に回ってみたら・・・家の裏側もまた、ブランブルのアーチができていたというか、もう全く下が見えなかったのだけれど(恐ろしすぎて写真にも収めてなかった:残念!)・・・実はその下は階段になっていました!とことん、不要なものは伐採すると、ちゃんと普通に人が通れる階段が!笑 むっちゃ達成感。

うんうん、無理だと思っていても、地道に続けていれば、いつかは終わる。いつかは達成する。

無理無理ーってやらないでいると、ブランブルの山(まるでタロット のハートブレイク)は倍増するのみ・・・そうやって何年も積み重なってきたのだから・・そして気づけば自然はなるべく自然の状態に戻ろうと言わんばかりに、「庭」から「空き地」に変わる・・。軽く5年あれば明らかに自然が勝つ・・・「庭」にしておくのであれば、人間が手を加えて守ってあげないといけない。

まだまだ、根っこを掘る作業は続きますが・・・表面的にはかなーりスッキリ。もうあっちこち足や手やブランブルにひっかけて痛ってことも「だいぶん少なくなる」予定。(手袋してたけど、まだ手にはいっぱいトゲが刺さり込んでる・・)


巨木はじめ、自分では手入れできない木も何本もあるので、気の遠くなる庭仕事は続くけれど、今後はなるべく自分たちで手入れしていきたいから、手に負える範囲内の高さにしておかないと。枯れた部分を取り除いてあげるとやっぱりスッキリして嬉しそうだし。

それにしてもブランブル。美味しくて大好きで、自然界ではあそこにいいのがあるはずーっと楽しみにされる存在でもあるのに・・・とことん愛され、とことん嫌われる存在。

ホリー(ひいらぎ)も、シスル(あざみ)も、本当に痛い!名前知らないけど、もっと怖いむちゃくちゃ痛い植物すらあった・・・命名カミソリブッシュ・・・。そんなに警戒しないでよといいたくなる繊細さもあるんだろうな・・・。

薔薇も痛いけど、他に比べたらやっぱりお上品・・・トゲに刺されてもトゲの一部が突き刺さったまま皮膚に残るとかあまりならないし、、、笑(クライマー系はブランブルっぽいから、やっぱり手入れができる人しか育てちゃいけない・・・)

千里の道も一歩から。一歩一歩無心で向かい合うこと・・・

「無理」って思ってしまったら進めなくなる。だから、「きっとそのうちに、なんとかなるやろう!」とため息吐きつつも、最初の一歩を踏み出すこと・・・「今」だけにフォーカスすること・・・人生の抵抗を手放す秘訣なのかもしれない。


追記

2年前!本当に驚くほどの変化です。もうあのブランブルの山に出てくるブランブルは、多くても20本くらい。庭全体でも出てきたら抜いたりして除去するようにしているので、ほぼ出て来なくなりました。(一方で、ロンドンで貸しているフラットの20メートルほどの奥行きの庭は、完全に野生化が進んでいて・・・横幅6メートルくらいあると思う部分の、2メートルほどしか歩けないくらいのブランブルの山に・・・笑 表面的に伐採しても、根っこを掘り起こさないとどんどん増える・・・と言う状態・・・)

そして、うちの庭の手入れは本当に楽になりました。
生垣も、電動ツールが壊れてしまって、手動で延々と刈っていたのだけれど、手だからできる柔らかいタッチがとっても好きで。笑 生垣もぐるりとかなりあるのだけれど、2年後の今年は秋の剪定が1週間もあれば全体に終わっちゃうくらい軽くなりました!この最初の年の労力の5分の1くらい??

すこーしずつ、花を植え替えたり足りたりしながら、ゆっくりとお庭は進化中。貸し畑の方も、畑というよりは・・・という場所だったのだけれど、本当に素敵に畑らしくなって、ここまでくると手入れが楽に。

日々の手入れって大切!

#パンドラの箱 #イングリッシュガーデン #庭の剪定 #日々手入れすること


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