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393/1096 空港から眺めたもの

吾輩は怠け者である。
しかしこの怠け者は、毎日何かを継続できる自分になりたいと夢見てしまった。夢見てしまったからには、そう夢見る己を幸せにしようと決めた。3年間・1096日の毎日投稿を自分に誓って、今日で393日。

(この毎日投稿では、まず初めに「怠け者が『毎日投稿』に挑戦する」にあたって、日々の心境の変化をレポートしています。そのあと点線の下から「本日の話題」が入っているので、レポートを読みたくないお方は、点線まで飛ばしておくんなましね。)

393日目、これをカタールの首都、ドーハで書いている。ヴェネツィアから5時間かかって、イランを超えて到着した。

カタールは小さな国だ。西はサウジアラビア、ペルシャ湾を挟んだ目の前にはイラクが広がっている。トルコとシリアとの戦争が国境付近でかなり激化しているため、そこからさほど離れていないカタールでのトランジットを夫に少々心配されていた。そのため今回は経由地を少し迷ったが、結局ここでの乗り換えを選んだ。
 
充電用のコンセントの不備などがなくもないが、それでもとても広くて大きな空港。乗換のための待ち時間と、フライト中の時間を利用して書かなくては更新が途切れてしまう!
ガンバレ自分!

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機内食はスパイスの効いたご飯だったのだが、あのスパイス効果も切れたこのとき、自分はエナジー切れを起こしかけている。
現在イタリアは朝の4時前。いつもならぐっすり眠っている頃だ。

眠い…
床でもいいから眠りたいくらい、眠い…

しかし、眠れば毎日投稿は今日で終了である!なるものか、そうはさせぬぞ。とは思いつつも、このピンチになんだか体調が優れない。

ならば今回はもう、ここにいて感じたことをそのまま綴るとしよう!
 
今回も行きのトランジットの待ち時間が長く、空港にいてさまざまな国からやってきた人たちを眺めていた。
 
ムスリムの人たちの服…中国人の持っているブランドバッグ…ゲートの前でわたしの周囲にいたすべての日本人女性がスカートを履いていること…
 
行きの飛行機で、斜め前に座ったひとりの東ヨーロッパのおじさんが、かがんで何かをするときに毎度無神経にわたしの顔面の数センチほどの位置にまでお尻を向けてくること、おじさんはわたしの足を踏んでわたしが「ぎゃっ」と言っても気が付かないこと、自分の座席を見つけて座るときに、となりのシートの人の顔も見ず、ひとことの挨拶さえもしない日本人女性…
 
なぜ飛行機が飛ぶのかがまだ人類にはわかっていないということ、飛行機に乗るそれぞれの人の思い…

誰かの食べるチョコレートの包装、わたしの持っているミネラルウォーター、中東の女性の使っている見たことのないタブレット、皆の履くそれぞれの靴、あれやこれやの、数えきれない、無数のものたち…

人間の創造した無数のものを観ていて、わたしはあまりにも膨大な数のものに思いを馳せたようになって、勝手に、なぜかひどく深く、途方に暮れてしまった。
 
人間の業よ…人間の思い、してきたこと、重ねてきたこと、その天文学的な数字に起こしてもあまりあるであろう無数の意識の経験よ…!うおおおお…!
 
 
その中にあって、わたしという存在は、塵のように、ひと分子の粉塵のように、ちっぽけな存在だ。よく生きてるな、と思った。アリを見たときの気持ちを自分に対して持ってしまった。
 
あまりに、あまりに、あまりにたくさんの人々よ。皆動いていて、皆生きている。それぞれに、あれらの身体を自分だと思いながら、彼らの人生の主役として生きている。

それを観ていてわたしは、自分の慣れている、いつもの範囲の意識を使って感じるには、あまりにも相手が大きいという感覚になった。そのとき、とてつもなく虚しくなった。

宇宙 vs アリ、みたいなね。。。

こんなにも、たとえるなら「手に負えない感」のようなものに襲われたことはない気がする。
ものすごく、生きているのがバカバカしくなるほど、「どうにもならない」みたいな気持ちになった。
 
改めて思えば、神さまはなにがしたいんだろう。
こんなにも膨大な創造を重ねて、どうしたいというのだろう。いったい、なにをしてるのだろう。なぜわたしもその中のひとつなのだろう。なぜ?なぜ?なんでやの?!
 
そう感じて、子供みたいに、『世界って、なんだろう』というような疑問を感じた。『なぜわたしは生きてるの』『なぜ世界はあるの』…
 
疑問はごくシンプルで、その疑問の対象はただ膨大な創造だ。

先ほどの「手に負えない感」が、自然と「手に負えないどころか、なにもかもが無理!!!」くらいに大きくなってしまった。
 
そしたらば、わたしに隕石が落ちたみたいに、宇宙のなにもかもが「無意味」だという答えがこれまでにないくらい改めてガーンとやってきた。

多分このときのわたしはかなり不審な様子だったと思う。周囲や宙を見てはひとりで銃弾に当たったような顔をしていたと思う。
 
なんの意図も目的も無いのだった…起こることが起きているだけだった。このことが、ただ改めて自分の中で更新されて、とってもとっても大きく、「そうか…」と思った。
 
ちょっとするとわたしは、ああもうつまり、ほんとおおおおーになんでもいいの、なんでもなんでも!ウフフフフ🌸🌸🌸という、花びら舞い散るお花畑で踊り出すような感覚になった。
あっちに小川もあるわよ!行って触ってみましょうよ!ねっクララ、元気を出して!

わたしはひとりの人間という興味深い存在を経験しているわたし自身に「面白そうだね」と声を掛けて、ゲートに向かったのだった。
 
とてつもなく仕方なくて、
とてつもなくどうでも良くて、
完全に大丈夫。
 
なんかそしたら、なんでもいいね。

夜空にはあんなに星があるのだものね。
そんな宇宙の真っ只中。こんなに想像を超えたすごい場所で、ただ今わたしたちは「生命中」だ。

好きにしようぜ!
 
というわけで、これを羽田で更新できることを祈って、機内でホラー映画を観ます。また明日の、日本からの更新で会いましょう!チャオ!
 

毎日無料で書いておりますが、お布施を送っていただくと本当に喜びます。愛と感謝の念を送りつけます。(笑)