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企業経営理論の重要論点(一次試験攻略#3)

企業経営理論は、比較的ビジネスに近い事柄と多く、なじみやすい科目かと思います。ただ、出題範囲・ボリュームが多いので、全体を把握しましょう。こちらの科目は、二次試験の事例Ⅰ(組織)、事例Ⅱ(マーケティング)に関わる知識が出題されますので、二次試験も意識しながら、重要なパートを覚えるようにしましょう。

二次試験に関連が深い5論点をピックアップしましたので、ご確認ください。

これだけはやっておきたい5大重要論点

①成長戦略
-SWOT、事業ドメイン
②競争戦略
③経営組織の形態と構造
-マトリックス組織、機能別組織、事業別組織
④製品開発
⑤プロモーション

どんな問題がでるの?

イメージをもっていただくために、過去問を掲載しました。こちらをとっかかりとして、過去問題集や参考書で勉強してみてください。

重要論点②:競争戦略

令和4年度:問3

組織内外の環境を分析するための枠組み(フレームワーク)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 「PEST フレームワーク」では、企業を取り巻く外部環境を、政治、経済、社会、技術の観点から分析する。
イ 「VRIO フレームワーク」によると、経営資源について、経済的価値が認められるか、希少性が高いか、模倣が困難であるか、その経営資源を活用できる組織能
力があるか、という条件のうち、 1 つでも満たされていれば持続的競争優位に資する経営資源と判断される。
ウ 「戦略分析の 3 C」はマーケティング環境を分析するための枠組みであり、資本、顧客、競合に着眼して分析を行う。
エ M.ポーターが提示した「価値連鎖(Value Chain)」は、価値がどの機能で生み出されるかを可視化する分析枠組みであり、購入物流、製造、出荷物流、サービスなどの主要活動と、技術開発、人事・労務管理、調達活動、販売・マーケティングなどの支援活動から構成される。
オ M.ポーターによる「 5 つの競争要因(Five Forces)」は、当該業界の成長性を決定する諸要因である

正解:ア

重要論点③:経営組織の形態と構造

令和4年度 問13

経営組織の形態と構造に関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 事業部制組織では事業部ごとに製品-市場分野が異なるので、事業部を共通の基準で評価することが困難なため、トップマネジメントの調整負担が職能部門別組織に比べて大きくなる。
イ 職能部門別組織は、範囲の経済の追求に適している。
ウ トップマネジメント層の下に、生産、販売などの部門を配置する組織形態が職能部門別組織であり、各職能部門はプロフィットセンターとして管理される必要がある。
エ マトリックス組織では、部下が複数の上司の指示を仰ぐため、機能マネジャーと事業マネジャーの権限は重複させておかなければならない。
オ 命令の一元化の原則を貫徹する組織形態がライン組織であり、責任と権限が包括的に行使される。

正解:オ

重要論点⑤:プロモーション

令和4年度 問36

地域ブランドに関する記述として、最も適切なものはどれか。
ア 地域空間のブランド化では、隣接する地域と連携することで相乗効果を発揮で
きることはあるが、飛び地など隣接していない地域との連携はブランドイメージ
が希釈されるため、協力し合うことはない。
イ 地域ブランドのコミュニケーションや販路拡大の実行を担当するのは、地域代理店や地域商社であり、これらはすべて地方自治体組織である。
ウ 地域ブランドは、地域自体を意味する地域空間ブランドと、地域が生み出すモノやサービスを意味する地域産品ブランドとに区別される。
エ 地域を他の全国の地域から差別化しブランド化を図るためには、地域の自然、遺跡、農畜産物、海産物などの多様な資源の中から全国でナンバーワンとなるような資源を見つけることが必須である。
オ ブランド化を目指す地域産品を選定する際に行われる地域資源の棚卸しでは、外部者の目ではなく、その地域を熟知している地元住民の目を通して選定していくという作業が必要である。

正解:ウ

二次試験の事例Ⅰでは、中小企業の組織形態をどう変えるべきか?という問題が出ます。市場環境や経営環境に合わせて、機能別組織がよいのか、事業部制がよいのか、マトリックス組織がよいのか、記述する必要があります。上記の令和4年度 問13のような各組織形態の特徴を覚えて用にしましょう。

また、事例Ⅱでは、中小企業のマーケティングに関する出題がされます。大企業と差別化すべく、自社の強み(独自の技術や製品)を活かしたものをどうプロモーションするかなどを記述する必要があります。地域密着のケースが多いため、上記の令和4年度 問36のような地域ブランドの特徴をしっかり学んでおきましょう。


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